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シトロエン、最高速110km/h制限のEVコンセプト「OLI」世界初公開 航続距離400kmで環境配慮も
2022年9月29日 22:52
- 2022年9月29日(現地時間) 発表
シトロエンは9月29日(現地時間)、バッテリEV(電気自動車)のコンセプトカー「OLI(all-ë)」を世界初公開した。「OLI」は、最高速を110km/hに制限するなど、軽量化やリサイクル素材の採用、手ごろな価格、耐久性長寿命などを通じて「クラス最高」のライフサイクルアセスメントを目標としたコンセプトカーとなる。
シトロエンの新ロゴが採用された「OLI」は、航続距離400kmを実現するために目標重量を1000kgとし、電費効率10kWh/100kmのために最高速を110km/hに制限した。エクステリアは、同一デザインのフロントドアやバンパー、再生素材で作られた平らなボンネットや屋根など軽量素材を採用。インテリアは、メッシュ素材の背もたれシートや洗える床など、軽量でリサイクル可能な素材を採用。リサイクル部品により再生、アップグレード、修理を繰り返し複数の所有者に転売できるようにするなど、環境への影響を最小限に抑えたほか、移動時以外の用途としてV2G(Vehicle to Grid)やV2L(Vehicle to Load)といった機能も備える。
シトロエンでは「OLI」により、将来の社会的モビリティの課題に対応するために、より重く、より複雑で高価なゼロエミッションのファミリーカーを追い求める業界の傾向に逆らい、モビリティを楽しく、手ごろな価格で、責任を果たし、多目的に利用できるようにする方法をコンセプトカーで示したとしている。
「OLI」により将来的なシトロエンの方向性を示したことに、シトロエンのCEOであるVincent Cobée氏は、「3つの社会的対立が同時に起きています。1つ目はモビリティの価値とモビリティへの依存、2つ目は経済的制約と資源の不確実性、3つ目は責任感と楽観的な未来への欲求の高まりです。消費者は、豊かな時代が終わり、規制の強化やコストの上昇により、自由に移動することができなくなる可能性があると感じています。同時に、気候変動防止への取り組みを加速させる必要性が認識され、エコロジーへの意識と見識が高まっています」と説明している。