貞子とは、鈴木光司氏の小説『リング』およびシリーズに登場する人物である。
映画版の終盤においてテレビの画面から這い出てくるインパクトから、貞子の名はホラーの代名詞となった。
概要
「貞子」が語られる場合、殆どは映画版における印象的な容姿に起因する。
等のイメージが一般的で、非常に強いインパクトを残すキャラクターとなった。
この類稀なキャラクター性から様々な場所で模倣・題材とされたが、元が強烈なだけに結局「貞子」と呼ばれてしまうのが一般的である。
また全く違うイメージから発生したものであっても類似性が見られる場合、上記理由から「貞子」と呼ばれてしまう場合があり、強い影響力を持ったイメージ像であると言える。
ただし生前の貞子は女優を志しており、原作でも「美人である」と明記されている。またその出自ゆえに「違和感を覚える美しさ」といったニュアンスも含まれている。
前日譚の映画『リング0 バースデイ』では仲間由紀恵が演じており、その観点からさもありなんといったキャスティングと言えなくもない。
キャラクター
本名は「山村貞子(やまむら さだこ)」。
1947年、伊豆大島に生を享ける。母は山村志津子、父は心理学者の伊熊平八郎。
志津子は透視や予知能力を持つ超能力者で、これに注目した伊熊博士による公開実験が行われる。しかし現場でインチキだと騒がれ、これがきっかけで志津子は発狂してしまった。貞子が9歳の時に志津子は三原山の火口に投身自殺し、母の従兄弟の家に引き取られた。翌年に三原山の噴火を予知、念写実験に成功するなど、その能力は当時から発揮されている。
1965年、18歳で上京。四谷の劇団「飛翔」に入団するが、その能力によって怪現象を誘発し、舞台「黒い服を着た女」主演後に退団した。
1966年、伊熊博士が結核により南箱根の療養所に入院。そこで父の担当医に強姦され、更に井戸に突き落とされて殺害された。井戸の底で彼女の怨念と超能力は開花し、担当医が保菌していた天然痘ウィルスと融合。後に事件現場の真上に建てられたコテージのVHSビデオに「念写」され、これが見ただけで死ぬ「呪いのビデオ」へと昇華される。
1990年、ビデオの呪いを解く為に高山竜司・浅川和行が井戸を探索、遺骨が発見される。これにより怨念は浄化され、呪いは解除された……かと思いきや……
独立したキャラクターへ
映画『リング』での強烈すぎるインパクトは「貞子」というキャラクターを『リング』という作品から独立させた。
『リング』とは関係ないところでも貞子と言うキャラクターはその存在を確立しており、「貞子」というタイトルを冠した映像作品も複数存在している。また、各種コラボも多く実施されており、その人気は映画『リング』が公開されて20年以上経過した2020年代でも健在である。
『リング』作中の呪いの媒体であったビデオテープこそ技術革新によって失われたものの、それは貞子の呪いの終焉を意味するのではなく、新たな映像記録媒体を使っての更なる呪いの拡散の始まりとなっている。
貞子が登場する映画
- 『リング』『らせん』 - 1998年同時公開。貞子のスクリーンデビュー作。
- 『リング2』 - 1999年公開。『らせん』とは異なる『リング』の続編。
- 『リング0 バースデイ』 - 2000年公開。『リング』以前の人間だった頃の貞子を描いている。
- 『貞子3D』 - 2012年公開。3D映画デビュー。また、呪いの媒体が動画になっており、「ニコニコ動画」も作中に登場する。
- 『貞子3D2』 - 2013年公開。
- 『貞子vs伽椰子』 - 2016年公開。『呪怨』シリーズとのクロスオーバー映画。
- 『貞子』 - 2019年公開。映画『リング』『リング2』で監督を務めた中田英夫が20年ぶりにメガホンをとった作品。
- 『貞子DX』 - 2022年10月28日公開。
各メディアでの貞子
- 2012/04/07 「恐怖の貞子占い」配信開始
- 2012/04/09~05/31 niconico「貞子をやってみた動画」コンテスト開催(公式)
- 2012/04/09 貞子×HELLO KITTYコラボ告知(5月から商品展開)
- 2012/04/13 貞子×ケロロ軍曹コラボ告知(5月12日から商品展開)
- 2012/04/23 『貞子3D』特別試写会に出演(お台場シネマメディアージュ)
- 2012/04/25 プロ野球『北海道日本ハムファイターズvs千葉ロッテマリーンズ戦』始球式
- 2012/04/27 アニメ『くるねこ』とマナーCMコラボ ※貞ね子
- 2012/04/29 イベント『ニコニコ超会議2』のニコニコ超神社へ参拝(幕張メッセ)
- 2012/04/29 プロ野球『中日ドラゴンズvs横浜DeNAベイスターズ戦』始球式
- 2012/05/07~10 アニメ『かよえ!チュー学』とコラボ(#184~187。うち187時間目に出演)
- 2012/05/07~31 期間限定で『かよチュー』×『貞子3D』コラボサイトオープン(forスマフォ)
