1980~90年代に天才子役として活躍した黒田勇樹さん(42)。現在は俳優業のほか映画監督、舞台制作・演出など多角的に活動している。思わぬ形で注目されたのは2度目の離婚を発表した今年7月だった。以前に「結局、俺の子ではなかったということなのかな」とSNS上でつぶやいていたことから、「托卵」が離婚原因ではないかと話題に。托卵とは、妻が夫以外の男性との間にできた子どもを夫の実子として出産し、夫の子どもと信じ込ませて養育させることを指す。黒田さんにインタビューすると、離婚に至った理由、元妻や子どもに抱く思いを明かしてくれた。
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「妊娠8カ月だからおろせない」と突然言われて急きょ
――離婚されたときは「托卵」のキーワードがネット上で先走りして、大きな反響を呼びました
いろいろ誤解されているんですよね。そもそも、息子が自分の本当の子どもであろうとなかろうと、どうでもよかった。結婚したいきさつもすごくイレギュラーなんです。元妻は女優だったんですが、出演する舞台の本番1週間前に「妊娠8カ月だからおろせない」と突然言われて急きょ、結婚を決めたんです。肉体関係はありましたが、交際はしていませんでした。
でもこのままだと、子どもがかわいそうじゃないですか。「じゃあ籍を入れて産もう」と。元妻には健康面を第一に無理のない範囲で舞台に出てもらいました。代役のキャストを用意して、もし途中で生まれそうになったらお客さんに全てお金を払い戻す予定でした。結局、千秋楽の数日後に無事に生まれました。早産だったんですよね。舞台も成功したし奇跡でした。
――出産のときに「自分の子どもではないかもしれない」と認識されていたんですね
そうです。でも血がつながっていなくても親子ですからね。息子の父親でもあるし、友達でありたい。里帰り出産だったので、生まれてから1年間はコロナ禍で越境がなかなかできず、東京から年に数回しか会いに行けなかったけど、本当にかわいくて。元妻の祖父母と暮らしていたけど、寝かしつけは僕が一番うまいといわれていました。「天井のあそこを見ると寝るよ」とか教えて。