12 月 1 日(米国時間)、Maps SDK for iOS と Places SDK for iOS の新しいバージョンをリリースいたしました。バージョン 6.0 では、サポート対象の iOS のバージョンが iOS 12 からとなり、Apple M1 マシン上で iOS 14 以降のシミュレータを使用して開発する際に必要なバイナリを含む XCFramework のプレビュー サポートを提供し、デベロッパーの開発速度向上を実現します。また、このバージョンには、デベロッパーの皆様からのリクエストに基づいて、マーカーを地図に追加した際のアニメーション動作に関する新機能も追加しています。
バージョン 6.0 では、マーカーをマップに追加した際の表示をアニメーション化できるように、kGMSMarkerAnimationFadeIn という新しい GMSMarkerAnimation タイプが導入されました。
これを使用するには、マーカーをマップに追加する前に、マーカーの appearAnimation プロパティを設定します。 Swift
let position = CLLocationCoordinate2D(latitude: -33.86, longitude: 151.2)
let marker = GMSMarker(position: position)
marker.appearAnimation = .fadeIn
Objective-C
CLLocationCoordinate2D position = CLLocationCoordinate2DMake(-33.86, 151.2);
GMSMarker *marker = [GMSMarker markerwithPosition:position];
marker.appearAnimation = kGMSMarkerAnimationFadeIn;
従来、Maps SDK for iOS と Places SDK for iOS は、アプリの開発とリリースに必要なアーキテクチャを含む単一の .framework ファイルとして配布されていました。しかし、Apple M1 マシンを使用する場合、新しいバリアントである arm64 シミュレータに対応させるため、SDK を新しい XCFramework 形式に再パッケージ化する必要がありました。
Apple M1 マシンで以前のバージョンの SDK の使用を試みたことがある方は、以下のエラーに見覚えがあるはずです。
ld: building for iOS Simulator, but linking in object file built for iOS, file '[...]/GoogleMaps/Frameworks/GoogleMaps.framework/GoogleMaps for architecture arm64
Maps SDK for iOS と Places SDK for iOS のバージョン 6.0 のリリースでは、XCFramework のプレビュー サポートを提供し、Apple M1 マシンで発生していた上記のエラーを解消しています。プレビュー サポートの使用方法について詳しくは、Maps と Places のスタートガイドをご覧ください。
Maps SDK と Places SDK の XCFramework バージョンはベータ版のため、これらのバージョンは開発目的でのみ使用し、アプリをリリースする際には .framework バージョンを使用することをおすすめします。今後の SDK では、XCFramework のサポートを一般提供する予定です。
CocoaPods や Carthage を使用して Maps SDK for iOS と Places SDK for iOS のバージョン 6.0 をインストールできるようになりました。SDK の XCFramework プレビュー版をインストールする場合は、[Installing the XCFramework] タブをご覧ください。サポートする iOS バージョンは iOS 12 からとなるため、バージョン 6.0 を使用して開発するには Xcode 12 以降を使用する必要があります。iOS 11 のサポートは現在中止していますが、Maps SDK for iOS と Places SDK for iOS の古いバージョンを指定することで、引き続きご利用いただけます。
Google Maps Platform に関する詳しい情報はこちらをご覧ください。ご質問やフィードバックはページ右上の「お問い合わせ」より承っております。
旧 : このページは削除予定。ウェブ関連のストレージの管理は、chrome://settings/content/all から行う。
新 : こちらの chrome://settings/content/all で、ユーザーがウェブ関連のストレージを削除できる。
詳細な Cookie の管理は引き続き DevTools で実行可能
特に記載のない限り、下記の変更は Android、Chrome OS、Linux、macOS、Windows 向けの最新の Chrome ベータ版チャンネル リリースに適用されます。
来年には、Chrome でバージョン 100 がリリースされます。つまり、Chrome のユーザー エージェント文字列で報告されるバージョン番号の桁が増えます。サイトオーナーが新しい文字列をテストしやすくするために、Chrome 96 では、Chrome のユーザー エージェント文字列として「100」が返されるようにするランタイム フラグが導入されています。chrome://flags/#force-major-version-to-100 と呼ばれるこの新しいフラグは、Chrome 96 以降で利用できます。詳細については、Chrome の User-Agent 文字列のメジャー バージョンを強制的に 100 にするをご覧ください。
chrome://flags/#force-major-version-to-100
details
閉じられた details 要素に対する検索やリンクができるようになります。また、こういった非表示の要素は、find-in-page や ScrollToTextFragment のタイミング、あるいは要素のフラグメント ナビゲーションが使われたときに、自動的に展開されます。
find-in-page
ScrollToTextFragment
専用ワーカーが Content Security Policy の影響を受けるようになります。これまで、Chrome は、オーナーのドキュメントの Content Security Policy を誤って適用していました。
font-synthesis CSS プロパティは、フォント ファミリーに斜体、太字、小型英大文字のフェイスがない場合、ユーザー エージェントが斜体、太字、小型英大文字のフォント フェイスを合成できるようにするかどうかをコントロールします。font-synthesis プロパティがない場合、必要なバリエーションのフォント ファミリーがないウェブページで、不自然な形状のフォントになる可能性があります。
