度胸とハッタリだけで15匹のライオンから堂々と肉を盗む3人の男性
ケニアの草原で狩猟採集生活を送る「Dorobo族」の人々。「Dorobo」とはMaa語で「牛を飼わぬ者たち」すなわち「狩人たち」という意味なのですが、Doroboの人々の狩りは実に効率的。たった3人で、おなかをすかせた15匹のライオンから獲物を奪うそのユニークな方法が映像にとらえられています。
再生は以下から。YouTube - Three Men vs. Fifteen Hungry Lions - Human Planet, Grasslands, Preview - BBC One
仕留めたヌーに群がる15匹のライオン。
鋭い目つき。
じっと観察する男性。タイミングをはかっているのでしょうか、決意を固めているのでしょうか。
おもむろに3人一斉に立ち上がり……
自信を持って、堂々と王者のような風格で歩いて行きます。
武器は弓矢だけの軽装で、15匹のライオンに攻撃されたらひとたまりもありません。
近づいてくる3人に気付いたライオンたちと、「ガン」のとばしあいが始まります。
立ち止まることも足取りを速めることもなく、余裕の表情。
見事なたてがみのオスのライオンは、群れのリーダー的な存在でしょうか。3人をにらみ返しています。
臆(おく)することなくさらにライオンに近づく3人。
3人の力量を推しはかるかのようにじっと観察すると……
不意に1匹のライオンが背中を向け、走り始めました。
次々と獲物を置いて走り去ります。
大きなオスライオンも逃げると……
メスたちも続きました。
最後の1匹となったライオンが、3人を振り返ります。
しかし、勝てる相手ではないと判断したのか、エサをあきらめ仲間に続いて走り去りました。
ライオンたちは木陰から、3人の一挙手一投足を観察します。
ライオンたちに「おまえたちより強い」というハッタリを見破られる前に、早業で仕事を行う必要があります。
鋭いナイフで見る間に肉を切り取っていくラキータさん。
15匹のライオンが今にも飛びかかってくるかもしれない張り詰めた空気の中……
またたく間にヌーの尻肉を切り取ります。
肉を手にすると、速やかに歩き去ります。
しかし、ライオンに背中を見せても「逃げている」と感じさせてはいけません。走ることなく、堂々とした足取りで「撤退」するのです。
なんとなく納得いかないような表情のライオンですが、3人を追いかけることはありませんでした。
「獲物を盗んだあと、誰もケガすることなく立ち去ることができたら、その時はリラックスしていい」
「その時が、リラックスして、幸せを感じる時だ」とDoroboの3人は語っています。
3人が背中を見せたあとも、油断する様子のないライオン。
仲間のもとへヌーをひきずっていきました。
仕事をやりとげ、家路につく3人。今夜はごちそうです。
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