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しかつきかふぇ

ちょっとした休憩時間に

氏神さんちのおむすび日記  003『微笑みとお団子』

「ははっ。それでタカくんは唯っちとは同じ班にされちゃったんだ?」
「一体俺と雨田に何を期待してるんですかね」

 隣のクラスの担任、遠坂藍海。風紀委員の顧問でもあり、あいつの担任でもある。
 俺や妹の美来の中での通称は、藍海ちゃん。というのも俺の家のすぐ近所に住んでいるお姉さんのような存在で、『唯っち』と呼ばれた雨田とも当然ご近所様。藍海ちゃんがうちの神社にお参りに来ているところも頻繁に目撃している。『私が先生になれたのもタカくんのおかげだよぉ』なんて冗談めかして言ってくるけど、それは間違えなく俺のせいなんかじゃなくて、藍海ちゃんの努力の成果に違いない。
「まぁ唯っちも可愛いし、タカくんの彼女としては申し分ないと思うけどね」
「藍海ちゃんには俺に彼女がいるって話、前に話しましたよね?」
「聞いたよぉ〜。それが誰とは教えてもらえてないけど、まぁ誰かまでは予想できてるしぃ〜」
「…………」
 鎌倉遠足の班決めを行ったその放課後、俺は藍海ちゃんにスマホで呼び出されていた。『音楽準備室の片付けしたいからちょっと手伝ってぇ〜』なんていう、明らかなただの小間使いだ。音楽教師だか吹奏楽部顧問だか知らないけど『今日の放課後は風紀委員の会議があるんだけど』と返したら、『だいじょうぶ〜。それ私も参加必須だしぃ〜』なんて全然大丈夫じゃない返事があった。こうなるともはや俺に逃げ場所なんて見つかるはずもない。なんとか会議の時間までに片付けを二人で終わらせ、一息つく間もなく会議室へと向かっている。何度か藍海ちゃんの愚痴話を聞かされてはいたけど、やはり学校の先生というものはかなりブラックな職種のようだ。高校生ながらそれを今まさに実感させられている。
 今日の会議は風紀委員だけでなく、クラス委員も交えた合同会議だ。ただし一年生のみということもあり、議長は風紀委員副委員長である俺が務めることになった。本来なら議長はクラス委員の誰かがやるべきだろと藍海ちゃんに抗議したが、『だってタカくんの方が円滑に進められるし私は早く帰りたいしぃ〜』というやはり身も蓋もない返事が返ってきたりして。
 ちなみに議題は『どうしたらやる気のない生徒を合唱コンクールの練習に巻き込めるか?』。やや耳の痛い議題だし、つい先日はその件で雨田と喧嘩したばかりだ。

「あ、そうだ。タカくん、これちょっともらっといてくれる?」
「なんですかこれ?」
 藍海ちゃんが手にしていたそれは小さな文字で『聞金堂』と書かれていた茶封筒だった。中を見るとチケットのような紙ぴらが数十枚ほど入っている。
「お団子屋さんの無料チケット。お店に持っていけば美味しいお団子が食べられるよぉ〜。鎌倉の友人にもらったんだけどね、今度の鎌倉遠足で使ってくれって」
「そんなもの何故俺に?」
「だって中見たらひとクラス分しかなくてさ、うちのクラスだけってさすがに使いづらいでしょ? バレたら後で学年主任に何言われるかわからないしぃ。タカくんだったら例の彼女と唯っちの三人で仲良くこっそり使ってくれそうかなって」
「恐ろしいことさらっと言うな!!」
 何だその状況。俺とあいつの二人で使うには枚数が多すぎるし、そこに雨田なんていたらさらに話がややこしくなる。というか藍海ちゃんまで何故俺と雨田を一緒にしようとする?
「ま、うまく使ってよ。あの子にもあんな顔ばかりさせてたら可愛い顔がもったいないしね」
 半分だけ笑って、半分だけ真面目な顔だった。藍海ちゃんの言う『あの子』がどっちのことを指しているのか判別するのは難しかったけど、もしかしたらどちらにしてもその通りかもしれない。
 そもそも俺は、どうしてあいつを……。

