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パワエニ

ガジェット、旅行、徒然に綴るBlogです。

赤いペガサス

F1漫画不朽の名作

赤いペガサス第1巻より引用

前々回までクルマのお話を3回書いたところで、漫画編で思い出の深い作品がもう一作あったことを思い出しました。今回はそのお話。

 

僕が高校生だった1970年代後半、少年サンデーに連載されたF1漫画『赤いペガサス』。

 

作者・村上もとか氏による、当時未だ一部のマニアにしか知られていなかったF1というモータースポーツ。その緻密な描写とドラマティックな展開に毎週ワクワクしながら、毎週水曜日の少年サンデーの発売を楽しみにしていたことをよく覚えています。

この漫画、「GT roman」同様、数年前て電子書籍で買い直しました。


宿命を背負った天才レーサー


主人公・ケン・アカバは、日系イギリス人の若きF1レーサー。

彼は「ボンベイ・ブラッド」と呼ばれる世界でも稀な血液型の持ち主で、事故は即、死につながるリスクを抱えています。

当時、時速300キロに及ぶレーシングスピードに車体の安全性が追いつかず、ドラーバーの事故死率も高かったF1の世界。

彼はそんな宿命を背負いながらも、天性のドライビングセンスと不屈の闘志で、過酷なF1サーカスを転戦していく物語です。

当時のメイドライバー、マリオ・アンドレッティ


フェーラーリ308GTレインボー

物語の冒頭、英国で妹のユキが乗るクルマとして、フェラーリ308GTレインボーが登場します。

1976年のトリノ・ショーで発表された、ディーノ308GT4のシャシーをベースに、ベルトーネがデザインしたタルガトップのコンセプトカーです。3リッターV8エンジンを搭載し、最高出力255馬力

 

コンセプトカーなので市販はされなかったのですが、そんなクルマが市販車として登場してしまうのも漫画ならではの世界です。

 

そして、「雨の日には車をみがいて」とは真逆のカーバトルシーンが。。

 

またもこの話題で恐縮なのですが、高性能なクルマにはそれに見合ったドライビング技能が必要。その「究極すぎるお手本」というシーンが赤いペガサスに登場します

赤いペガサス第1巻より引用

ヒースロー空港で日本からやってきた兄・ケンを迎えるユキ。

彼女の愛車フェラーリ308GTレインボーのハンドルを握るのはケン。

家路に向かう途中、パパラッチに遭遇。

「あんな車に乗ってるのはどこぞのお坊ちゃんだ?からかってやろうぜ!」とばかり、5台のスポーツカーがケンのフェラーリを猛スピード追いかけ回すのです。

 

しかし、そこはF1ドライバー。相手が5台もいるので、壮絶なバトルとなりながらも超人的なドライブテクニックで1台残らず蹴散らしてしまうシーンは圧巻でした。

 

「雨の日には車をみがいて」で、BMW 2000CSを操りきれなかった主人公とは対局の展開。

フェラーリの真価を極限まで引き出すドライビングテクニック。このシーンは40数年経っても脳裏に焼き付いています。

 

 

ツーリングカーレースからF1へ

赤いペガサス第1巻より引用



ケンは元はツーリングカーレースのドライバーでした。

ある、日本のチームがF1に進出するため、セカンドドライバーとして英国人でありなからルーツを日本にもつケンを迎え入れたのです。

このへんの展開は、後年のロータス・ホンダが中嶋悟を迎え入れた状況に酷似していますね。

 

余談ですが、ツーリングカーの世界からF1に移行した選手は過去にジャン・アレジゲルハルト・ベルガーミカ・ハッキネンなどがいたようです。

 

F1は、極限のスピードとマシンコントロールが求められるのに対し、ツーリングカー選手権は、接近戦での駆け引きや多様な路面への対応、戦略的なレース運びが重要になります。

 

双方のレーシングカテゴリーで、優れたドライバーであるケンに勝負を挑んだロンドンのパパラッチ。相手が悪すぎました。

 

 

 

 



iPhone16登場!

