東日本大震災時の国際緊急支援受け入れと外務省 45 東日本大震災時の国際 緊急支援受入れと外務 省 片山 裕* I.はじめに 1 東日本大震災発生直後から世界各国から日 本に緊急支援の申し出があった。海外からの 支援受入れの窓口となったのは外務省であ る。外務省は申し出を受けるとそれを内閣府 に設置される「非常本部」に通報し、 「非常 本部」が受入れるかどうかの方針を検討確定 し、これを関係各省庁・自治体に連絡すると いう体制が 1995 年に改定された「防災基本 計画」の中に新たに盛り込まれた 2 。阪神・ 淡路大震災の経験と反省に基づいた改定であ る。 それによると、内閣府には「緊急災害対策 本部」が置かれ 3 、 その下に「事態対処班(C 班) 」が設けられ、その中の「海外支援受入 れ調整担当(C 7班) 」が支援受入れを検討、 受入れを決定した場合には関係省庁との連絡 調整を受け持