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氏神さんちのおむすび日記  002『神様と打算』

 神様なんて、一体どこにいるというのだろう。
 街の人は俯き、皆一同にじっとスマホを眺めてる。インターネットとかいう世界中の誰かと繋がって、顔も見えない相手と会話したり、話をしたり。だけど誰かってそもそも誰だ? 顔はなくても、文字を送れば文字が返ってくるし、声をかければ声が返ってくる。なるほど。確かに神様なんて曖昧なものより、ずっと現実的なものかもしれない。
 神様なんて存在しているのかさえ不確かだ。お賽銭を投げても、何を祈っても、返事など返ってきたことない。所詮は偶像、もしくはまやかしか。そもそも得体のしれない相手に救いを求めるなんて、おかしな話だもんな。

 俺は、神様とかいう会ったことさえないやつに、どこか振り回され過ぎてる気がする。
 妹の美来には『お兄さまは神童なのですから絶対下を向いてはダメです』などと言われ。
 知らねぇよそんなの。単に俺の生まれた場所が神社だったというだけ。
 それだけのことじゃないか。

「どうした? また考え事か?」
 数少ない友人、友成が机に顔を伏していた俺に話しかけてきた。
「別に。そんな大したこと考えてねぇよ」
「でもそんな顔してたらまたミクちゃんに『お兄さま元気出してください』とか注意されるぞ?」
「今のそれ、ひょっとして美来の真似か?」
「あんな可愛い妹に言い寄られるとか羨ましくて当然だろ! 俺にも妹を分けてくれ!!」
「無茶言うな。俺に妹は美来一人しかいねぇよ」
 友成は中学の頃から学校が一緒で、中学では美来とも何度か話したことがある。というか美来のやつ『氏神さんちのおひい様』とかいう名前で御町内でもそれなりの有名人なんだよな。我が妹ながら大したもんだ。
 ちなみに美来というのは、父親が再婚した際に義理の母が連れてきた娘だ。父は母と離婚して、美来の母は前の夫と死別しての再婚。ただそれは俺が小学校に通う前の話で、それくらい昔の話。つまり美来は俺の義妹ではあるけど、美来が実の妹と何が違うのか、ちゃんと答えられる自信はない。
「ま、それはそうと、今度の遠足の班はひとまず俺とお前と晃の三人でいいよな?」
「ああいいよ。それで別に」
「ついでにお前が班長な」
「……ああ、わかった。それでいいよ」
 わざわざ拒否する気力さえない。班長なんて適当なところで点呼取って、せいぜい仕事はそんなもんだろ。別に自分にプラスになることもマイナスになることもない。だから、どうでもいい。

 打算なんてそんなのはどこにもない。ただ流されるだけ。
 そうすれば誰も傷つく人なんていないはずだから。
 ……そのはずだったんだけどな。

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氏神さんちのおむすび日記  001 〜prologue〜 雨田唯菜の今年最初の日記

 詩音へ
 いつも思うんだけど、なんかこの書き出しって手紙みたいだよね。
 わたしから誘って始めたことなのに、こういうこといまさら書くのもなんかちょっと変なの。
 でもこうやっていつも交換日記に付き合ってくれて、本当にありがとうね。

 書き出しはこんな感じでいいかな。っていうか、まだこんなこと考えてるなんてやっぱし何か変だ。詩音のことだから絶対書き出しなんか気にしないはずだけど、いつも澄まし顔で『全然大丈夫だよぉ〜』と言ってくれる詩音だからこそ、逆にわたしはこう悩んでしまうのかもしれない。クールビューティー大和撫子。かといえ特にドライというわけでもない。どちらかというと人懐っこさをおしとやかさの両方を兼ね備えた彼女に、わたしもどこか憧れているところがある。
 詩音とは中学から同じ学校で、交換日記を始めたのも高校入試の勉強の息抜きで始めたのがきっかけ。
 あれからもう二回目の冬を迎えてるんだから、時間が経つというのもあっという間だよね。

