米Amazon Web Servicesは、Amazon Elastic Kubernetes Service(Amazon EKS)がAmazon Application Recovery Controller(ARC)のサポートを開始したことを、2024年11月8日(現地時間)に発表した。
ARCは、AWSリージョンまたはアベイラビリティゾーン(AZ)の障害に対する、準備と復旧を可能にするAWSサービスで、ゾーンシフトとゾーンオートシフトを含むマルチAZリカバリと、ルーティングコントロールと準備状況チェックを含むマルチリージョンリカバリの、2つの機能を備えている。
今回の、Amazon EKSによるARCのサポート開始によって、従来はApplication Load Balancer(ALB)とNetwork Load Balancer(NLB)のみ利用できたゾーンシフトとゾーンオートシフトが、Amazon EKSをサポートするようになった。
ARCのゾーンシフトとゾーンオートシフトは、障害のあるAZから他の正常なAZにingressトラフィックをシフトすることで、サポートされているAWSリソースのマルチAZリカバリを実現し、シフトが終了するとARCは以前に影響を受けたAZを、再びingressトラフィックの受信が可能になるよう復旧する。
Amazon EKSコンソール、AWSコマンドラインインターフェース(AWS CLI)、AWS CloudFormation、eksctlを使うことでEKSクラスタのゾーンシフトが有効化され、ARCコンソール、AWS CLI、ゾーンシフト/ゾーンオートシフトAPIを使ってEKSクラスタのゾーンシフトを開始したり、ゾーンオートシフトを有効にしたりできるようになった。
Amazon EKSによるARCのゾーンシフトおよびゾーンオートシフトのサポートは、中国とGovCloudリージョンを除く、すべてのAWSリージョンにて利用可能となっている。EKSクラスタにてゾーンシフトを有効化してゾーンシフトをトリガしても、追加のコストは発生しない。一方で、Podやクラスタノードの事前スケーリングといった、ワークロードがAZ障害を確実に処理できるようにするために、追加のコストが発生する場合もある。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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