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“薄野原”の読み方と例文
読み方割合
すすきのはら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこへ来るとふらりふらり辿たどって来た足を、ものうげに薄野原すすきのはらの中にとどめて、ふっと後ろを顧みると、東山を打越えて見透し、島原の灯があかい。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そこで二人は、無言にくつわを並べて、薄野原すすきのはらを歩み出しました。行けども行けども薄野原で、京伏見への追分路が、こんなに野原続きのはずはないのに、ほとんど無限の野原つづき。
右手にながめる比良、比叡の山つづき、左にわたる大和、河内への山つづき、この間は一帯の盆地、京洛の天地はいずれのところにあるや、山科、宇治も見渡す限り茫々ぼうぼうたる薄野原すすきのはらでありました。