日銀の黒田東彦総裁は4日の金融政策決定会合後の記者会見で、新たに導入を決めた金融緩和措置について「量的にも質的にも次元の異なる金融緩和を行う」と強調した。長期国債の買入増額や対象年限の長期化、株価指数連動型上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)の買入増額など大規模な緩和策を決めたことについては、「戦力の逐次投入はしない。現時点で必要な措置を全て講じた」と述べた。新たな政策のもとで
安倍政権と日本銀行は、22日午後にまとめる共同声明に盛り込む2%の物価上昇の達成目標を「できるだけ早く」と明記する方針を固めた。これまで「中期的に」と記す検討をしていたが、より表現を強めることで安倍晋三首相が最優先課題に掲げるデフレ脱却への取り組みを印象づける狙いがある。 安倍政権と日銀は、文書を共同声明という形で発表する方向だ。声明には、政府が成長戦略を実施することや、中長期の財政健全化に配慮することも明記する。日銀総裁に対して経済財政諮問会議(議長・首相)へ達成状況の報告を義務づけることも盛り込むことが固まっている。 政権と日銀は22日の日銀の金融政策決定会合後、共同声明を正式にまとめる。首相は当初、日銀に対して政策協定(アコード)を結ぶことを求めたが、日銀の独立性に配慮し、声明のなかで日銀の責任を明確にする方針に切り替えた。 関連記事〈ロイター〉2%の物価目標達成、日銀が主体的に
安倍晋三首相は13日、日本銀行と近く結ぶ協定について、「文書自体をどう呼ぶかは専門家的な議論があると思うが、大切なことは2%の物価(上昇)目標をきっちりと入れていくことだ」と述べ、政策協定(アコード)という体裁にはこだわらない考えを示した。 NHK番組で語った。首相は目標達成時期については「長期は長い。中期で政策を打っていけないと市場は反応しない」と述べ、中期的な目標として達成を目指すことを日銀と合意したい意向を示した。 アコードの代わりとなる文書の書きぶりについては、首相は「今までは『目途』という表現ぶりだったが、責任が伴わないし、強い意志を感じられない。しっかりと『目標』『2%』と書く」と説明。「根本的な変化につながっていく」と語り、市場に強いメッセージを発信できるとの認識を示した。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要です。登録申し込みログインする(会員の
日銀と外国人の国債保有割合が増えている 日本銀行と外国人投資家が持つ日本国債の量が、今年9月末でそれぞれ過去最高になった。日銀の保有残高は初めて100兆円を突破。国の借金を日銀が支える構図が強まる一方、「逃げ足」の速い外国人のお金も流入。ひとたび財政不安になれば、国債が一斉に売られるリスクが徐々に高まっている。 日銀が21日に発表した資金循環統計(7〜9月)によると、日銀の9月末時点の国債の保有残高は104兆9250億円。前年比で22.0%伸びた。国債発行残高(約948兆円)に占める割合も11.1%で過去最高だった。 日銀の保有割合が伸びたのは、金融緩和のために銀行から国債を買い入れて市場にお金を流しているためだ。2000年代半ばにかけては、世界的に景気がよかったため、国債の購入が減っていたが、08年秋のリーマン・ショック後、また増えてきた。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただく
日本銀行は14日、12月の企業短期経済観測調査(短観)を発表し、大企業・製造業の業況判断指数(DI)はマイナス12で、9月の前回調査から9ポイント悪くなった。悪化は2四半期連続で、2年9カ月ぶりの低水準となった。世界経済の減速に加え、日中関係の悪化により中国で日本製品が売れなくなり、自動車などの輸出や生産が低迷したのが響いた。 大企業・非製造業のDIはプラス4。前回調査から4ポイント下がり、6四半期ぶりの悪化となった。ただ、震災復興に伴う消費などで底堅さもあり、プラスを維持した。 関連記事〈ロイター〉業況判断DI・大企業製造業は‐12、3月予測は‐10=12月日銀短観(12/14)日経平均、一時9700円割れ 日銀短観の悪化に嫌気(12/14)〈ロイター〉日経平均反発し9600円を一時回復、円安で輸出関連が堅調(12/12)〈ロイター〉寄り付きの日経平均、輸出株買われ7カ月半ぶり9600
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