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流れ降る星の雨音 〜燐〜 Epilogue

 月香が僕の家に戻ってきたのは、今から二週間ほど前のこと。
 ほぼ二週間ぶりに帰宅した月香は僕には何も言わず、僕の両親には『ただいま』とだけ言って迎えられた。

 事実を知った後となってはやはり奇妙な話でしかない。つい数ヶ月前まで、『百年に一度の天才女優』としてテレビドラマやテレビCMに出まくっていた彼女が、今風に言うところの異世界転生をして、こんな何の変哲もない男子高校生がいる家で暮らし始めたのだから。彼女の過去の事実は完全に消去されており、あんなに知名度抜群だった前世の名前『黒峰洋花』は散り散りに消えて、影も形も残らなくなっていた。
 皮肉なのは、彼女に消えてほしくなかった人には強く記憶として残ったままになっていて、僕もその一人。どうせなら僕の中からも完全に消えてくれてた方が、彼女と喧嘩をしなくて済んだのかもしれないのに。

 なんだって彼女は、僕の中に残ってしまったのだろう。それが許せなかった。
 許せない気持ちが彼女と喧嘩した理由であるのに、だけどそれは彼女のせいでもなんでもない。
 なぜなら彼女は、僕を含めた誰の記憶にも残らず、自分が消えることを望んいでいたわけだから。

「ただいま」
「…………」
 彼女は玄関先で独り言のように帰宅したことを告げる。だけど今日は誰からの返事もない。僕の両親は共働きで今日は帰りが遅くなると言っていたから。そして僕も無言のまま。
 『虹色ゴシップ』のデビューライブが一昨日終了し、今日はライブ後初めてのバイトの日だった。僕と月香は『虹色ゴシップ』専属プロモーション補佐係を任されていて、プロモーション係リーダーで且つクラスメイトで月島隼人と一緒にプロモーション企画の立案や、動画の撮影などを行っている。今日だって動画の撮影が終わると僕はそそくさと帰路につき、同じ場所へ帰宅するはずの月香は事務所のフロアに置き去りにしてしまう。我ながら、醜い人間だ。
「ねぇ……?」

 彼女が帰宅しても、互いに言葉を交わすことなどない。そもそも今更何を話せばいいのだろう。
「ねぇってばぁ……?」
 思い出してしまった彼女のことをなんて呼べばいいのだろう? 月香? それとも洋花?
「ねぇってぇ……??」
 だからそんな末尾が疑問形で声をかけられたところでどうしろというのだ。
「てかなんで疑問形なんだよ!!」
 そんな彼女に思わず反応したせいで、僕の末尾は疑問形にすらならず、やや怒ったような口調になってしまった。彼女はびくっと反応し、視線の温度は一気に下がる。これは、僕のせいか?
「あ、あのさ? 冷蔵庫の中のプリン、食べていいかなって」
 怯えた声で彼女はそう訪ねてくるんだ。……いつもなら何も言わずに食べちゃうくせに。
 だから僕はその唐突な呼びかけに、咄嗟に反応できなかったわけだから。

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流れ降る星の雨音 〜楓〜 エピローグ

 ここは土曜日の夜遅くの東京の繁華街。微かに映る星空がどこか寂しげで美しく思えた。
 先程まで賑やかだったライブ会場前にあたし一人。……そもそもなんでこんなことになったのか?