9月10日深夜とばかり思い込んでいたiPhone16の発表。未明だったのですね。

不覚にも今朝のNHKニュースで知りました。

幾つかのネット情報からその特徴と僕個人の感想をまとめてみました。

パステル調なiPhone16 



デザイン

iPhone12から15まではほぼ同じスクエアなデザイン。16はエッジが丸っこくなったようですが、やはり登場感には乏しいなぁ。。と感じました。

 

思いっきり先祖返りしてiPhone3Gみたいな丸いデザインにしたら、もっとインパクトがあったと思います。

でもRが多いとどうしても部品の収まりの都上、サイズが大きくなっちゃうので、今更あのデザインには戻れないんでしょうね。

 

カラー

◦Proシリーズ:カラーバリエーションからブルーチタニウムが消えて、ブラックの他はライト系の。。というか?白、灰、ラクダといった、まるでおじいちゃんの股引きのようなカラバリとなりました。

ちょっと!ちょっと!なんでそうなるの〜〜。?です

 

おそらく。。ですが、15Proからの採用されたチタン合金。これがまた、加飾加工をするにはちょっと厄介な素材なのです。

15Proのカラバリ歩留まり実績踏まえて、色加工がし易い(安易な?)色に整理したのでは?と勘ぐってしまいました。

 

このへんはサプライチェーンマネジメントの権化、クックCEOが強権発動しそうなことですね(?)

なので、ブルーチタニウムのiPhone15Proをお持ちの方は勝ち組と云えます。

貴方のブルーチタニウム1台の良品を取るために、3台はおシャカ(不良)が発生しているはずです。。。(誇張しすぎた個人の思い込みです。。)

 

◦16無印:あっと驚く5cへの先祖返りとも言うべきパステルカラーのオンパレード。

加えて縦に並んだ2カメラ、しかもわざわざ枠取りハイライトしてミニオンズの眼鏡のようです。これで売れるのかなぁ〜?

 

SOC

  iPhone16 Proに搭載されたA18Proは、iPhone15 ProのA17 Proより15%性能向上しているのだそうです。たったの15%です。

 

いっぽう、 iPhone16無印に搭載されるA18無印は、iPhone15 に搭載のA16 無印と比較して性能向上率は30%。2世代向上したSOCでもこの程度です。

 

つまり、両モデルとも15シリーズからは買い替えるほどの進化ではないといえますね。

 

アップルインテリジェンス

期待のAI機能!15proでも対応する模様。日本語対応は来年からです。

急いで16シリーズに買い替える必要はありませんね。

Chat GPTもGoogle Geminiもありますし。。

ちょっと地味めな? iPhone16 Pro



まとめ

①iPhone16無印に乗り換えるべき人

・アップルインテリジェンスを使いたい人(15Proは対応しています。)

・現在使っているiPhoneの電池が消耗していて、電池交換が面倒な人

 

②iPhone16Proに乗り換えるべき人

 ・アップルインテリジェンスを使いたい人(15Proは対応しています。)

 ・光学5倍ズームが欲しい人(ちなみに観光スナップは3倍で十分です。)

 ・現在使っているiPhoneの電池が消耗していて、電池交換が面倒な人

 

③iPhone16無印に乗り換える必要のない人

  ・現状のiPhoneに不満のない人

 

④iPhone16Proに乗り換える必要のない人

  ・iPhone15Proユーザー 特にブルーチタニウムユーザーは乗り換えてはいけません。

 

iPhoneAndroid、数年前からスマホとしての性能はAndroidのほうが先を行っていると言われていました。

。。となると、iPhoneのアドバンテージはその洗練されたデザインにあったと思うのですが、今日の写真を見る限りではどうも微妙です。

 

実機が店頭に並んだら再レビューしてみたいと思います。

 

 

 

クルマのお話(BMW2000CS vs トヨタ1600GT)

2回に渡りクルマのお話をしましたので、Blogに登場した5台のクルマについてのスペックを一覧表にまとめてみました。

こうみると欧州の名車に対して当時の日本車もいい線いってるように見えますが、まだまだ技術の差が歴然とあったようです。

特に「雨の日には車をみがいて 第四章」に登場する、BMW2000CS とトヨタ1600GTの数字以外の技術差をAIなども用いてまとめてみました。

 

車種 BMW 2000CS トヨタ1600GT スカイラインGTR ロータス ヨーロッパ アルファロメオジュリエッタ
生産国 西ドイツ 日本 日本 イギリス イタリア
エンジン 直6 SOHC 2.0L 直4 DOHC 1.6L 直6 DOHC 2.0L 直4 DOHC 1.6L 直4 DOHC 1.3L/1.6L
最高出力 120馬力 125馬力 160馬力 105~126馬力 90~129馬力
最大トルク 167 Nm 142 Nm 180 Nm 146~153 Nm 121~148 Nm
0-100km/h加速 約11秒 約10秒 約8.8秒 約7秒~8秒 約9秒~11秒
最高速度 約190km/h 約200km/h 約200km/h 約200~220km/h 約170~200km/h
車重 約1200kg 約950kg 約1100kg 約600~700kg 約950~1000kg
エンジン特性 滑らかでトルクフル 高回転型でスポーティ 高回転型でパワフル 高回転型で軽量高出力 回転フィールの良さ
ハンドリング 安定感重視のFR 軽快でスポーティ シャープで正確 軽量を生かした俊敏性 軽快でスポーティ

