コロナ関連投稿の45%がボットによる投稿だった…いつの間にか「噓の記憶」を植え付けられる「SFのような世界」が現実に
偽の記憶
SF映画にはよく「偽の記憶」というプロットが登場する。
たとえば『トータル・リコール』はまさに主人公の記憶をめぐる物語で、どれが「本当の自分」の記憶なのかが重要なカギを握っている。この映画の原作を書いた小説家フィリップ・K・ディックは、記憶をモチーフとした作品をよく手がけており、彼の原作を基にした別の映画『ブレードランナー』でも、人造人間「レプリカント」に偽の記憶が埋め込まれているという設定がある。
あるいはレオナルド・ディカプリオと渡辺謙が共演したことでも話題になった『インセプション』は、偽の記憶を仕掛ける側が主人公となる物語だ。
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いずれも偽の記憶がさまざまな問題を引き起こすわけだが、それはあくまで空想の世界の話であり、日常生活において心配する必要などまったくない――確かにその通りだ。しかし生成AI技術の登場によって、この認識は崩れようとしている。