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Nutanix、数多くの機能を追加・強化した新OS「Nutanix AOS 5.0」を発表

 「Nutanix AOS 5.0」では、プラットフォームに新たなインフラストラクチャー・サービスを追加するとともに既存のサービスも強化されており、あらゆる規模のIT部門を対象に柔軟性の向上と潜在的コストの削減を実現するという。このリリースには、ソフトウェアの新機能が45種類以上追加され、数百種類に及ぶ機能強化が図られている。

 「Nutanix AOS 5.0」の主な新機能は次のとおり。

 ■Acropolis――仮想化データプレーンの強化

 ・Acropolis File Services(AFS)の一般提供開始:AFSは、組み込み型のファイルストレージ・サービスで、単体のNASソリューションは不要になる。企業は、AFSによって利用中の仮想マシン(VM)とファイルデータを同一クラスタ内に統合することができる。AFSは、ユーザー・プロファイル、ホーム・ディレクトリ、アーカイブなど広範な使用事例を対象に、ESXiとAHVのハイパーバイザーで動作する。

 ・Acropolis Block Services(ABS)の強化:ABSも組み込み型のサービスで、ストレージを非仮想化ワークロードに対応させる。「Nutanix AOS 5.0」では、ダイナミックな負荷分散機能とフラッシュ・ピン機能のサポートによる高性能化、CHAPを通じたセキュリティの向上によるクライアント・サーバ間のコミュニケーションの安全性向上、オンライン・リサイズ機能による可用性向上など、ABSを大幅に強化している。ABSの認定ワークロードにオラクルも追加された。

 ・Metro Availability Witness:Nutanixのディザスタリカバリ向けの同期複製ソリューション。場所を問わずに実行可能な軽量型のサービスであり、両方の拠点の状況を監視することで、サービスの中断なしに、ある拠点から別の拠点までの自動フェイルオーバーを実現。

 ・圧縮機能の強化:「Nutanix AOS 5.0」では、容量最適化で使用される圧縮アルゴリズムが大幅に向上しており、より効率的なデータ圧縮が可能。さらに、オールフラッシュ型のシステムの場合、圧縮は初期設定でオンになる。圧縮、重複排除、エラーを訂正する機能など、ネイティブの容量最適化機能により、企業は最大1/44:1の容量節約が可能。

 ・シングルノードの複製ターゲット:比較的小規模なNutanixの導入環境に対応した、シングルノードのバックアップ/複製先が提供可能となった。企業は、ネイティブのバックアップ機能を使用し、同一の拠点でも別のリモート拠点でも、Nutanixの大容量ストレージ・ノードにデータを複製することができる。シングルノードのNutanixで最大40TBの物理容量を持つ環境でこれを実現し、バックアップ/スナップショット・データを保管することができる。

 ■AHV――ハイパーバイザーの強化

 Nutanixの組み込み型ハイパーバイザーであるAHVには、重要な2つの機能が追加された。

 ・AHVのアフィニティ・ルール:アフィニティ・ルールを使用することで、特定のホストや一連のホストに仮想マシンを「ピン」で固定できる。さらに、AHVは仮想マシン同士の反アフィニティ・ルールにも対応し、特定の仮想マシンが同一のホスト上で一緒にならないよう設定することも可能。

 ・Acropolis Dynamic Scheduling(ADS):ADSにより、ハイパーバイザーはCPU、メモリ、ストレージ・コントローラーのホットスポットを検知し、導入された仮想マシンを理想的に適合したホストへ移動できる。従来型のハイパーバイザー・ソリューションの場合、同様の意思決定に際してCPUとメモリだけを考慮する。しかし、AHVでは、仮想マシンの配置アルゴリズムは、ストレージ・リソースやストレージ・コントローラーのボトルネックも考慮した上で意思決定を行う。

 ・CPU/メモリのホットアド機能:この機能によりvCPUとメモリを追加し、サービスに影響を与えることなしに仮想マシンを実行できる。アプリケーションに割り当てられるリソースをダイナミックに調整し、エンドユーザーへのパフォーマンスの影響を排除することが重要で、これを実現するのが、ホットアド機能になる。この機能は「Nutanix AOS 5.0」では技術プレビュー版で提供される。今後のリリースで一般提供を予定している。

 ■Prism――管理プレーンの強化

 Prismは、Prism StarterとPrism Proで構成される製品スイート。企業は、自社のニーズに基づいて、1クリックの包括的なシステム管理ソリューション(Prism Starter)、もしくは1クリックのインフラ管理/オペレーション管理ソリューション(Prism Pro)を選択できる。

 ・Prismのセルフサービス機能:エンドユーザーは、自らの管理者認証情報でPrismにログインし、管理者セットポリシーに基づき、必要に応じていつでもアプリケーションを導入・監視できる。この結果、通常業務でIT管理者を頼る必要のあるエンドユーザーと開発者の間で頻繁に発生する摩擦が解消される。

 ・ネットワーク可視化機能:この機能により、管理者はネットワーキング層までのインフラ管理に関する全体像を把握することができる。仮想マシンとそれらを含むホスト、NIC、ToRスイッチ、VLANとの接続形態と接続状況について洞察を提供し、管理者は自社インフラストラクチャーについて必要な情報のすべてを単一画面で確認できる。

 ・ESXi管理機能:本リリースでは、PrismによるシンプルなVM管理機能がESXiにも拡大され、すべての運用管理をPrism上で行えるようになった。さらに、Prismを使用する管理者は、仮想マシンの作成、更新、削除、クローン作成など、一般的なVMオペレーションをPrism内で実行できる。VMオペレーションと充実の監視機能・分析機能が統合されたことで、vCenterが必要になるのは、低頻度の保守・構成業務に限られる。

 ・ジャスト・イン・タイム容量予測機能(Prism Proで利用可能):IT部門はアプリケーションの要件に基づいて、アプリケーションの導入前であってもインフラストラクチャーのニーズをモデル化・理解することが可能。そのため、IT部門はアプリケーション中心の容量の使用動向や、既存の容量の最適化に必要なアクションを理解できるだけでなく、将来的なインフラストラクチャーへのニーズの計画を立てることも可能。

 ・検索機能の強化(Prism Proで利用可能):検索機能のPrism Searchは、Googleのような検索エンジンで、すべての管理アクションはシンプルな検索クエリによって実行可能。本リリースでは、論理式、検索メモ、オートコレクト、検索に基づく同義語などに対応し、Prism Searchはかつてない高機能を備えている。

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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

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