 

 

僕がまだ幼稚園生だった頃1960年代後半、日本車は性能面で欧州車に追いつこうと努力していました。

しかしながら、まだまだモノづくりの伝統の差が歴然。

エンジン性能、ハンドリング、ブレーキ性能、快適性など、総合的な性能ではまだ欧州車に及びませんでした。

 

そうしたなかで、スカイライン2000GTRやトヨタ1600GTなど、ポツポツと欧州のスポーツ車を脅かすような車が出始めた時期でもあったようです。。

 

碓氷峠BMWが日本車に煽られている場合ではなかった

高度なドライブ・テクニックが要求される碓氷峠旧道。

ヨーロッパの名車が国産のトヨタ1600GTにカモられてしまうという状況。

堪らず助手席の朝霞圭子は、ハンドルを握っていた主人公に引導を渡し、ドライバー交代。

彼女の鮮やかなハンドルさばきとシフトワークで、あっさりと1600GTを遥か後方に追い去ってしまうくだり。

当時の国産自動車の技術格差を象徴するかのようなエピソードだと思います。

 

ではBMW2000CS とはどんなクルマだったのでしょうか。またトヨタ1600GTは勝負に値するクルマだったのか?ちょっとまとめてみました。

 

 

1)エンジン性能

 ①エンジンブロックの材質と構造

  • BMW M10型:鋳鉄製ブロックで、堅牢かつ高剛性。シリンダー間の肉厚も十分に確保されており、高出力化にも対応しやすい設計。
  • トヨタ 9R型:アルミ合金製ブロックで、軽量化には貢献しているが、高回転時の振動や熱変形への対策が必要。

 ②吸排気系の設計

  • BMW M10型:吸気ポート、排気ポートともに、滑らかな形状で流体力学的に最適化されており、高回転域での充填効率が高い。
  • トヨタ 9R型:吸排気ポートの形状はBMW M10型ほど最適化されておらず、高回転域での充填効率に限界があった。

 ③点火系

  • BMW M10型:機械式ポイント点火方式だが、高回転域での点火タイミングの安定性に優れていた。
  • トヨタ 9R型:機械式ポイント点火方式で、高回転域での点火タイミングの安定性に課題があった。

 

 ④エンジン制御

 ・BMW M10型:機械式制御が中心で、シンプルな構造ながら信頼性が高かった。

 ・トヨタ 9R型:機械式制御が中心で、BMW M10型と同等の信頼性があったが、高度なエンジン制御技術はまだ発展途上だった。

 

これらの技術的な差により、BMW 2000CSのエンジンは、高回転域での出力特性やスムーズさ、信頼性において、トヨタ1600GTのエンジンを上回っていました。

2)サスペンション設計

  • BMW 2000CS:フロントはマクファーソンストラット式、リアはセミトレーリングアーム式を採用。この組み合わせは、当時の欧州車としては一般的で、ハンドリング性能と乗り心地のバランスに優れていました。特に、リアサスペンションのジオメトリーは、コーナリング時の安定性に貢献していた。
  • トヨタ 1600GT:フロントはダブルウィッシュボーン式、リアはリジッドアクスル式を採用。フロントサスペンションは高度な設計でしたが、リアサスペンションは、当時の日本車としては一般的で、乗り心地は良好なものの、コーナリング時の安定性やトラクション性能に限界があった。

2. 車体剛性

  • BMW 2000CS:モノコックボディを採用し、高い車体剛性を確保。これにより、サスペンションが設計通りの動きをしやすく、ハンドリング性能の向上に繋がっていた。
  • トヨタ 1600GT:ラダーフレームにボディを架装する構造で、車体剛性はBMW 2000CSに比べて劣っていた。これにより、サスペンションの動きが阻害され、ハンドリング性能に悪影響を与えていた。

