マクロ経済スライドとは、年金額を決める際、物価や賃金だけでなく、年金の支え手である現役世代の減少や、高齢化により年金を受ける期間が延びることなどを反映させる仕組みのこと。
2004年の年金制度改正で、それまでの物価スライドに代えて導入され、これにより年金の給付水準を抑制することになった。具体的には、賃金の伸びや物価の伸びからスライド調整率(公的年金全体の被保険者の減少率0.6%、平均余命の増加0.3%)を差し引く。この調整は2004年度から2023年度まで続くが、その間は物価や賃金が大きく伸びても0.9%削減される。ただし、年金が名目以下になる場合は、年金額の伸びがゼロの時点でとどめられるので、名目の年金額がマイナスになることはない。
平成16年 年金制度改正のポイント P14&P15
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/kaikaku/04kaisei/