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バイラルマーケティング 【viral marketing】

概要

バイラルマーケティング(viral marketing)とは、インターネットを利用して製品やサービスの「口コミ」を広めたり、既存顧客による紹介や招待により製品の宣伝や見込み顧客の獲得を行うマーケティング手法。

既存の顧客や有名人などに自社の製品を周囲の人などに紹介してもらうような仕組みを設け、間接的に宣伝する。“viral” は「ウイルスの」「感染的な」という意味で、製品の情報が人づてに伝達されていく様子をウイルスの感染に例えている。

ネット上のメッセージサービスなどのように、製品そのものに知人を誘いたくなるような仕組みが埋め込まれているものを「1次的バイラルマーケティング」、「ご紹介キャンペーン」のような形で何らかの便宜・報奨(インセンティブ)を用意して製品の紹介を直接依頼する手法を「2次的バイラルマーケティング」というように分類する場合もある。

成功すればマスメディアへの広告出稿などに比べ低コストで効率よく見込み顧客にアプローチすることができ、新興企業や新製品の知名度や実績の乏しさを「知人からの紹介」という信頼感が補う効果も期待できる。

ただし、口コミや紹介の広まり具合を企業側が直接制御することは難しいため、想定を越える顧客が殺到して在庫の払底やサービス中断に追い込まれたり、インセンティブ目当ての利用者が増えて顧客が定着せず費用対効果が悪化するといった失敗も起きることがある。

また、有名人が宣伝であることを隠して自分のブログSNSなどで商品を紹介するといった手法は「ステルスマーケティング」(stealth marketing)と呼ばれ、消費者を欺く非倫理的な宣伝手法として非難される。

(2019.8.15更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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