ゆりかもめとは、
概要
路線の正式名称は「東京臨海新交通臨海線」であるが、この名称が一般に使われる事はほとんどなく、愛称の「ゆりかもめ」または「新交通ゆりかもめ」が日常的に用いられている(正式名称で呼んでしまうと「りんかい線」との混同を招くというデメリットもある)。なお、運営する鉄道会社名が「株式会社ゆりかもめ」であることから、Wikipediaでは事業者名+路線名という記事名の命名ルールを杓子定規に適用して「ゆりかもめ東京臨海新交通臨海線」というおかしな記事名が使用されているが、もちろんこの名称も一般には全く用いられない。
いわゆる「新交通システム」の一種であり、車両は高架上に設けられたコンクリート製の走行路(ガイドウェイ)をゴムタイヤの車輪で走行する。列車はATO(自動列車運転装置)による無人運転で運用され、各列車の運行状況は中央制御室で管理・監視されているが、有人運転も可能であり、ごくまれに有人運転を見る事ができる。
開通当時臨海副都心地区は開発が進んでおらず、乗客数の不振が懸念された。しかし開通後東京湾大華火祭目当てに客が乗り入れるようになり、建設後に当時の東京都知事の方策によりお台場や臨海副都心地区の開発が急速に進み、またコミックマーケット開催地が晴海コンベンションセンターから同線沿線の東京ビッグサイトに移ったため、ゆりかもめは一転黒字路線になった。
特にコミックマーケット開催地変更の影響は大きく、同イベント中に想定を超える数の乗客(3日間で約50万人)が乗り込んだ事によって路線途中で車両が自動停止、立ち往生する事故が時々起こるようになった。そのため当初は約7分間隔だったダイヤを年ごとに増便させ、現在は約4分間隔が日中の通常ダイヤとなっている。また、東京ビッグサイトでの大型イベント開催時やお盆・大型休暇の際は更に増便され3.5分間隔の高密度ダイヤで運行される。
また、2008年12月31日~2009年1月1日は、ゆりかもめで初めての終夜運転が行なわれる。終夜運転での運転間隔は4~12分で、この種の営業運転としては高頻度である。
遠景は「お台場から見た都心」が中心となり、前述お台場周辺の各種ビル群のほか、臨海地区や東京湾を一望でき、天気の良い日は東京タワーや東京スカイツリーをも目撃できるかもしれない。
2019年3月16日に船の科学館駅が東京国際クルーズターミナル駅に、国際展示場正門駅が東京ビッグサイト駅にそれぞれ駅名の改称を行った。
延伸計画
ゆりかもめの終点駅である豊洲駅は終端が左カーブして途切れている。これは晴海・豊海を経由して勝どき駅まで延伸する計画が存在するためであるが、事業免許は未取得である。
なお、都心部と臨海副都心を結ぶ地下鉄計画が別に存在し、それと競合するため、2016年答申では見送りになった。後にこの計画は2022年に都心部・臨海地域地下鉄として東京都が事業化に向けて動き出したため、ゆりかもめの延伸計画は事実上棚上げとなっている。
イメージキャラクター
「ゆりも」というイメージキャラクターがおり、ポスターやパンフレット等に使用されている。Twitterに登場することもある。
りんかい線のりんかる君と一緒に映った動画もある。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/yurikamome_info/status/961413919716794370
https://twitter.com/TWCAssociation/status/1202770578504966144
声優による音声ガイド
2006年度より、駅構内のバリアフリー音声案内機に声優によるアナウンスを導入した。
元々声優の仕事の一つとして鉄道の自動アナウンスがあるものの、アニメなどで活躍している声優を各駅別々に起用した事と、それを全面に押し出してプレスリリースした鉄道事業者は、ゆりかもめが初めてであった。
この事は当時、アニメファンや声優ファンの間でも話題になった。また、沿線で大イベント開催時(コミックマーケット等)には通常とは違うバージョンの音声が流れる事になっている。バリアフリー音声案内機は乗車券売機、自動精算機、バリアフリートイレ等の近くに設置され、音声に加え、案内機上部の点字と立体マップで触覚による誘導も可能にしている。
なお、2008年夏にフジテレビ主催によるイベント「お台場冒険王ファイナル」が開催された際、2008年8月1日~8月31日までの期間限定で駅構内放送ならびにゆりかもめの車内放送はフジテレビのアナウンサーが担当していた。担当アナウンサー等、詳細は後述の路線図を参照されたい。
但し、この駅構内放送に関しては、前述のバリアフリー音声案内機とは役割の異なる「駅構内アナウンス」の担当であった。
利用できるICカード系乗車券
路線図
【凡例】 ■:乗り換え路線 ○:駅周辺施設
※全列車各駅に停車します。