主人公・正は死ぬことにした。友人や相談窓口、自殺防止支援団体など様々なところに出向くが、皆一向に止めるばかり。集めたチラシの中に「沖縄二泊三日安楽死ツアー!!」という文字を見つけた正は、ツアーに参加するため、友人に “片道料金” のお金を借りて沖縄へと旅立つ。そこで出会った安楽死推進団体の代表・雨野川とツアーのもう一人の参加者・氷川。彼らと時間を共にし、正は「死とはなにか」に向き合っていく―。ツアー最終日、正はついに安楽死の飲み薬を前にするのだった。死ぬこととは。生きることとは。そして、命とはなにか。生きとし生けるすべての者に対峙する、美しき人間賛歌。