今年もPHPカンファレンスにてトークさせていただくことになりまして、以下のようなお話をいたします。
日時:9月25日(日) 14:40〜15:40
場所:大田区産業プラザPiO および YouTube
費用:無料
講演タイトル:SPAセキュリティ超入門
申し込み: connpass
アジェンダ:
SPA(Single Page Application)の普及が一層進んでおり、従来型のMPAを知らないウェブ開発者も生まれつつあるようです。SPA対応のフレームワークでは基本的な脆弱性については対策機能が用意されていますが、それにも関わらず、脆弱性診断等で基本的な脆弱性が指摘されるケースはむしろ増えつつあります。
本セッションでは、LaravelとReactで開発したアプリケーションをモデルとして、SQLインジェクション、クロスサイトスクリプティング、認可制御不備等の脆弱性の実例を紹介しながら、現実的な対策について紹介します。LaravelやReact以外のフレームワーク利用者にも役立つ説明を心がけます。
実は昨年も「SPAセキュリティ入門」というテーマでトークをしておりまして、今年はもう少し易しめということで「超入門」としました。
昨年の講演のスライドおよび動画は以下から参照ください。
昨年は主にSPAにまつわるセッション管理に焦点をあてて、JWTによるセッション管理は是か非か、JWT等トークン類の保存場所はCookieかlocalStorageかという基本的な考え方(しばしば論争になる)のお話をしました。
今年はもう少し現実的なテーマとして、アジェンダにもあるように、LaravelによるサーバーサイドAPI、Reactによるフロントエンドという構成のSPAを題材として、以下のような「よくある」脆弱性がいかにして混入するか、およびその対策について説明します。
- 認可制御不備
- SQLインジェクション
- クロスサイトスクリプティング(XSS)
これら脆弱性は、LaravelおよびReactを普通に使っていれば混入しないはずのものです。しかし脆弱性診断等ではこれら脆弱性はしばしば目にします。普通に作れば混入しないはずの脆弱性がなぜ混入するのか。私はその原因を追い続けていましたが、どうも従来型のアプリケーション(マルチページアプリケーション=MPA)では常識だった知識が、SPAでは伝承されていないのではないかと考えるに至りました。この要因ファクターXについて紹介するとともに、なぜ今基本的な脆弱性が多いのかを説明しようと思います。
なお、前述のようにファクターXは従来の常識ですので、「なぁんだ、そんなことか」となること請け負いですが、「そんなこと」レベルのことが問題になっているように考えています。
それでは、よろしくお願いいたします。
無事終了しましたのでスライドと動画を添付いたします。