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“捩”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
36.1%
ねじ21.3%
よじ9.9%
7.4%
ひね6.4%
ねぢ5.9%
4.5%
よぢ2.0%
もじ1.5%
より1.5%
1.0%
ちぎ1.0%
もぎ1.0%
ネヂ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「家は自分のものだつて。」重役は自分の大きな鼻を他人ひとの持ちものだと言つて、指でこつぴどくぢ曲げられたやうにびつくりした。
どんな些細ささいなことでも見逃さないで、例えば、兄は手拭てぬぐいを絞る時、右にねじるか左に捩るかという様なことまで、れなく調べました。
その片隅に、もう消えかかったガラ焼の焔と煙が、ヌラヌラメラメラと古綿のように、または腐った花びらのようによじれ合っているのであった。
女坑主 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
少兀すこはげの紺の筒袖つつそで、どこの媽々衆かかあしゅうもらったやら、浅黄あさぎ扱帯しごきの裂けたのを、縄にった一重ひとえまわし、小生意気に尻下しりさがり。
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼自身さえ、この二つの非難のいずれかを聞いた時、そうかも知れないと、腹の中で首をひねらぬ訳には行かなかった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これは荒川が仏蘭西へ行つた当座、物珍らしい最中に、巴里パリの町で買つたのである。口は入違いりちがひになつて銀の小さい玉をねぢつて開けるやうになつてゐる。
金貨 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
てんでんが芋※ずいきの葉をぎりまして、目の玉二つ、口一つ、穴を三つ開けたのを、ぬっぺりと、こう顔へかぶったものでござります。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
卓や椅子は黒ずんだ木で拵へて、よぢれた脚の下の方が細くしてある。壁に塗り籠めた大きい、丈の高い炉には時計とキヤベツとが彫つてある。
十三時 (新字旧仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
雪江さんが相手の女主人公じょしゅじんこうで、紛紜ごたごたした挙句に幾度いくたびとなく姦淫するのを、あやふやな理想や人生観でまぎらかして、高尚めかしてすじりもじった物であったように記憶する。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
私はもうプッヽリ新吉さんの事は思い切りまして、元の通り、尼になった心持で堅気の師匠をりさえすれば、お弟子もよりを戻して来てくれましょうから
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
どうすればいいんだい? こうしたらどうだろう! と小田原評議よろしくあった結局とどのつまりが、用心しながら中の物をあまり揺り動かさぬように、そろそろとじ開けてみたが一番いいだろう
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
みのるは買つて來た小さいパンを袋から出して、土間の中まで追つて來たメエイにちぎつて投げてやりながら、わざといつまでも明りのついた義男の方を向かずにゐた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
はらすいると、のばしてとゞところなつ無花果いちじく芭蕉ばせうもぎつてふ、若し起上たちあがつてもぎらなければならぬなら飢餓うゑしんだかも知れないが
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
人間の心と心とが、なぜかうネヂれ、絡み、又離ればなれになつて行かねばならないのだらう。人間はなぜ、人間の悲しみの最深きものに、直に同感し、直に共感する智慧を、持つことが出来ないのか。
実川延若讃 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)