font-synthesis
perspective() 関数の引数として、値 'none' がサポートされます。その場合、関数は無限大の引数を渡された場合のように動作します。これにより、perspective() 関数が関係しているアニメーションのエンドポイントの片方が単位行列であるアニメーションが簡単になります(場合によっては、実現可能になります)。
perspective()
'none'
Chrome は、Feature Policy の許可リストで新しく keyboard-map 値をサポートします。Keyboard.getLayoutMap() を使うと、英語やフランス語など、異なるキーボード レイアウトで押されたキーを特定できます。このメソッドは、iframe 要素では利用できません。また、Keyboard API を利用できなかった一部のウェブアプリ(Excel、Word、PowerPoint)のアーキテクチャで、このメソッドが利用できるようになります。
keyboard-map
Keyboard.getLayoutMap()
HTMLScriptElement.supports() メソッドは、script 要素を利用する新機能を統一的な方法で検出します。現在のところ、HTMLScriptElement の type 属性で利用できる種類を簡単に判定する方法はありません。
HTMLScriptElement.supports()
HTMLScriptElement
フォーム エントリの改行が Gecko や WebKit と同じように正規化されるようになります。これにより、Gecko と WebKit は改行を遅い段階で正規化するにもかかわらず、Chrome は早い段階で正規化するという、長期にわたって存在していた相互運用性の問題が解決します。Chrome 97 以降では、早い段階での正規化が削除され、遅い段階での正規化がすべてのエンコーディング タイプに拡張されます。
Chrome 97 は、Sec-CH- プレフィックスを付けて Client Hint 名を標準化します。影響を受ける Client Hint は、dpr、width、viewport-width、device-memory、rtt、downlink、ect です。Chrome では、以上のヒントの既存バージョンのサポートも継続されます。しかし、ウェブ デベロッパーは、今後のサポートの終了や削除に向けた準備をする必要があります。
Sec-CH-
dpr
width
viewport-width
device-memory
rtt
downlink
ect
WebTransport は、ウェブのセキュリティ モデルの制約を受けるクライアントがリモート サーバーと通信する際に、安全な多重化転送を可能にするプロトコル フレームワークです。
現在、ウェブ アプリケーション デベロッパーがリモート サーバーと双方向通信をする場合、WebSockets と RTCDataChannel という 2 つの API を使うことができます。WebSockets は TCP ベースなので、すべての TCP の欠点(ヘッドオブライン ブロッキング、信頼できないデータ転送の未サポート)を引き継ぐことになり、レイテンシが重要なアプリケーションには適しません。RTCDataChannel は Stream Control Transmission Protocol(SCTP)ベースなので、そのような欠点はありません。しかし、ピアツーピアで使うことを念頭に置いて設計されているので、クライアントサーバー設定で使われることはほとんどありません。WebTransport は、信頼できないデータと信頼できるデータの両方の双方向通信をサポートするクライアントサーバー API で、UDP 的なデータグラムによるキャンセル可能なストリームを利用します。WebTransport の呼び出しは DevTools の [Network] パネルで確認できます。[Type] 列を見ると、このプロトコルが使われていることがわかります。
WebSockets
RTCDataChannel
WebTransport
詳しくは、WebTransport の試験運用をご覧ください。
このバージョンの Chrome には、V8 JavaScript エンジンのバージョン x.x が組み込まれます。具体的には、以下の変更点が含まれます。最新の機能リストをすべて確認したい方は、V8 リリースノートをご覧ください。
Array と TypedArray が findLast() と fileLastIndex() 静的メソッドをサポートします。この 2 つの関数は find() と findIndex() と同じですが、配列の最初からではなく最後から検索します。
Array
TypedArray
findLast()
fileLastIndex()
find()
findIndex()
このバージョンの Chrome では、以下のサポートの終了と機能の削除が行われます。現在サポートが終了している機能と以前に削除された機能のリストは、ChromeStatus.com をご覧ください。
2013 年以降、WebRTC の SDES 鍵交換メカニズムは、関連する IETF 標準で使用禁止と宣言されています。IETF は、SDES 仕様を過去のものと宣言しています。近年では、Chrome での使用も大幅に減少しました。そのため、Chrome 97 で削除されます。
サードパーティ コンテキストでの WebSQL が削除されます。Web SQL Database 標準が最初に提案されたのは 2009 年 4 月で、2010 年 11 月に検討が中止されました。Gecko はこの機能を実装しておらず、WebKit では 2019 年に非推奨となりました。W3C は、代替手段として Web Storage や Indexed Database を推奨しています。
WebRTC でセッションを確立するために使われる Session Description Protocol(SDP)は、Chromium では 2 種類の方言 Unified Plan と Plan B によって実装されています。Plan B はクロスブラウザの互換性がないため、削除されます。
Windows、Mac、Linux のデバイスでは、スタートアップ時に自動起動するようにネイティブ アプリを設定できます。Run on OS Login(OS ログイン時に実行)機能は、Chrome 91 で導入されました。この機能がリリースされたことで、ユーザーが Windows、Mac、Linux のデバイスにログインしたときに、デスクトップ ウェブアプリを自動起動する設定が可能になっています。 インストール済みのアプリは、自身の自動実行を自動的に有効化することはできません。常にユーザーによる手動操作が必要です。 OS ログイン時にアプリを実行するよう設定するには、Chrome ブラウザを開き、chrome://apps に移動するか、ブックマーク バーの [ アプリ ] アイコン(下の例)をクリックします。
chrome://apps