タミー・アブラハム(Tammy Abraham)こと、ケヴィン・オゲネテガ・タマレビ・バクモ=アブラハム(Kevin Oghenetega Tamaraebi Bakumo-Abraham)は、1997年10月2日生まれのイングランドのロンドン出身のサッカー選手である。現在はASローマ所属。ポジションはフォワード。利き足は右。
概要
なお、チェルシーFC公式サイトの日本語表記は、タミー・エイブラハムであり、2019年の楽天カップの時のスタジアムでの表記もエイブラハムだったため、日本のファンからはエイブラハムと呼ばれることも多い。
経歴
チェルシー
ユースチームに昇格した2014/15シーズンは26試合に出場し32得点をマークするなど、ストライカーとしての才能が花開きFAユースカップでは決勝マンチェスター・シティを退けて優勝。
2016年5月のプレミアリーグ・リヴァプールFC戦でトップチームデビューを果たした。
ブリストル・シティ
2016年8月、フットボールリーグ・チャンピオンシップのブリストル・シティFCにレンタル移籍。
スウォンジー・シティ
2017年7月4日、チェルシーとの契約を2022年まで延長した上で、プレミアリーグのスウォンジー・シティAFCにレンタル移籍。2017年8月26日、クリスタル・パレスFC戦でプレミアリーグでの初得点を記録。
アストン・ヴィラ
2018年8月31日、チャンピオンシップのアストン・ヴィラFCにレンタル移籍すると、シーズンを通してレギュラーとして活躍。リーグ2位タイとなる25得点を挙げ、チームメイトのジャック・グリーリッシュとともにベストイレブンにも選出された。
チェルシー
2019年7月23日に日本で行われたバルセロナとの楽天カップでは先制点を決めMVPに選出された。
2019年9月14日、ウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズFC戦ではチェルシーのプレーヤーとしてプレミアリーグでの最年少のハットトリックを達成するなど順調にチームに馴染んでいたが、2020-21シーズン途中に監督がフランク・ランパードからトーマス・トゥヘルに代わってからは、ティモ・ヴェルナーが重宝され、ポジションを失ってしまった。チームはCLで優勝を果たすが、アブラハムはベンチ外に終わり、更に2021-22シーズン開幕前にチェルシーは大金をはたいてインテルからロメル・ルカクを再獲得。それに伴い移籍先を模索することとなる。
ASローマ
2021年8月17日、アンダーチームの頃から薫陶を受けていたモウリーニョが監督を務めるASローマへの完全移籍を発表。移籍金は4000万ユーロで、2026年までの5年契約を締結した。
2021年8月22日、セリエA開幕戦のACFフィオレンティーナ戦でセリエAデビューを果たすと、2アシストを記録して勝利に貢献し、8月29日、USサレルニターナ1919戦で移籍後初ゴールを挙げるなどすぐさまリーグに馴染み、セリエAの歴代イギリス人選手として1シーズン最多ゴールを記録。
初開催となったUEFAヨーロッパカンファレンスリーグでは9ゴールを決めてチームの優勝の原動力となった。しかし、決勝ではノーゴールで終わったうえ、モウリーニョがいるベンチに向かってウインクした後で痛がるという行為がカメラですっぱ抜かれ議論を呼んだ。
イングランド代表
父親がナイジェリア出身のためナイジェリア代表を選ぶことも出来たが、育成年代から一貫してイングランド代表を選択している。
2017年11月にイングランド代表に初招集されると、11月10日、ウェンブリーで開催されたドイツ代表とのフレンドリーマッチに出場し、A代表の初キャップを刻んだ。
2019年11月、EURO 2020予選のモンテネグロ戦でA代表初ゴールを記録。
プレースタイル
アンダーチームにいたころは左右のサイドハーフを任されるなど、長身ながらスピードが武器。
巧みにシュートスペースを作り出し冷静にゴールに流し込むことを得意とする。
余談
UEFAネーションズリーグのドイツ戦前にウォームアップをしている際、リフティングに失敗しボールを踏んづけて転倒する姿が話題となった。