- プロ野球選手一覧 > 西川遥輝
西川遥輝(にしかわ はるき、1992年4月16日-)とは、和歌山県紀の川市出身のプロ野球選手(内野手、外野手)である。現在は東京ヤクルトスワローズに所属。
概要
東京ヤクルトスワローズ #3 | |
---|---|
西川遥輝 | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 和歌山県紀の川市 |
生年月日 | 1992年4月16日 |
身長 体重 |
181cm 79kg |
選手情報 | |
投球・打撃 | 右投左打 |
守備位置 | 内野手、外野手 |
プロ入り | 2010年ドラフト2位 |
経歴 | |
プロ野球選手テンプレート |
智辯和歌山高校では1年からレギュラーを掴み、甲子園に春夏合わせて4回出場。その活躍ぶりから、高校生の時点から一部では非常に高い注目を集め、固定ファンもついていた。
2010年のドラフト会議で、北海道日本ハムファイターズに2位で指名され入団。高校時代は主に外野手だったが、プロでは内野手登録となった。
日本ハム時代
2011年は肩の故障もあって、専ら二軍で指名打者として出場。80試合で打率.261、2本塁打24打点と高卒ルーキーとしては上々の成績を残す。一軍にも昇格したが出場機会は無かった。ファーム日本選手権では優秀選手賞を受賞。
2012年はキャンプから栗山英樹新監督に期待され開幕一軍入り。開幕戦で代走でプロ初出場したが、すぐ二軍落ちしてしまった。その後、6月にターメル・スレッジの故障で一軍復帰すると、主に代打で起用され、6月27日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦でプロ初本塁打を放つなど好成績をマークする。そして8月29日に田中賢介が故障で戦線離脱すると、8月39日の埼玉西武ライオンズ戦でいきなり3番・二塁手に抜擢され、タイムリーを打ってお立ち台に上がった。その後は主に2番・二塁手で起用され、71試合の出場で打率.239、2本塁打、13打点、7盗塁を記録。日本シリーズでもスタメン出場の機会を得た。
2013年は田中賢介が移籍したこともあって2番・二塁手で開幕スタメン入りし、二塁のレギュラーに定着。序盤は主に9番、5月中旬から2番に入って打率3割前後の好成績を残していたが、6月8日に左膝の故障で戦線離脱。8月下旬に復帰した際には二塁に守備力で勝る中島卓也が定着していたため一塁に回り、主に1番・ファースト、閉幕直前は3番としてスタメン起用された。規定打席には届かなかったが、85試合で打率.278、22盗塁を記録した。
2014年は序盤は2番で出場していたが、陽岱鋼が3番に固定された後は1番で出場。二塁の守備に難があり、中島卓也が二塁手に定着した後は右翼手で出場することが多くなった。前年の倍となる43盗塁を記録し、盗塁王のタイトルを獲得。オフに背番号を8に変更した。
2015年は1番陽岱鋼、2番中島卓也、3番田中賢介と固定されたため、9番で出場するようになる。この年はアウトカウントを間違えてボールを観客席に投げ入れてしまったり、インプレーでボールを観客席に入れてしまう(詳しくは後述)など、外野の守備に課題を残した。オフに背番号を7に変更した。
2016年は1番左翼手のレギュラーを獲得し、交流戦以降は長打を捨てチャンスメーカーに徹した。打撃において調子を崩すことなく、初めて打率3割(.314 リーグ2位)でシーズンを終えた。出塁率も4割を超え、盗塁数も41と、リードオフマンとして活躍。最大11.5ゲーム差をひっくり返す、大逆転リーグ優勝の一翼を担った。
日本シリーズ第5戦ではスコア1-1の同点9回裏2アウト満塁の場面で打席が回ってくる。ここまで打率1割と不調だったが、振り抜いた打球はライトスタンドへと飛び込みサヨナラ満塁ホームラン。日本シリーズにおけるサヨナラ満塁ホームランはシリーズ史上2人目の快挙となった。
第6戦では1番レフトでスタメン起用され、初球をいきなり三塁打として先制点の足掛かりを作る。第3打席でも一時勝ち越しとなる2点タイムリー三塁打を放つなどの活躍を見せ、優秀選手に選ばれた。
2017年からは外野手登録となる。開幕当初はレフトだったが、5月からはセンターに定着。埼玉西武ライオンズの新人の源田壮亮と盗塁王を競ったが、最終的に39盗塁で3年ぶりに盗塁王のタイトルを獲得した。オールスターゲームにも選出され、第1戦の敢闘選手賞を獲得した。
2018年は前年に引き続き、主に1番・センターで出場。自己最多となる44盗塁を記録し、2年連続3度目の盗塁王を獲得した。通算200盗塁を達成し、200盗塁以上での盗塁成功率歴代トップに躍り出た。
