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『背負揚』
ふりがな文庫
『
背負揚
(
しょいあげ
)
』
鐘の音さへ霞むと云ふ、四月初旬の或長閑な日であつた。 私は此春先——殊に花見頃の時候になると、左右脳を悪くするのが毎年のお定例だ。梅が咲いて、紫色の雑木林の梢が、湿味を持つた蒼い空にスク/\透けて見え、柳がまだ荒い初東風に悩まされて居る時分 …
著者
徳田秋声
初出
「趣味 第三巻第一号」趣味社、1908(明治41)年1月1日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約10分(500文字/分)
朗読目安時間
約16分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
私
(
そつ
)
艶
(
つやゝ
)
始終
(
しゞふ
)
酔
(
ゑは
)
然
(
さり
)
直
(
ひた
)
生
(
しやう
)
葬
(
はふむ
)
周
(
まはり
)
出会
(
であひ
)
唯
(
たつ
)
事
(
じ
)
如何
(
どん
)
始終
(
しゞう
)
孰
(
どつち
)
幽暗
(
ほのくら
)
切
(
さい
)
出入
(
しゆつにふ
)
濫
(
むやみ
)
生温
(
なまあたゝか
)
上
(
うへ
)
騒
(
さは
)
可愛
(
かあ
)
関係
(
くわんけい
)
事実
(
じゞつ
)
事情
(
じゞやう
)
通
(
とほり
)
効
(
かひ
)
恐
(
おそら
)
極
(
きは
)
何
(
いづ
)
先
(
まづ
)
母
(
はゝ
)
哀
(
あはれ
)
嗄
(
かす
)
嚊
(
か
)
妬
(
ねたま
)
左右
(
とかく
)
加之
(
それに
)
心
(
むね
)
歩
(
ぽ
)
無
(
なか
)
然
(
さう
)
益
(
ますま
)
矢張
(
やつぱり
)
長所
(
とりゑ
)
違
(
ちがひ
)
端
(
はじ
)
築
(
きづき
)
而
(
さう
)
計画
(
けいくわく
)
出会
(
でつくは
)
呑
(
のま
)
顔色
(
かほいろ
)
哀
(
あは
)
顔
(
かほ
)
女
(
をんな
)
如何
(
どう
)
孰
(
いづれ
)
家
(
いへ
)
匂
(
にほひ
)
層
(
さう
)
通
(
とほ
)
帰
(
かへ
)
幸福
(
かうふく
)
幾
(
ほとん
)
判然
(
はんぜん
)
貴女
(
きぢよ
)
急
(
きふ
)
冷
(
つめた
)
或
(
あるひ
)
方
(
はう
)
其後
(
そのゝち
)
来
(
く
)
父
(
ちゝ
)
熔
(
とろか
)
腹立
(
はらだゝ
)
節操
(
せつそう
)
画
(
ゑ
)
覚
(
おぼえ
)
発端
(
はじまり
)
相当
(
さうたう
)
突込
(
つゝこ
)
嫉妬
(
しつと
)
種
(
しゆ
)
髯面
(
ひげつら
)
遂
(
つひ
)
崇高
(
すうかう
)
父母
(
ちゝはゝ
)
居
(
ゐ
)
片頬
(
かたほゝ
)
運
(
めぐ
)
申候
(
まをしそろ
)
闃
(
ひつそ
)
圧
(
おし
)
声
(
こゑ
)
面
(
めん
)
頬
(
ほゝ
)
畳半
(
でふはん
)
釣合
(
つりあひ
)