豊島区立平和小学校とは、かつて東京都豊島区千早2丁目39-3に存在した小学校である。
概要
高度成長期に豊島区立要町小学校の生徒数が増加したため分割して設置された。最盛期は700人以上の生徒数を誇ったが、すぐに200人前後まで減少。周辺にある要町小学校・豊島区立千早小学校・豊島区立高松小学校・豊島区立千川小学校のギリギリまで学区域を広げたが減少を防げず、1998年度の終了を持って要町小学校と合併して豊島区立要小学校となり、廃校となった。卒業生は豊島区立千川中学校に進学するのが大半であった。
豊島区の小中学校の統廃合としては最初の例であったことと、体育館を建て直したばかりであったため、廃校後はしばらくそのままであったが、豊島区が各地の出張所を廃止して中部・東部・西部の区民事務所に統合することとなった際、西部区民事務所の用地として選ばれ、1階が事務所として使用されるようになった。
平和小学校が注目されるようになったのは、テレビや映画などの撮影の舞台として使用されるようになったことによる。平成に入ってから23区内の小中学校の統廃合が進んでいるが、廃校の多くは校舎が解体されており、学校の姿を残していない。しかし平和小学校はオイルショック時代に建てられた4階建ての校舎がそのまま残っており、雰囲気も良く、都心にほど近いと言うこと、1日の利用料が約3万5千円と安価と言うこともあったため、多くの撮影者が訪れるようになった。
平日にはほぼ毎日のように撮影が入っており、廃校となった1999年から2008年までの約9年間の売り上げは1億円を突破し、豊島区の貴重な収入源となっていた。しかし、校舎の耐震性が心配されることから、取り壊して新しく庁舎を建てることになり、ロケ地としての役割を終えた。2013年末には校舎が解体され、2016年には新庁舎としての複合施設が完成する予定。