 理由は簡単だ。『虹色ゴシップ』リーダーの陽川さんは母親である事務所社長の車で帰ってしまい、緑川さんは学生寮の同僚の我が兄と帰ってしまう。月香は月香で気がつくといなくなったのは、恐らく前の同居人の上郷くんと良い感じでやってる最中だろう。知らんけど。
 気がつくとあたしは一人取り残されてしまっていた。あたし自身友人が少ないのは今に始まったことではないけど、ただ急に現実に戻された気がした。ここで虚しいと思ったら負けな気がするけど。

 さて。駅に向かおう。今日はいろいろなことがありすぎてさすがに疲れ果ててしまった。
 そもそも友人のいない地味な女の子がアイドルデビューなんかして、行き場所さえ見失っていたくせにあんな大勢の人前で歌なんか歌ってしまったわけだから。ネットで自分の歌声を聴かせるだけとはわけが違う。観客と同じ空気の中で、自分の生の声を聴いてもらった。
 その中にはずっと疎遠だったはずの兄もいた。図らずも兄とは終演後に二人きりで話をしたんだっけ。初めて兄妹ぽいことをしてしまった気がする。本当は義理の兄妹とかそういう話は関係なくて、もっと純粋にやらなくてはいけないことをようやくやれた気がしたんだ。

 疲れた。……あ。

 ふとあたしの白い手の甲に落ちてくる涙に、気がついてしまった。
 その涙の理由までは、正直なところわからなかったわけだけど。

「そんな真っ赤な顔して一人で電車に乗ったら目立っちゃうよ? ここは東京なんだから」
「…………」
 気がつくと目の前に例の黒い車が止まっていた。正直、この派手な車のほうがよっぽど目立つと思う。
「家まで送るよ。疲れたでしょ?」
「君、ひょっとして……」
 あたしはふと思ったんだ。それは自然に出てきて、忽然と聞いてみたくなったこと。
「ん、なに? 楓嬢さん?」
「……暇なの?」
 こういう人ってストーカーとかじゃなければただの暇人とか、そういう類の人だと思うんだよね。

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流れ降る星の雨音 〜楓〜 007『再開と出逢い。時間の埋め合わせ』

 あっという間の時間だった。終わってしまえばなんとでも言えるけど。

 陽川さんも緑川さんも、幼い頃から子役として舞台の上に立つことはあったらしい。今日のライブ会場より大きなステージで、何度も本番の舞台を踏んでいたそうだ。だけどあたしにとっては初体験そのもので、クラッシックバレエの発表会だってこんなに沢山のお客さんが観に来ていたことはなかった。千人規模のライブ会場にぎっしりと人が埋まるほど。視線はあたしたち三人だけに向けられて。
 『虹色ゴシップ』初ライブは、ほぼステージ台本通り問題なく進み、終演した。ほぼって言うのは、およそ緑川さんの突拍子もないアドリブが原因。しかもその若干の変更は、ほぼ緊張気味だったあたしを弄り倒すこと。前に緑川さんに聞いたことがあったけど、声優というお仕事はアドリブができないとやってられないらしい。実に身も蓋もない話だった。
 ただしさほど緊張もなく最後までできたのは、やはり緑川さんのおかげかもしれない。改めて感謝の言葉を口にしたいとは思わないけどね。

「カエちゃ〜ん、誰か外で待ってるよ〜?」
 楽屋でステージ衣装から着替え終え、荷物をまとめていたところに陽川さんの声が届く。既に一般のお客さんは帰った後だし、この時間まで待っているのは関係者の誰かだろう。
「うん、ありがとう。今行きます」

 誰だろう? ひょっとして緑川さんが誘っていたという、兄だろうか。
 だけど兄とは春に高校へ入学して以降、一度も会っていない。もっとも互いに実家で暮らしている頃から兄とは気軽に話せる仲というわけでもなく、ずっと疎遠な関係だった。だからこんな場所で再会したところで、あたしはどうしたらよいのかわからなくなるのは自明だ。
 ……兄と、今更何を話せばよいのだろう。

