アニメーション『Zero』が映像化され、毎週楽しみに視聴しているのですが、『stay night』と比べて屋内/屋外の場所的な意識付けが伺える。大掛かりな戦闘もなく、とかく地味な始まり方をした初回放送。まずは情報収集、拠点の確保など、個人の戦いではあるけれど、“戦争”の基本活動を重視する姿勢。戦が始まる前に、大方の勝負付けを済ませてしまう。イレギュラーなマスターの多かった第五次聖杯戦争(stay night)とは異なり、徹頭徹尾準備を怠らない。戦に向う魔術師たるもの、不用意に表を歩くことはない、という暗部にひそめく屋内の攻防を最初に見せてしまおうとしたのだと思います。少しずつ、徐々に戦端が外へと向かって行く構成が取られていますから。こうなると、返って浮いてしまうのが屋外のシーン。第1話の屋外となると、数えるほどしかないのですが、外に身を晒していい人間なのだと一心に光を浴びていたのが間桐雁夜