2019年も1番センターで出場したが、盗塁が伸び悩み19盗塁に留まった。オフの契約更改で、翌年にポスティングシステムを利用してのMLB挑戦を希望することを表明した。
2020年は6月20日の西武戦で通算1000本安打、7月9日のオリックス戦で通算1000試合出場、7月14日のロッテ戦で通算250盗塁を達成した。115試合に出場して打率.306をマークし、4年ぶりに打率3割を達成した。42盗塁と盗塁数も例年通りの数字に戻したが、周東佑京に敗れ盗塁王はならなかった。
一方守備では両リーグ中堅手ワーストのUZR-12.4、RngR-8.2を喫したが、4年連続ゴールデングラブ賞を受賞し、例によってゴールデングラブ賞の結果にファンから多くの疑義が呈されることになった。オフに前年の公言通りMLB挑戦を目指してポスティングシステムを申請した。
2021年1月3日にMLB移籍のための契約がまとまらず、日本ハムに残留した。8月27日の西武戦で通算3雄00盗塁を達成した。130試合の出場で24盗塁を記録し、3年ぶりに盗塁王のタイトルを受賞した。オフに球団が保留手続きを行わなかったことで自由契約となった。
楽天時代
2021年オフ、読売ジャイアンツが獲得調査に乗り込んでいたが、条件が合わずに撤退。12月22日に東北楽天ゴールデンイーグルスが獲得したことが発表された。背番号は6。
2022年は3月・4月は月間打率.333、5本塁打、21打点、7盗塁と活躍し、月間MVPを初めて受賞した。しかし5月になると下降し、5月27日からは41打席連続無安打と不振に陥った。108試合の出場で打率.218、7本塁打、37打点、19盗塁に留まった。
2023年は35試合の出場で打率.181、1本塁打、4打点、2盗塁に終わり、戦力外通告を受けた。
ヤクルト時代
2023年11月17日に東京ヤクルトスワローズが獲得したことが発表された。背番号は3。
人物
プロ入り当時は野球センスの高さが評価され、糸井嘉男のつけていた背番号26を引き継いだが、インタビューなどでの受け答えがどこか怪しく、宵越しの金は持たない主義であることが判明したり、野球センスや身体能力同様に頭の方も糸井の系譜を受け継いでいるのではないかと危惧されていた。そして実際…(後述)。
3度の盗塁王を獲得しているスピードスターだが、驚くべきはその盗塁成功率。2020年終了時点で通算287盗塁、45盗塁刺で、盗塁成功率はなんと.864。前述の通り、通算200盗塁以上の選手では、鈴木尚広の.829を大きく上回り歴代1位の数字をマークしている。ついでに言えば、NPB通算199盗塁であるイチローのNPB通算盗塁成功率(.858)も上回っている。また選球眼にも優れ、毎年高い出塁率を誇る。
一方、信じられないようなミスや珍プレーをやらかすことでも(悪い意味で)有名。
- 2015年7月20日の楽天戦、6回表1アウトランナー1塁の場面。打球はライナーとなってレフトを守る西川の元へ。難なくキャッチするも、アウトカウントを勘違いしてチェンジだと思った西川はボールをスタンドへと投げ込んでしまう(レイサムビーム)。結果、ランナーに進塁権が与えられて2アウト3塁のピンチを作った(その後、無失点で切り抜けている)。なおこの日、奇しくもセ・リーグでも同様のプレーが起こるという珍事が発生している。
- 9回表1アウトランナー1塁、バッター西川の場面。ランナースタートするが西川自身は空振り三振。しかしキャッチャーのセカンドへの送球が空振り後に態勢を崩していた西川のバットに当たり、守備妨害によりランナーもアウトという、ひとりゲッツーでゲームセット。
- 2アウトでファーストランナーだった際、1ストライクを2ストライクと勘違い。バッターの空振りで三振チェンジだと思って歩いていたところ、キャッチャーがファーストへと送球してタッチアウト。
- 9回表2アウト満塁で4点ビハインド。バッター空振り後、なぜかファーストランナー西川が飛び出していることに気付いたキャッチャーがファーストへと送球。タッチアウトでゲームセット。
などなど、いろいろとやらかしている。
そのせいか、2016年で引退を表明した武田勝投手の「俺のために優勝しろTシャツ」には、西川へのメッセージとして「集中しよ」と書かれている。
応援歌
球団 | レス | No | プレイヤー |
---|---|---|---|
日本ハム | 応援歌のピコカキコ一覧#519 | 9991 |
成績
年度別打撃成績
