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ビジネスシーンにおける「ウェイ」の正しい使い方とビジネスパーソンとしての向き合い方

2025.01.29

近年、ビジネスシーンにおいて「ウェイ(Way)」という言葉が使われることが増えている。一般的にはウェイは「企業らしさ」や「企業特有の価値」という意味で使用されるのだが、抽象的な意味であるためパーパスやビジョンなどと混同してしまっている人も少なくない。

そこで今回は「ウェイ(Way)」の基本的な意味とよく使われるシーン、さらにビジネスパーソンとしての活用法について解説しよう。

ビジネスにおける「ウェイ(Way)」とは

ウェイ(Way)を直訳すると「道」や「やり方」、「方法」「ふるまい」という意味だが、日本のビジネスシーンにおいては主に個々の企業における「企業らしさ」を指す。個々の企業の文化や、創業者の思いといった目に見えない個性や価値の総称であるため、ある意味、初めてウェイの意味を一言で理解するのが難しいのはある意味当たり前だろう。

創業者の思いや情熱、自社の社会的な責任、従業員の成長に対する意識など、ウェイを構成する様々な要素を共有して組織に浸透できれば、従業員のモチベーション向上や帰属意識の強化につながるだろう。また、価値観や目指すべき姿を共有することで行動基準が分かりやすくなり、生産性アップやトラブルのリスク低減などにつながり、結果的にサステナブルな経営の実現も図れる。

そのため、近年は従来の経営資源であるヒト、モノ、カネ、情報にウェイを加えて「5大経営資源」を掲げる企業も少なくない。その際は「花王ウェイ」や「トヨタウェイ」「日産ウェイ」のように「自社名×ウェイ」とするケースが多い。

まだビジネスシーンにおいて市民権を得ているとは言い難いが、持続可能な事業展開が投資家から重視されている昨今、自社のウェイを示す企業はさらに増えると考えられる。

ウェイの導入手順と浸透方法

ウェイを示すためには、経営理念はもちろん、それを細分化するパーパス、ビジョン、バリュー、プラクティス(行動原理)などに棚卸して分かりやすく明示しなければならない。つまり、ウェイと混同されがちなパーパスなどはウェイの一要素であると理解しておこう。ウェイを導入するためには「分かりやすい明示」と「それらを従業員に浸透させる取り組み」が必要不可欠といえるだろう。

ウェイとその構成要素は各企業で同じものはないだろうが、導入のための大まかなプロセスはある程度再現性がある。

  1. 現状分析
  2. ウェイを決める要素(創業者や経営陣の思い、従業員の想い、これまでの歴史など)を調査し、明らかにする
  3. ウェイを明文化
  4. 各要素の明文化、目標設定(行動規範・行動基準レベルまで落とし込む)
  5. ウェイの浸透活動

ウェイを浸透させるためには、経営者が積極的にコミュニケーションや発信することで求められるほか、必要に応じて社内の制度設計も見直す必要があるだろう。また、ウェイが浸透したと実感や変化を感じられるまでは時間がかかるのが一般的だ。各要素を記載した小冊子やポスター、カードの作成やコミュニケーションの場の創造など、長期的な視点で「ウェイマネジメント」を実施する必要があるだろう。

ビジネスパーソンとしての「ウェイ(Way)」の向き合い方

ウェイは会社経営の根っこの部分であるため、どうしても経営者視点やマーケティング視点で語られがちだ。だが、一般的なビジネスパーソンであっても会社に「うちの会社らしい人材」や「うちの会社っぽいよね」と良い意味で多くの人に感じさせることは、キャリア形成や業務上の円滑なコミュニケーションにとってメリットが大きいだろう。この機に一度、自社のウェイとそれに対する自身の行動を比較してみてはいかがだろうか。

 

文/藤冨啓之(ふじとみひろゆき)

経済週刊誌の編集記者として活動後、Webコンテンツのディレクターに転身。2020年に独立してWEBコンテンツ制作会社、もっとグッドを設立。BtoB分野を中心にオウンドメディアのSEO、取材、ブランディングまであらゆるコンテンツ制作を行うほか、ビジネス・社会分野のライターとしても活動中。

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