⚪概要とあらすじ
ジェームズ・サーバーの短編小説をノーマン・Z・マクロード監督、ダニー・ケイ主演で映画化した「虹を掴む男」(1947)を、ベン・スティラーの監督・主演で新たに映画化。
1936年の創刊から2007年に休刊されるまで、世界で幅広く読まれたアメリカのグラフ誌「LIFE」の写真管理部で働く臆病で不器用な男が、人生変える波乱万丈の旅に出る姿を描く。LIFE誌の写真管理者として毎日地下鉄に乗って通勤し、変化のない日々を過ごすウォルター・ミティ。彼の唯一の楽しみは、むなしい現実から逃避する刺激に満ちた空想をすることだった。そんなある日、LIFE誌の最終号の表紙を飾る大切な写真がないことに気付いたウォルターは、カメラマンを探すため一大決心をして一歩を踏み出す。
⚪キャッチコピーとセリフ
“この映画には「❗」がある。”
「今を楽しむ」
⚪感想
人間ドラマ作品。
LIFE最終号のネガが見つからないことから始まる冒険恋愛主人成長譚。
別のあらすじを読んでてっきりウォルターがLIFEの最終号の写真を撮りに行くのかと思ってた。
吹き替えの岡村隆史が最悪だそうだけど字幕だったので一安心。
序盤のウォルターの“ぼんやり”こと空想がテイストに合わない演出でハマらず若干面白くないなと不安に思ったけど、後半からのサスペンス映画さながらの少しのヒントをたどってだんだん紐解かれて行く感じと前半の出来事が繋がっていく展開が凄く良かった。
最後は凄く胸が温かくなった。
ベン・スティラー。
『ナイトミュージアム』の人のイメージ。
ウォルターはダメ人間に見えがちだけど欠点は空想で一時停止してしまうだけで、幼少期に父を亡くしたときはすぐにピザ屋で働いて、今でも母や妹を思いやり優しく支えていて、職場でも慕ってくれる部下がいたり、ショーンもウォルターの仕事ぶりを褒めていたりしてるし周りとの接し方を見ても割としっかりした人。
スケボーが得意というウォルターの個性がめちゃくちゃ活かされていた。
ショーン・ペン。
オーラが凄い。本当にフォトジャーナリストに見える。
言葉一つ一つ、視線が暖かくも重たくてジーンとした。
「美しいものは注目を嫌う」
割と色んなところに行ったり、空想の演出とかあるから製作費高そう。
⚪以下ネタバレ
ウェブサイトを運営しているトッド、オレンジのケーキ、スケボー、三枚の写真(指、海、ピアノ)、妹からの伸びる人形のプレゼント、財布とそれぞれ巡り巡って活かされるポイントが凄く面白かった。
25番のフィルムはウォルターだったのが泣ける。
⚪以下ストーリー(Wikipediaから引用)
「世界を見よう、危険でも立ち向かおう。それが人生の目的だから」というスローガンを掲げる伝統的フォトグラフ雑誌『LIFE』編集部で、ネガフィルムの管理者として真面目に働くウォルター(ベン・スティラー)は、地味で平凡な人生を送る冴えない男。密かに恋い焦がれる同僚のシェリル(クリステン・ウィグ)に直接声を掛ける勇気もなく、彼女がパートナー探しのウェブサイトに登録していることを知れば、自身も登録してみるものの、体験談のひとつさえ書くことができない。しかし空想の世界では、時にアクションヒーロー、時に勇敢な冒険者となり、シェリルに対して情熱的な台詞を言うことも出来た。
ある日出社したウォルターは、突然のライフ社の事業再編と『LIFE』誌の廃刊を知らされる。事業再編を担当する新しいボスであるテッド(アダム・スコット)は、社内の視察時に給湯スペースで空想に浸っていたウォルターを見て嘲笑する。
