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“刀禰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とね60.0%
トネ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
広野の中に刀禰とねの大河が流れていた。こも水葱なぎに根を護られながら、昼は咲き夜は恋宿こいするという合歓ねむの花の木が岸に並んで生えている。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
刀自にはまれ内侍所ないしどころの刀自のように結婚をせぬ者もあって、語の本義はただ独立した女性を意味し、すなわち男の刀禰とねに対する語であったかと思われるが、普通の用い方は家刀自いえとじ
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
つまり、宮廷以外の邑落に於いては、男の場合に刀禰トネと言つてゐる。其に対して、宮廷ではひめとねと称してゐた。命婦に当るものであらう。
ひとのとも、刀禰トネなどのとで、神の配下の家の意であらうか。カミの属隷の義だらう。カミのみ・ツミ(つは領格の語尾)のみなど、皆精霊の義であらうか。女性の神称に多いなみのみも同様である。
若水の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)