3. 重量バランス

  • BMW 2000CS:フロントエンジン・リアドライブ方式で、前後重量配分は理想的な50:50に近い値。これにより、コーナリング時のバランスが良く、安定したハンドリングを実現。
  • トヨタ 1600GT:フロントエンジン・リアドライブ方式ですが、フロントヘビーの傾向があった。これにより、コーナリング時のアンダーステア傾向が強く、BMW 2000CSほどの安定感はなかった。

4. タイヤ

  • BMW 2000CS:当時の欧州車としては一般的なサイズのラジアルタイヤを装着。グリップ力が高く、ハンドリング性能の向上に貢献。
  • トヨタ 1600GT:バイアスタイヤを装着。グリップ力はラジアルタイヤに比べて劣り、ハンドリング性能にも影響を与えていた。

これらの要因により、BMW 2000CSは、トヨタ 1600GTよりも高いハンドリング性能を有しており、特に、高速コーナーでの安定性や、限界域でのコントロール性において、BMW 2000CSは優れた性能を持っていたのです。

よって碓氷峠で1600GTに勝ち目はなかったのです。

 

まとめ

 

BMWの里、ドイツバイエルン仕込みのドライブテクニックをもつ朝霞圭子に言わせたら、「たかが日本車風情がBMWを煽るんじゃないよ!10年早いんだよ!!」って言うところだったんでしょう。

 

さらには、トヨタヤマハ共同開発という優れたエンジンを与えられながらも、(予算都合で)ボディが(ださい)コロナということが、余計に彼女の強いBMW愛の逆鱗に触れたのではないかと思います。(前話の1600GTの写真をご参照ください)

肩や日産の好敵手GTRとは比較にならない凡庸なデザインです。

 

たまたま遭遇したクルマのめぐり合わせの悪さでバイバイ。

価値ある物を手に入れると、人生が変わるような出来事や素敵な人との出会が生まれると同時に、予期せぬ人々との競合や妬みも生じます。

手に入れたモノや道具に負けない生き方をしないと苦い思いをするのは世の常でしょう。

若い男が経験する理不尽な別れ。若いときだからこそ出来る経験です。

こんな経験を何度も重ねて男の味が出てくんだということを僕に教えてくれたクルマのお話でした。

 

 

クルマのお話(小説編)

雨の日に車をみがいて:男とクルマとそして女の物語

今回は車のお話その(2)、僕に人生とクルマについての楽しさを教えてくれた五木寛之さんの『雨の日にはクルマをみがいて』を紹介します。





この作品は、9話の短編集で、主人公の「ぼく」が次々に乗り換えた9台のクルマと、彼のまえを通り過ぎていった9人の女性たちとのほろ苦いエピソードを綴ったクルマ小説の名作です。

 

 

強く心に残る「バイエルンからきた貴婦人」

この小説集のなかでも第四章の「バイエルンからきた貴婦人」は何度も読み返した作品です。主人公が手に入れたBMW 2000CS、それに魅せられた謎めいた女性、朝霞圭子との出会いと別れが描かれています。



当時、日本にその台数も少なかったBMW 。手に入れたばかりのBMWをぼんやりと眺める女性に声を掛けたことがきっかけでドライブデートに。

ハンドルを握りながら得意げにうんちくを語る主人公。

しかしそのBMW 2000CSは主人公にとっては操り切れない、秘めたパフォーマンスをもつクルマだったのです。

それは二人が軽井沢へと行く碓氷峠国道18号線旧道。そう。頭文字Dに登場する何十年も前からの関東の走り屋の聖地。

僕も20代の頃ハチロクレビンで下道をとろとろ走って行きました。

 

主人公は軽快なハンドルさばきで前方のトラックを追い越したり、BMWドライバーの優越感に浸り旧道のカーブを飛ばすのですが、後方からトヨタ1600GTに煽られてしまうのです。

 

「もっとスピードを上げるのよ!貴方の運転は遅いわ!」知り合って数ヶ月、普段は大人しく助手席に座っている圭子が突然厳しい言葉を主人公に投げ「運転代わってくださらない!?」

とハンドルを握ると、後方で待ち構えていたトヨタ1600GTを手招きし、見事なハンドルさばきとシフトワークで、1600GTをはるか後方彼方に追い去ってしまったのです。

 

トヨタ160GT コロナハードトップのボディに1.6リッターDOHCエンジンを搭載



そして翌朝、軽井沢のホテルで目覚めた主人公。枕元には圭子の置き手紙。

 

