「“投資”を学ぼうとしない日本人には貧乏な老後が待っている」
――そう主張するのは、チャンネル登録者数50万人、総視聴数9600万回の人気投資系YouTuber・バフェット太郎氏。
投資に役立つ世界の経済ニュースを独自の視点からわかりやすく解説し、冷徹な市場分析と鋭い舌鋒で予想を次々に的中させる一方で、その投資スタイルは堅実で実践しやすいと投資初心者から経験者まで幅広い支持を集めている。
そんな同氏の新刊『投資の教室 人生を変えるマネーマシンのつくり方』(ダイヤモンド社)は、お金を生み続ける「マネーマシン」のつくり方と考え方、新NISAの鉄則や個別株や新興国株、金やビットコインなどの投資の基本を凝縮した一冊だ。その一部を抜粋・編集し、お届けする。
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「悠々自適の老後」はごく一握り
今から20年前、ぼくがまだ大学生だった頃の話、アルバイト先で初めてぼくに仕事を教えてくれた30代の先輩社員は、「宵越しの銭は持たない」と考える典型的な浪費家でした。
ぼくはその先輩社員から「お金は天下の回りものだから、使うことで経済に貢献しろ」とか、「明日死ぬかもしれないんだからお金は使わないと損だ」、「将来はなんとかなるから、お金のことを心配し過ぎてはいけない」とお金について教えてもらい、ぼくは先輩にどんな将来が待っているのかすごく楽しみにしていました。
あれから20年が経ち、風の噂によると、その先輩社員はいま無職になっていて生活に困っているらしいです。
貯金があったら変わっていたのかすら怪しいですが、おそらく年金保険料も払っていないでしょうから、老後は生活保護を受給すると思います。
かつてお金を使うことで経済に貢献した人が、これからはお金がないことで経済の足を引っ張ることになる。
明日死ぬかもしれないと急いでお金を使ったのに、お金のない惨めな人生をこの先も延々と生き続ける。
そして、先輩社員のような人は世の中にたくさんいます。
たとえば、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]および[二人以上世帯調査](令和5年)」によれば、60歳代単身世帯の貯金額の中央値は210万円、60歳代二人以上世帯の中央値は700万円しかないそうです。
これは、単身世帯の家計で仮に毎月5万円の赤字が出た場合、3年半で貯金が底をつく計算になります。
また、二人以上世帯で貯金が700万円あっても、インフレによってお金の価値が目減りした場合、予想以上の速さで貯金が底をつくことになりかねません。
つまり、これからの引退世代は少ない公的年金でどうにかやりくりするしかなく、悠々自適の老後生活が待っているのは、ごく一握りのお金持ちだけの可能性があるということです。
それでも「なんとかなる」と思っている人も少なくありませんが、そのなんとかなる生活水準は、単純に「生活保護並みの最低限の生活」というだけであって、お金のことを心配し続ける貧乏で惨めな老後生活が待っていることに変わりないのです。
(本稿は、『投資の教室 人生を変えるマネーマシンのつくり方』を抜粋、再構成したものです)
バフェット太郎(ばふぇっと・たろう)
投資に役立つ世界の重要な経済ニュースを厳選し、独自の視点からわかりやすく解説する、登録者数50万人のYouTubeチャンネル「バフェット太郎の投資チャンネル」管理人。冷徹な市場分析と鋭い舌鋒で、次々と予想を的中させる投資系インフルエンサー。Xフォロワー35万人。noteフォロワー1.4万人。
個人投資家としては、20代から投資を始め、数百冊の投資本をむさぼり読み、10年間さまざまな試行錯誤を積み重ね、米国株投資にたどり着く。ブロガー・YouTuber活動と並行して堅実な投資を続け、それから数年で数億円の金融資産を築く。
著書に『投資の教室 人生を変えるマネーマシンのつくり方』(ダイヤモンド社)、累計20万部のロングセラー『バカでも稼げる「米国株」高配当投資』(ぱる出版)がある。
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