「お疲れさま。楓嬢さん!」
「……って、あんたかよ!?」
 だけどドアの向こう側であたしを待っていたのは、顔こそ瓜二つながら、声音は兄よりやや高めのこいつ。こいつはこいつで、今更話す内容など何もないのだけど。
「おや? 誰だと思ってたのかな?」
「……べ、別に誰だっていいでしょ!!」
「そんな風に照れるカエちゃんもなかなか可愛いよねぇ〜」
「おっさんみたいなノリで話しかけてくるな!!」
 それにしてもさっきまでの異様な緊張感はなんだったのか。
「まぁでも別に僕のことを嫌ってるわけでは…………あ」
「あ?」
 嶋田さんの急に気の張った声と視線の先に、思わずあたしも振り返ってしまう。そこにはあたしより先に楽屋を出ていったはずの緑川さんが、一人の男子と一緒に歩いていた。仲良さそうに会話する二人の光景に、あたしの胸は急速に高まっていく。

「お兄ちゃん……?」
 嶋田さんはあたしのすぐ後ろにいる。だから今日は絶対に見間違えようがなかった。

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流れ降る星の雨音 〜楓〜 006『酢豚の酸味と嘘と本当』

 月が変わって七月となり、『虹色ゴシップ』デビューライブまで後一週間と迫ってきた。
 七夕ライブとも称されたそのライブ会場は、千人ほど入るらしい。最初聞いたときは無名のアイドルグループのデビューライブで千人とか何言ってるんだろう?とは思った。が、声優でそこそこ売れだしている緑川さんがいて、且つ『テセラムーン』として活動しているあたしの知名度も勘案すると、それくらいは見込んで当然と社長に諭されてしまう。実際社長の予測通りにチケットは売れたらしく、ちょうど一週間前であった昨日には全てのチケットが完売したのだとか。まぢか。

 疲れた。夏の夜とはいえ、夜風はやはりひんやりしている。昼間の暑さに比べたらとは思うけど。
 本番間近ということもあり、ダンスと歌と、調整にも余念がない。女子高生三人って決してグループとしては多い方ではないから、誰かが遅れると必然的にそれが目立ってしまうのだ。だけど陽川さんも緑川さんも小さい頃から子役をやってる、自分を魅せるという点ではプロ中のプロ。あたしは足を引っ張らないようにするので精一杯といったところ。
 人前で強がってるだけのあたしは、全然強くない人間なのだ。

 自宅マンションの前に辿り着くと思わずはぁっと息が漏れる。
 理由は疲れたからではなく、見覚えのある黒い車がそこに停まっていたから。目立ち過ぎるにも程がある。

「お帰りなさい。楓嬢さん」
「…………」

 今日のあたしは「嬢さん」付けだ。これは「嬢さん」で一つの単語なのか、それとも「嬢」と「さん」の間に単語の区切りがあるのだろうか。

「そんな露骨に嫌な顔を僕に向けないでください。せっかく食事に誘おうと……」
「これから? 冗談じゃないわよ。あたしの冷蔵庫には今日の食材がちゃんとあるの!」

 月香が元の家とやらに戻ってしまってから、食材がやや余り気味なのだ。

「なるほど。では僕にご馳走を作ってくれるのですね」
「は?」

 というかなんで作ってもらうこと前提?

「こんなところで話し込むのも目立ちますし、早く中に入りましょう!」
「っ…………」

 すると目の前の黒い車は無言のまますーっと走り去ってしまう。彼をここに置き去りにして。こいつと中にいた運転手との阿吽の呼吸は完全にばっちり決まっていた。
 だけどこいつの言うとおり、このままここで立ち話していたら間違えなく目立つ。あたしは思わず舌打ちをして、こいつをあたしの自宅の中へ入れることにした。
 別に普段から掃除を怠ってるつもりはないから大丈夫と思うけど。こいつを寝室にさえ入れなければね。

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