かつて圭子が暮らしたドイツバイエルンで、歳の離れた恋人である医師の愛車がBMW 2000CS。

彼女は彼にそのクルマにふさわしいドライビングの手ほどきを受けていたのです。

 

どんなに優雅に見えようともドイツ人にとってクルマは道具。時には荒々しくムチを入れてこそ本領を発揮し、クルマもそれを待ち望んでいるのだと。

 

当時国産車とは圧倒的な性能アドバンテージのあった欧州車を単に憧れだけで手に入れた主人公の未熟さ、恋愛における切なさ、そして喪失感。

若い頃ってそんな経験しますよね。

 

時を超えて共感できるクルマとの人生

この作品の魅力は、主人公の若かった時代を通して、読み手が自分自身の過去を振り返り、人生の機微や切なさに共感できるところです。

時代背景は変わっても、若者が抱える悩みや喜びは普遍的なもの。

 

実は僕的も小説のような経験があります。

スカイラインR34-GTに乗っていた頃。

やはり朝霞圭子のような髪の長い謎めいた女性との一瞬の出会いがありました。

彼女は、ランチア・デルタインテグラーレのオーナーで、物静かなのですがクルマと向き合う姿勢がちょっと常人ではなく、ある日僕の未熟なドライビングセンス(つまりスカḠ乗っている割に平凡な運転)に圭子同様に「貴方の運転って、まるでサバイバル映画で最初に殺されちゃう人のようね!」という厳しい捨て台詞を残し、僕の眼の前を去っていったのです。

 

ドライバーはひとたび憧れの車を得たら、そのクルマに乗るにふさわしい運転をするべしなのです。

 

速い車を買ったら誰かにスペックを語ったり、満足感に浸っている場合ではなく、まず乗りこなさなければ、乗り手失格。

 

カーブの多い峠道のシフトワークやハンドルさばきだったり、ガンガン飛ばせる高速道路の追い越し車線での俊敏な加速だったり。

その技量差で助手席に誰が乗るのかが決まってしまうのです。「お前なんかこのクルマに乗る資格はないよ」とクルマと助手席に言われてしまうのです。

 

クルマからの人生へのエール

若い頃の甘酸っぱい思い出や、大人になるにつれての様々な失敗。。そしてそれでも前を向いて「雨の日だからこそクルマを磨こう!」と前向きに歩むことの大切さ。

 

五木さんの美しい文章と、車と女性への愛情が織りなす物語はまさに「人生に必要な事は車が教えてくれた」。。のかもしれませんね。

 

クルマのお話(漫画編)


僕は、今でこそクルマに全く興味はなく、走りさえすればそれで良いという実用的観点により、古いフォルクス・ワーゲンに18年乗り続けています。

 

そんな僕ですが、20代〜30代にかけてはハチロクだったり、スカGだったり、それなりに運転して楽しいクルマを乗り継いできました。

 

今回と次回は、僕の人生のいっときを楽しくしてくれたクルマ。そして、クルマの楽しさを教えてくれた漫画と小説。そこに登場する魅力的な車のお話をしてみたいと思います。今回は漫画編です

 

名車への想い「GT roman」

80年代半ばに週刊ヤングジャンプに連載された、ノスタルジックカーをモチーフにした味のある漫画です。

ストーリーは、「族」のリーダー上がりのマスターが経営する沼津のカフェ「roman」を舞台に、マスターを慕ってお店に通うクルマのエンスージアスト(平たく言うと車オタク)のお客たちが引き起こす、日常の悲喜こもごもの出来事をユーモラスかつクールに、ときにロマンチックに描いている大人向け漫画。

 

当時クルマ好きの僕としてはかなりハマり、この漫画を何度も読み返しました。

 

初代GTRが当時の最新型スカG(GTS-R)と峠道で勝負。両車には20年のテクノロジーの差があり、新型車が勝つと思いきや。。?

