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“つくり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
化粧23.1%
構造11.0%
8.8%
扮装8.8%
7.7%
4.4%
造作4.4%
創造3.3%
服装3.3%
3.3%
建築2.2%
装飾2.2%
装具1.1%
仮作1.1%
建造1.1%
想像1.1%
扮粧1.1%
扮飾1.1%
1.1%
粉粧1.1%
粧飾1.1%
製作1.1%
設計1.1%
造物1.1%
造身1.1%
醸造1.1%
風俗1.1%
風装1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
髪はほつれ、お化粧つくりははげ、衣紋えもんはくずれて、見る影もありません。まるで、このトンガリ長屋のおかみさんの一人のよう……。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
家の構造つくり、庭園の布置に、僕を喜ばせるものがあり、終日町や郊外を、飽かず僕は見て廻った。
鴉片を喫む美少年 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ことに漢字では女の字をへんまたはつくりに含めるものは、むろん善意を含めることなきにあらざるも、多くの場合むしろ悪意を含ましている。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
無数の黒い頭がうずのように見えた。彼らの或者の派出はで扮装つくりが、色彩の運動から来る落ちつかない快感を、乱雑にちらちらさせた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一間もあろうかと思う張子はりこの筆や、畳一畳敷ほどの西瓜のつくりものなどを附け、竹ではたわまって保てなくなると、屋のむねに飾ったなどの、法外に大きなのがあった。
江戸か東京か (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
『ありますとも……あそこは名代の堅い家ですから……彼家あすこでは、薬屋の他に、つくり醤油もしてゐる筈ですが。』
百日紅 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
鮨町を細川越中の下屋敷へ抜けようとする一廓が神田代地、そこにいかにも富限者らしい造作つくりがあって近所の人は一口に因業御殿いんごうごてんと呼んでいるが、これこそ因業家主が通名の大家久兵衛が住宅すまい
(2)旧約全書創世記第一章第二十六—二十七節、「神いい給いけるは我儕われらかたどりて我儕のかたちのごとく我儕人を造り……と、神その像のごとくに人を創造つくりたまえり。すなわち神の像の如くに之を造り云々うんぬん
黒猫 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
それならなぜあんな地味な服装つくりをしているのだろう。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
『あの、叔父おぢさんが、てつくるまをおつくりになるんなら、わたくし同一いつしよはたらかうとおもふんです。』
さすが饗庭邸と同じ建築つくりだけあって、いかさま、これなら数百石のお旗下が住んでも恥ずかしくない屋敷だ。欄間らんまといい、床の間、建て具、なかなかどうして金をくっている。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
あなたのお年齢で、お装飾つくりを、大義とばかり仰しやるは、よくよく御苦労ありやこそと、お心汲んでをりますれど。さうばかりでは、なほの事、お気が塞いでいけませぬ。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
無論むろんそれはわばかたなせいだけで、現世げんせかたなではないのでございましょうが、しかしいかにしらべてても、金粉きんぷんらした、朱塗しゅぬりの装具つくりといい、またそれをつつんだ真紅しんく錦襴きんらんふくろといい
両眼りょうがんなみだを一ぱいめて、赤心まごころこめてわたされた紀念きねん懐剣かいけん——それは刀身なかみといい、また装具つくりといい、まことに申分もうしぶんのない、立派りっぱなものでございましたが、しかしわたくしりましては、懐剣かいけんそのものよりも
用いてさまではなあるものとも覚えぬものから句ごとに文ごとにうたゝ活動するおもむきありて宛然さながらまのあたり萩原某はぎわらそれおもて合わするが如く阿露おつゆ乙女おとめ逢見あいみる心地す相川あいかわそれの粗忽そゝっかしき義僕ぎぼく孝助こうすけまめやかなる読来よみきたれば我知われしらずあるいは笑い或は感じてほと/\まことの事とも想われ仮作つくりものとは思わずかし是は
怪談牡丹灯籠:01 序 (新字新仮名) / 坪内逍遥(著)
「どうせお前、旗本屋敷だ。同じ建造つくりの二つはおろか、江戸じゅうにあ何百となくあるわさ」
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「あれらの出来ごとはおれとお前とが、想像つくりあげていたようなもので、それが今はあとかたもなくコワされたのだ、そう思うより仕方がない。」
後の日の童子 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
扮粧つくりをいたします際に、面を彩る種々の線に過ぎないのでございますが、色彩の点から申しても、紅隈べにくま藍隈あいくま墨隈すみくまというように色々ございますし、形から申しましても、筋隈、剥身、火焔隈
京鹿子娘道成寺 (新字新仮名) / 酒井嘉七(著)
朝飯が済んでしまうと、お国は金盥かなだらいに湯を取って、顔や手を洗い、お作の鏡台を取り出して来て、お扮飾つくりをしはじめた。それが済むと、余所行よそゆきに着替えて、スッと店頭みせさきへ出て来た。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
鍵をあづかつてる人は、前の街道を一二ちやう行つたところの、鍛冶屋かぢやの隣の饅頭屋まんぢうやであつた。場末の町によく見るやうないへつくりで、せいろのなかの田舎饅頭まんぢうからは湯気が立つてる。
父の墓 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
猿猴草ゑんこうさう翁草おきなぐさ、オンファロオド、粉粧つくりが足りない尋常の化生けしやうのものよりも、おまへたちのはうがわたしは好だ。ほろんだ花よ、むかしの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
粧飾つくりより相貌かほだちまで水際立みづぎはたちて、ただならずこびを含めるは、色を売るものの仮の姿したるにはあらずやと、始めて彼を見るものは皆疑へり。一番の勝負の果てぬ間に、宮といふ名はあまねく知られぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
腰の物は大小ともになかなか見事な製作つくりで、つばには、誰の作か、活き活きとしたはちが二ひきほど毛彫りになッている。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
家の周圍まはりの敷地の設計つくりは、昔の一定の形式に則つたもので、人工的な花壇や刈込んだ植込、一段高くなつてゐる平場テレス、どつしりした石造の手摺、(その上に裝飾の壺が置いてある)、銅像が一つ二つ
けれども南瓜かぼちやはくやしくつて、くやしくつて、たまらず、そのばん、みんなの寢靜ねじづまるのをつて、べたにほつぺたをすりつけて、造物つくりぬし神樣かみさまをうらんで男泣をとこなきにきました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
「お家はんがさう言やはりましたんだすがなア、お取り込み中を氣の毒だすが、造身つくりを十人前出けまへんやろかて。」
兵隊の宿 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
人々はみな、土地ところ醸造つくりをまずめた。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
町家の新造のような、それでいて寺侍の内所ないしょのようなちょっと為体の知れない風俗つくりだったが、どっちにしてもあまり裕福な生活の者とは踏めなかった。
思い切り大柄な浴衣に、紫紺緞子しこんどんすへ銀糸の入った帯を派手に締め、来て見よがしの唐犬額とうけんびたいという風装つくりは、云わずと知れたこの時代の町奴まちやっこ。薬研堀の生不動与兵衛であった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)