LIFE誌を代表するフォト・ジャーナリストである冒険家のショーン(ショーン・ペン)は、いち早く事業再編による廃刊を知っていた。ショーンはウォルターに、手紙とLIFE誌の最終号のための撮影フィルム、そしてウォルターの仕事ぶりに感謝を込めた革財布の贈り物を届けていた。しかし、ショーンが手紙のなかで「自身の最高傑作ゆえに、最終号の表紙に相応しい」と記す「25番目のフィルム」は撮影フィルムから欠けていた。
テッドによる容赦ないリストラクチャリングが始まり、ライフ社内は混乱に陥る。同時にテッドは、最終号の表紙を飾る予定の、25番目のフィルムの早急な提出をウォルターに求める。
25番目のフィルムの在処はショーンしか知らないと考えたウォルターは、残りのフィルムに写っている手がかりを元に、シェリルの協力も得ながらショーンの所在を推理する。それはニューヨークから遠く離れたグリーンランドであった。
気がつけばウォルターはオフィスを飛び出し、ショーンを見つけるべく、エア・グリーンランドのヌーク行きの飛行機に飛び乗っていた。この瞬間からウォルターの現実世界での冒険がはじまる。
写真に写っていた指の持主である酔っぱらい男に殴られかけ、彼が操縦するヘリから海に飛び降りて船に乗り、今度はアイスランドに向かう。アイスランドでは、現地で手に入れたスケートボードで道路を滑走して、飛行機に乗るというショーンを追う。しかし間一髪のところで間に合わず、直後に火山が噴火し、助けに来た車に乗せられ、窮地を脱した。
同僚からのメールに促されアメリカに戻ると、ネガがないことを理由にLIFE社を解雇されてしまう。シェリルの家に息子への贈り物として、アイスランドで手に入れたスケートボードを持って行くと、そこにはシェリルを「ハニー」と呼ぶ男がいた。ウォルターは何も言わずにスケートボードを置いてその場を去る。
帰宅したウォルターはショーンへの腹立ちから、プレゼントの財布をごみ箱に捨てる。その直後、手掛かりの写真の一つが父の形見のピアノの一部であることに気づく。ウォルターが母のエドナに「この家にショーン・オコンネルが来た?」と尋ねると、エドナは事もなげに「来たわよ」と答える。聞けばショーンがこの家にやって来てウォルターのことを母に尋ね、ウォルターの仕事ぶりを褒めていたのだという。
母との会話で、手がかりの一つであった「WARLOCKS」という言葉が実は「WARLORDS(部族軍長)」であり、ショーンがアフガニスタンに向かっていたことがわかる。ウォルターは今度はアフガニスタンの高山に向かう。現地で雇った案内人と極地で別れ、ついにユキヒョウにカメラを向けているショーンを見つけるが、ネガはサプライズで財布に入れておいたのだといわれる。がっかりしたウォルターをショーンはサッカーに誘い、二人は現地の人々とともにサッカーのゲームをする。
ロサンゼルスの空港での入国審査は、アフガニスタン帰りであることを理由に困難をきわめる。本人確認が必要となったために、ウォルターはパートナー探しのウェブサイトの担当者トッドを指名する。トッドはウォルターを助け、空港でおすすめのシナボンを食べさせる。
なんとか帰宅したウォルターは、自分が捨てたはずの財布を母がごみ箱から拾っていたことを知る。ウォルターはネガをLIFE社に届け、会社のスローガンさえ言えないテッドに「くそったれの振りなんてしなくていい」と助言する。シェリルとも再会し、スケートボードを届けたときにいたのは冷蔵庫を直しに来た元夫であり、すでに縁が切れていることを知る。売店に並んだLIFEの最終号の表紙には、「これを作った人々に捧げる」という言葉とともに、会社の前の噴水に腰掛けて熱心にネガを確認するウォルターの姿が写っていた。
⚪鑑賞
フジテレビで鑑賞(字幕)。