クルマを操り、ドライビングを、そして人生を楽しむ。そんな深みのある漫画でした。

 

ここに登場する数々の名車の中で、僕的にとても惹かれた3台についてお話してみたいと思います。

 

初代スカイラインGTR ハードトップ

引用:GTroman ORIGIN1

カフェ「roman」マスターの愛車。漫画が掲載された当時は15年落ちくらいのクルマですが、マスターはとても大事に乗っていて、夏は水温計が上がっちゃうのでガレージでお休み。
(うちのワーゲン。近年の猛暑、エアコンが効きません。。)

GTRは一見すると普通の大衆車なのですが、その速さは当時の国産車ピカイチで「羊の皮を被った狼」と呼ばれました。

 

搭載されたエンジン(S20型)は出力160馬力、6気筒4バルブDOHCにソレックス3連装キャブレターを搭載。

さらにはエンジンブロックやシリンダーヘッドにアルミ合金を採用するなど、レーシングカーそのもののエンジン。国内ツーリングレース50連勝神話を残す名車です。

 

レースで実証されたその速さもさることながら、当時の日本車としては極めて洗練されたデザインを纏っていました。

 

特にハードトップの流れるような美しいルーフライン。リアに向かって緩やかに傾斜するラインは、エレガントでありながら、どこか力強さも感じさせます。

(上記、この漫画のカットでも解りますね)

 

この時代の金属プレス加工技術でこんな美しい造形を実現したプリンス自動車(後に日産に吸収)のデザイナー、設計陣の熱意の賜物なんだろうなあと思わずにはいられません。

 

このデザインポリシーは当時のフェアレディzにも繋がるものがあります。とにかく当時の日産のスポーツ車はリアに流れるルーフラインがめちゃくちゃ格好いいです。惚れ惚れするほどです。

 

ロータス・ヨーロッパ

引用:GTroman ORIGIN3

60年代後半から70年代にかけて生産された、イギリスのロータスが送り出した伝説的なスポーツカー。

 

軽量なFRP製ボディ、ミッドシップレイアウト、卓越したハンドリング性能。

 

この車の魅力もデザインの秀逸さです。車高は僅か107センチしかなく、この漫画によると、サイドウインドウからはガードレールしか見えないらしい。(マジ?)

空気抵抗を最小限に抑えることに特化した極端なまでの流線型ボディ。あとにも先にも何者にも似ていない、超絶とんがりながらも英国らしいジェントルな風情のあるクルマだと思います。

 

このクルマ、乗り手を選びますね。(漫画のように助手席も然りです)

 

アルファロメオジュリエッタ

引用:GTroman ORIGIN2

アルファ・ロメオ。いかにも官能的な国民性のイタリアらしい響です。

 

コンパクトなボディに1.3リッターのDOHCエンジンを搭載。優れたハンドリング性能も相まって人気を博した60年代イタリアンスポーツの名車。

その醍醐味は漫画の通り。

 

ベルトーネが手掛けたデザインは、シンプルながらもエレガントなラインと、スポーティなディテール。

 

フロントグリルに配されたアルファロメオの伝統を象徴する盾形のエンブレムはジュリエッタの魅力を更に引き立てていました。

そのフォルム、初代ブルーバードとか、当時の日本車のデザインに相当な影響を与えていると思います。

 

あの頃の名車 まとめ

クルマとしての極限の性能と、乗り手のハートに突き刺さるような先鋭的でありながらもエレガントさを併せ持つデザイン。それらを当時の技術で成し遂げた情熱と魂が凝縮された名車たち。

 

当時の名車は、クルマが好きで好きでたまらないというエンジニアやデザイナーたちが、寸分の妥協もなく作り上げた、走る芸術品だったのだとしみじみ思います。

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 

間もなく旧型 iPhone15pro


2007年、初代iPhoneの発売以来今年で17年目。

毎年新しいiPhoneが登場し、今ではMacBookよりも高額なプロダクトになりました。

 

MacBookやPCが無くても困ることはあまりありませんが、iPhoneスマホなくしては毎日が不便極まりない。それほど世の中を変えてしまった大発明品ではないかと思います。

iPhoneが大発明たる所以と功績

それは、おおきく以下の2点。

 

(1)2007年のiPhone発表プレゼンでステーブ・ジョブズが述べている通り、ワイドスクリーンiPod、革命的な携帯電話、革新的インターネットマシーン。これら3つの商品をそれぞれ圧倒的に進化させて一つの製品にしてしまったこと。しかもポケットサイズはそのままで。

 

(2)App Storeによる多種多様なアプリケーションを提供するプラットフォームを構築したことで、ゲーム、エンターテイメント、ビジネス、教育など、様々な分野でのイノベーションを促進。

更には、アプリ開発者やアクセサリーメーカーなど、iPhone関連の新たな産業を創出。世界中の企業に影響を与え、ビジネスモデルやサービスの変革をもたらしたこと。

 

以上のような点から、iPhoneは単なるエレクトロニクス製品の枠に留まらず、人々の生活、社会、経済に大きな影響を与えた現代の大発明といえます。

 