- 2012/05/06 渋谷スクランブル交差点に大量のウォーキング貞子とメガ貞子(トレーラー)が出没
- 2012/05/12 『貞子3D』舞台挨拶 出演(角川シネマ新宿)
- 2012/05/19 『貞子3D』舞台挨拶 出演(角川シネマ新宿)
- 2012/06/12 『貞子3D』香港プレミア試写会 出演(MCL JP Cinema/香港)
- 2012/07/14 「東京ジョイポリス」(お台場)に『貞子3D 呪いのツアー』オープン
- 2012/07/27 シドのAlbum『M&W』のテレビCM出演
- 2012/8月 トレーディングカード「2012BBMベースボールカード 2ndバージョン」でトレカ化
- 2012/08/19 ニコニコ生放送 出演(公式番組ナマケット参戦)
- 2012/10/31 Blu-ray&DVD『貞子3D』発売。数量限定版(貞子の呪い箱)には“写真集「貞子の休日」”付属
- 2013/01/16 舞台『劇団EXILE「SADAKO -誕生悲話-」』製作発表記者会見 出演(東京ジョイポリス)
- 2013/05/03~26 舞台『劇団EXILE「SADAKO -誕生悲話-」』公演(東京・大阪・愛知・静岡)
- 2013/07/26 「東京ジョイポリス」のTV CM出演 2013/07/27 「東京ジョイポリス」(お台場)に『貞子3D貞子の子』オープン
- 2013/08/01 貞子×HELLO KITTYコラボ 第2弾
- 2013/08/01 漫画『らき☆すた』とコラボ ※さだこなた
- 2013/08/04 劇場マナーCMで俳優の阿部サダヲとコラボ出演
- 2013/08/06~09/15 「JOYSOUND品川港南口店」で『恐怖の貞子コラボメニュー』, 『恐怖の貞子カラオケルーム』展開
- 2013/08/09~09/30 「ロッテリア」で『貞子ときっとク~ルシェ~キ』発売
- 2013/08/10 「ロッテリア 池袋東口店」一日店長就任
- 2013/08/22~09/05 スマホアプリ『キングダムコンクエスト2』で『貞子コンクエスト』ゲームイベント開催
- 2013/08/29 ニコニコ生放送 出演
- 2013/09/13 ユニバーサル・スタジオ・ジャパンで開催されたハロウィンイベントとコラボ
- 2014/02/28 Blu-ray&DVD『貞子3D2』発売。貞子の呪い箱弐には“貞子の手(スマホ置き)”付属
- 2014/03/08 ニコニコ生放送 出演
- 2016/05/11 「貞子vs伽椰子」総選恐 政見放送配信
- 2016/06/01 プロ野球 札幌ドーム『日本ハムvsヤクルト』セ・パ交流戦の始球式登板
- 2022/03/05 Youtubeにてチャンネル開設。初の動画投稿。
- 2022/03/09 ゲーム『Dead by Daylight』に「怨霊」名義で参戦。
- 2022/09/19 箱根小涌園ユネッサンとコラボ
- 2022/10/03 貞子を題材とした新作歌舞伎「時超輪廻古井処(ときをこえりんねのふるいど)」上演予定。
ニコニコ動画における貞子
「貞子美人説」or「貞子美少女説」は以前から存在していたが、ニコニコ動画では貞子に萌える動画も存在する。
これは「2ちゃんねる」や「ふたばちゃんねる」等で盛り上がったネタの流れと思われる。
黒髪ロング、白ワンピースの夏の陽光が似合いそうなシチュエーションに萌え上がる人も少なくない。
2012年4月29日、幕張メッセで開催された「ニコニコ超会議2012」内のニコニコ超神社に参拝した。
同年5月12日公開の映画「貞子3D」では、ニコニコ動画を見ていた人がすべて同時刻に死亡するという奇怪な事件を発端に物語が進展する。[1]
同年8月19日、ニコニコ公式生放送「角川文庫×ニコニコ超夏祭り4時間SP~TVCMを掛けたナマケット書評バトル開催~」に出演。ナマケットコーナーでは3分間書評を行った。勿論、声は出さなかったが指でグッドを行うシーンも垣間見られた。
2013年8月29日、公式特別番組「貞子の部屋2」に出演。2014年3月8日、下記公式番組出演。
トリビア
2枚目の画像のシーンは、映画版『リング』の中でも比較的有名なシーンであろう。しかし、このシーンを演じているのは男性である。
理由は、監督が「このシーンを撮るにあたって女優にはまつげを全て抜いてもらう」と言ったところ女優は拒否して降板。そこで監督がたまたま目があった助監督(男性)を指名し「まつげ抜いて撮ろう!」ということになったのである。
こうして助監督は眼科へ行って麻酔無しで3時間かけてまつげを全脱毛して撮影したのであった。
関連動画
関連静画
関連生放送
2018年以降、毎年1本以上のペースで貞子関連の公式生放送が行われている。
関連チャンネル
関連商品
関連項目
関連リンク
脚注
- *ホラー映画『貞子3D』にニコニコが登場(ニコニコインフォ/2012.05.12)