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観ながらポップコーン食べてる猛者は流石にいなかったな…
解説もナレーションもモザイクもなしの手術シーン。
手術の背景が説明されないので、本編だけでは何の手術なのかもよくわからず、正直人体の構造はよくわからないままだ(パンフレットでは各手術についての説明はある)
「フランス映画はセックス2割、喧嘩8割」って誰かが言ってた気がするが、まさかドキュメンタリーで、しかも手術室でも喧嘩を始めるとは思わなかった…道具を落としたとか、失敗したとか、医師がクソッタレとか言いながら前立腺を手術されてた男性は無事なんだろうか気になって仕方ない。
1日に20人も手術してる、まるでロボットだ、看護師は多くていいよな(個々で看護師も人手不足なんだと反論が入る)ヨガを始めようかな、アソコも勃たない、みじめだ、
とグチグチ言いながら尿道に管を通す男性医師という図がシュールすぎてどうしたらいいのか。冒頭のICUの女性看護師も嘆いていたが、パリの医療現場も人手不足なんだとわかるが、見てるだけで男性は股間がヒュンとしそうなシーンだ。もちろんここもモザイクはない。
一方、妊娠出産経験のない女性でも思わずおなかが痛くなりそうな帝王切開の現場。もっとメスでさくさく切り開いていくのかと思ったら、最初に一筋メスで切り筋を入れたかと思えば、そこに産科医(看護師?)が両手でぐわっと力を入れて腹を割くところは壮絶だった。しかもその後赤ん坊を押し出すために拳でぐりぐり。見ているだけで痛そう。麻酔しているとは言え母親は意識があるので「胎盤剥離してましたが、赤ちゃんは元気ですよ~」と羊水まみれの赤ん坊を見せられてもぐったりしている。帝王切開は寝てる間に終わるから楽だなんて勘違いしている人全員二個の映像を見せてやりたい。
それにしても赤ちゃんのプライベートゾーンも丸見えなんだが、親はまだしも赤ん坊に撮影許可は取れないわけで、大人になったときにこれを劇場公開されていると知った子供の気持ちを考えてしまう・・・。
背骨が湾曲している患者の背骨にボルトを入れる手術、もっと機械的に行われるのかと思ったがトンカチでガンガンとボルトを手作業で打ち付けるという力技だった。医師持ちから仕事なんだな。座って手術しちゃダメなんだろうか。座った方が負担があるんだろうか。わからないが何時間も立ちっぱなしデコレは疲れるだろうな・・・。
「ICUで毎日患者の死を目にして向き合っているから、今日を楽しもうと思える」という医療従事者の言葉が印象的なその一方で、施設を徘徊しながら「ここから出たい」「もう死にたい」と何度も繰り返す認知症の老人の言葉が刺さる。見ている観客の情緒もボロボロである。