極私的iiPhone遍歴

 ここでざっと、僕のiPhone購入歴を振り返ってみます。

 

 iPhone 3G/16GB(2009年)

この当時は、まだまだ新しもの好きが飛びつくマニア向けガジェットの域でした。

OSの完成度も発展途上で、例えばテキスト入力のコピペ機能がなく、テキスト打ちはせいぜいショートメール用途くらい。

当時国内で一斉を風靡していたSNS ミクシイの投稿はNokiaの携帯での打ち込みがメイン。iPhoneはサブ機という位置づけ。

 

 iPhone 3GS/32GB(2010年)

カメラが200万画素から300万画素に進化。OSも進化して使いやすくなり、徐々に一般の人々に受け入れら始めたモデル。

 

 iPhone4s/64GB(2011年)

先代のiPhone4が世界的に爆発的ヒット。4sはそのブラッシュアップモデルです。その後AppleiPhone6シリーズまで、ナンバリングモデルの翌年にsモデルを発売するサイクルを取り、iPhone買うならsシリーズを待て、と言われていたように、この4sは 総合性能的にバランスが取れています。Siriが搭載されたのも4sからですね。

 

電池交換、パネル交換など修理しながら長く使いました



 iPhone6/128GB(2014年)

発売日発売時刻めがけてアップルストアオンラインで購入。

5シリーズの購入をあえて見送り、4s(3.5インチ)からの乗り換えでした。大きな4.7インチの画面はつくづく良いなぁと思ったものです。

 

iPhone7/128GB(2017年)

イヤフォンジャックが廃止され、あれれと思いましたが、バランスの取れた良い製品でした。

アンテナラインのデザインや、シックで洗練されたカラーバリエーション。この4.7インチシリーズの中でベストと思います。

 

 ・iPhoneSE第2世代/128GB(2020年)

歴代モデル中最のコスパ。なにしろユンキュッパでした。

iPhone11と同じSOCを搭載し性能も申し分なしの名機。しかし。。バッテリーがあまりにもプアーだったのが唯一の欠点。

 

 ・iPhone13/256GB(2022年)

その頃は半導体不足で店頭の商品が枯渇した状態で、ようやくモデル末期の夏場にゲットすることが出来ました。スクエアなデザインはかつての4sを彷彿とさせる感じで僕的にはとても気にいっていました。

 

 ・iPhone15 Pro/256GB(2024年)

 今年の春、家族とフランス旅行に行くにあたり、一眼レフカメラを買おうか迷った結果、15Proへ買い替え。

 

Phone15 Proの良いところ

 

(1)一眼レフ要らず

抜群でのカメラ性能。観光スナップ写真を撮るには光学3倍ズームはありがたいです。

京都街歩きや観光先で、きれいな写真がさっと撮れる秀逸なカメラ。

 

(2)百均ケースでこそ引き立つデザイン

15Proの外装パネルの素材はチタン合金です。

ブルー、ブラック、ホワイトは、セラミック微粒子をチタン表面に蒸着させる「PVDコーティング」という製法で着色されたあと、微細な研磨剤を用いてチタン表面を研磨し、光沢を抑えたマットな質感に仕上げています。

 

尚、ナチュラチタニウムは、PVDコーティングを行わず、チタン素材そのものの色味を生かし、ブラッシュ仕上げによって上品な光沢に仕上げているそうです。

この製法はiPhone15Proならではです。

 

15Pro買ってケースで自己主張する必要はありません。百均クリアケース一択です。

ケースが劣化したら買い換えればOK。なにしろ100円ですしね。!





まもなく旧型、ただしそれは数字だけ

まもなくAppleのトップページは15から16へ。しかし、SOC、電子パーツ、金型、外装その他諸々のパーツの中で新しくなる領域は限られています。

 

新機種が出ても、できることはほぼ一緒。そろそろ替えどきかな?と思ったタイミングでその年のモデルを買って長く使う。それで良いのです。たかだかスマホです。人生の全てではありません。

 

 

 

ギフトショーに行ってきました

日本最大の生活雑貨見本市

ギフトショー、正式名称は東京インターナショナル・ギフト・ショー(TIGS)は、日本で最大級のパーソナルギフトと生活雑貨の見本市です。

毎年春と秋に東京ビッグサイトで開かれ出展社数約3,000社、来場者数約20万人という大イベント。

https://www.giftshow.co.jp/tigs/98tigs/2024autumn/news0905.htm

 

