不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 『失敗学―デザイン工学のパラドクス』に続いて、ヘンリー・ペトロスキーの『本棚の歴史』を読みました。 本という主役の背後に隠れて見落とされがちな、縁の下(本の下?)の力持ちである本棚の歴史的な進化を追った一冊です。本棚と本の共進化、そして、それらを収める図書館などの建物の進化を「パピルスから作られた巻物」の時代から現代まで綴った本です。 本棚の話は本の話なくして語ることはできない。本が巻物からコデックス本[冊子]、印刷本へと進化していった過程とからめて眺める必要がある。本や本棚は二十一世紀には無用の長物となる秘伝ではない。これらは文明の基本資料の一部であり、現在における科学技術の発展をよりよく理解し、未来図を描く手段となる。未来は、私たちが期待しがちな姿よりもっと現在や過去に