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メダルかじりは「愛情表現」!? 河村市長の言い訳に抱いた、違和感の正体/ダースレイダー

ビジネス

「画面の中でどう見せるか」を重要視した大会だった

オリンピック柔道

柔道女子52キロ級の表彰式のようす(代表撮影:雑誌協会)

 僕は試合をほとんど見ていないんですけど、柔道などの競技では取っ組み合いをしたあとに、マスクをつけて表彰台に並ぶということが行われました。パフォーマンスとはまさにこういうことだなと思ってしまうんですけど、五輪はセレモニーという点が非常に大事にされています

「どう見せるか」という点に気を使われた大会でもあります。これは今回話がずれてしまうので話はしませんが、基本的に五輪はアメリカ・NBCのテレビ番組であるという視点に立てば、画面の中でどう見えるか、どう見せるかということが非常に大事な大会だったと言われています。

 開会式・閉会式ではマスクをしていない選手がいたなどの指摘もありますが、表彰台ではマスクをする、といった対策がなされていました。今回の河村たかし問題は、こういったことが行われている状況を前提に考える必要があります。

そもそも不自然な「表敬訪問」というシステム

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 その中で、ソフトボールで金メダルを取った後藤選手が、自身の地元である名古屋の河村市長を表敬訪問したわけです。

 そもそも「表敬=敬うことを表す」というのが非常におかしい。アスリートがなぜ権力者を訪問しなければいけないんだ、という点が非常に不思議です。さらに言うと、金メダルを取った人だけに総理大臣が電話をかけてくる……僕は“イタ電”だと思ってますが、これも非常に不自然です

 少なくとも僕は、国がコロナパンデミック下で五輪を開催するという判断をしたからには、国の運営に関わる政治家や官僚は、いっさい五輪を見る暇がなく結果もわからないほどコロナ対策に集中すべきだと思う。そしてその結果、国民や競技のファンが五輪を楽しめるという体制を整えるべきだと思います。やるからにはそれくらいのバランスでなければいけないと思いました。

 ですが、金メダリストに電話はかけるわ、おめでとうツイートはするわ、「批判している奴らはダンマリだ」みたいなことを政治家が率先して言ったり、「仕事ってそっちじゃない気がするな」と思うようなことをするわけです。

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