プラス(英語: plus (発音は /plʌs/ ))とは、前置詞として「~と…を足して」「~に…を加えて」(= and )、名詞として「正の数量」「有用な付加」「正符号/加算記号(+)、形容詞として「正(数)の」「有利な」「陽(電荷)の」(= positive )、動詞として「プラスする」(「足す/加える」の俗用。≒ add )などの意味を持つ語。
概要
元はラテン語の形容詞ムルトゥス( multus, 接頭辞マルチ( multi- )と同語源)の比較級プルース( plūs )で、「~より多くの」「~よりもっと」のような意味で使われていた。
英語をはじめ欧州諸語でもそれぞれの発音規則に則って(あるいは綴りを変化させて)、専ら数学の「正符号/加算記号(+)」とそこから派生した「~と…を加算して」の意味で使われている。またフランス語などのロマンス諸語では、ラテン語での用法を深化させて、形容詞の比較級と最上級を作る副詞(英語の more と most に相当)としても使われる。
日本語では英語経由で入った「プラス」の形で俗に広く使用されている。数学分野から「+」の意味で使われる他、動詞化した「プラスする」が数学的な「加算する」の他に「(別の物をいい意味で)足す」などの意味で、形容動詞化した「プラス(だ)」が「(加わることで)有用である」といった意味で使われる。また慣用句的に「プラスアルファ」(+α)のような言葉も頻用される。いずれにしても元の英語の影響もあり、良い意味で使われることが多い。
これは「メジャー」「マイナー」の使い方に似ており、「陰」と「陽」で言えばプラスは「陽」の方を指す(尤も、もとの陰陽五行説では陰陽の間に善悪や優劣の対立は存在しないが)。
対義語は「マイナス」( minus )。こちらは、プラスに対して悪い意味で使われる事が多い。