サラリーマン時代は業務に関連する系統の展示会に足を運ぶことが多く、ギフトショーに足を運ぶのは今回が初めてで、「パワエニ」で扱う商材を掘り起こそうという目的で行ってきました。

お目当てはデスクワークの合間のリラックスグッズ。モバイルワークの便利グッズです。

「場内は撮影禁止です」というアナウンスが流れていたので、ここに掲載は出来ませんが、色々とユニークなグッズを観ることが出来ました。

 

ホームページより東京ビッグサイト全景


ビッグサイトの区画レイアウト

ここでビッグサイトの区画概要を整理すると

・東会場:(東1〜7ホール)から構成されており、各ホールの広さは90m×90m。

合計すると約56,700㎡の展示面積。東京ビッグサイト全体の展示面積の約45%を占めています。

他の展示棟は以下の通り

 ・西展示棟: 約39,500㎡

 ・南展示棟: 約27,400㎡

大抵の展示会は東ホールで行われますが、今回のケアショーは東展示棟と西展示棟で行われましたのでかなり大規模な展示会です。

 

中国そのまんまの第7ホール

圧巻だったのは、東展示棟7ホール。「インポートギフトフェア」と銘打たれたホールにぎっしりと並ぶ数百社のブース。そのほぼ全てが中国企業

 

日本の会社のブースのスタッフさんは、ややもすると「(単に会社の指示で来ました)やらされ感」的雰囲気を醸し出しちゃったりしているものです。

対して、この第7ホール。遥々外国から日本に来て、商機を得んとしようとする人々たちの発するオーラは格段に次元が違います。

凄まじいばかりの熱気に包まれていました。

 

僕はここのエリアを2時間くらいかけて全てのブースを見て回りました。

今回の掘り起こし商材のメインの一つである、オリジナリティのる布製のバッグやポーチ。その縫製関係の会社は中国の産業構造上やはりまだまだ多かったです。

現在日本の多くのアパレルが進出している、カンボジアベトナムに比べると、いささかコストは高くなるのでしょうが、現在の中国企業の強みは、独創性と提案力です。

 

特に華南地域といわれる深圳や東莞の工場は、世界と勝負し始めて30年の物作りの歴史を持っていいます。

つまり30年前、日本企業の駐在員の指導を受け、一世代受け継がれてどっしりと「中国に根付いたものづくり」なのです。

加えて、僕が中国にいた10年前からは、仕事のスタイルが確実に進化してると感じました。

 

中国食文化を理解しないと彼らと円滑な人間関係を築けない

昼時だったので、スタッフの方々が人目を憚ることなく、どーんとブースのテーブルで和気あいあいとカップ麺を食べたりしているのはご愛嬌。

お行儀が悪いとか、お客ないがしろ、などの目で見ることは慎みましょう。

 

そもそも中国は数千年の歴史の中でも何より食べることを重んじる国なのです。「何よりも」です。

その伝統的シンボルとしてよく知られているのは、鼎(かなえ)です。古代中国において、食物を煮炊きするための青銅製の古代中国の王や貴族だけが所有を許された特別な器。

新王朝が成立すると、前の王朝から鼎を奪うことが、権力の移譲を象徴する重要な儀式。

現代中国においても、鼎は国家の象徴として、重要な儀式や国家機関のシンボルとして使用されています。すなわち数千年の過去から現在に至るまで、権力者の第一使命は民を食べさせること。人々は食べることが生命・活力の源であり、日常生活の最も重要な支え。。

 

よって展示会だから、マネージャーから「お昼適宜食べて来てくださいね。」的な一言のあとは自己責任。結果的にスタッフはお昼を食べられなかった。。などということはあり得ません。だったらみんな一緒に食べましょうなのです。

 

また中国では、「ご飯食べた?」(吃饭了吗? ちー・ふぁん・ら・ま?)は、挨拶として頻繁に使われるフレーズです。「こんにちは」と同じような感覚で使われ、相手への気遣いを示す言葉です。

 

中国では食べることはコミュニケーション、人間関係、文化、そして人生を楽しむ上で欠かせない重要な要素なのです。

 

 

第7ホールでの収穫

 このエリアで30名ほどの名刺交換をさせていただきました。

パワエニ特製のポーチなども依頼してみようかなと思い、幾つかのOEM工場とも商談。

近々訪問する会社も数社発掘できこれからますます楽しくなりそうです。

 

それではお楽しみに!