年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2012年 | 日本ハム | 71 | 155 | 134 | 22 | 32 | 6 | 1 | 2 | 13 | 7 | 7 | 0 | 14 | 0 | 34 | 0 | .239 | .311 |
2013年 | 85 | 332 | 281 | 35 | 78 | 18 | 1 | 2 | 26 | 22 | 14 | 1 | 31 | 5 | 69 | 5 | .278 | .358 | |
2014年 | 143 | 637 | 555 | 90 | 147 | 19 | 13 | 8 | 57 | 43 | 16 | 0 | 63 | 3 | 139 | 1 | .265 | .343 | |
2015年 | 125 | 521 | 442 | 68 | 122 | 18 | 9 | 5 | 35 | 30 | 15 | 0 | 60 | 4 | 98 | 1 | .276 | .368 | |
2016年 | 138 | 593 | 493 | 76 | 155 | 18 | 4 | 5 | 43 | 41 | 22 | 2 | 73 | 3 | 113 | 0 | .314 | .405 | |
2017年 | 138 | 623 | 541 | 82 | 160 | 26 | 6 | 9 | 44 | 39 | 6 | 3 | 69 | 4 | 103 | 6 | .294 | .378 | |
2018年 | 140 | 636 | 528 | 90 | 147 | 25 | 6 | 10 | 48 | 44 | 7 | 2 | 96 | 3 | 103 | 1 | .278 | .391 | |
2019年 | 142 | 651 | 548 | 88 | 158 | 26 | 6 | 5 | 41 | 19 | 8 | 0 | 93 | 2 | 111 | 5 | .288 | .393 | |
2020年 | 115 | 523 | 422 | 82 | 129 | 17 | 3 | 5 | 39 | 42 | 4 | 3 | 92 | 2 | 84 | 5 | .306 | .430 | |
2021年 | 130 | 547 | 447 | 68 | 104 | 19 | 5 | 3 | 35 | 24 | 3 | 4 | 89 | 4 | 99 | 3 | .233 | .362 | |
2022年 | 楽天 | 108 | 451 | 372 | 58 | 81 | 17 | 4 | 7 | 37 | 19 | 6 | 2 | 68 | 3 | 103 | 2 | .218 | .342 |
2023年 | 35 | 87 | 72 | 11 | 13 | 2 | 1 | 1 | 4 | 2 | 2 | 1 | 11 | 0 | 24 | 0 | .181 | .286 | |
NPB:12年 | 1370 | 5756 | 4835 | 770 | 1326 | 211 | 59 | 62 | 422 | 332 | 110 | 18 | 759 | 33 | 1080 | 29 | .274 | .375 |
通算守備成績
機構 | 守備位置 | 試合 | 刺殺 | 補殺 | 失策 | 併殺 | 守備率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
NPB | 一塁手 | 95 | 538 | 27 | 2 | 28 | .996 |
二塁手 | 151 | 301 | 400 | 26 | 64 | .964 | |
三塁手 | 5 | 1 | 4 | 1 | 0 | .833 | |
遊撃手 | 2 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1.000 | |
外野手 | 1084 | 2108 | 39 | 24 | 14 | .989 |
タイトル・表彰・その他
タイトル | ||
---|---|---|
最多盗塁 | 3回 | 2014、2017年、2018年、2021年 |
表彰 | ||
日本シリーズ優秀選手賞 | 1回 | 2016年 |
ベストナイン | 2回 | 2016年、2017年 |
オールスターゲーム敢闘選手賞 | 1回 | 2017年第1戦 |
ゴールデングラブ賞 | 4回 | 2017年-2020年 |
その他 | ||
オールスターゲーム出場 | 2回 | 2017年、2018年 |