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Google Earthを使って未知の熱帯雨林が発見される


ポリゴンで表示された地形と美麗な衛星写真によって作り出されたバーチャル地球儀システムが「Google Earth」です。このGoogle Earthを使って、まだ誰も足を踏み入れたことのないような未開のジャングルを発見し、探検した人が登場し、話題となっています。

How Google Earth led a team of scientists to discover a rainforest on Mount Lico - The Verge
https://www.theverge.com/2018/8/28/17770988/google-earth-mount-lico-discovery-secret-mozambique-rainforest-expedition


2017年2月、蝶の専門家で保存科学者のジュリアン・ベイリス氏はGoogle Earthでアフリカ・モザンビークに1つの山を発見しました。



リコ山と呼ばれるその山はおよそ124mの岩石隆起で、山の上には人間が踏み入ったことのない自然が眠っていました。山の周辺には小規模な農家や紅茶・ユーカリのプランテーションなどが広がっていたものの、山の頂上へ続く道もなく、そりたつ壁のような崖によってアクセス不能となっていました。


ベイリス氏は、世界的なトップクライマー2人・科学者3人・シェフなど多種多様な人材を含んだ28人で探検隊を組み、この誰も足を踏み込んだことのないジャングルを調査するためにモザンビークへ旅立ちました。

この山を登るためには、まず花崗(かこう)岩でできたおよそ400フィート(約120m)ほどの岩肌を登らなければなりません。120mの絶壁は慣れたクライマーであればおよそ35~40分ほどで登れるとのことですが、普通の人であれば2時間はかかるそう。探検隊は麓にキャンプを張り、数日かけてリコ山に登ることとなりました。


リコ山に登ると、普通のジャングルと違い、鳥がほとんどいないことがわかりました。鳥の鳴き声や羽ばたきの音が一切聞こえなかったとのこと。専門家は、120m以上の高さがあるリコ山は周りの環境から地理的に隔離されていることもあって、鳥の生息も周りとは全く違ったものになっていったのではないかと予測。加えて、何らかのきっかけでネズミやアリに鳥が食べられてしまい、山に生息しなくなってしまったのではないかと考えているそうです。

このジャングルで見つかったネズミは家猫のサイズに匹敵するほど大きく、長い尻尾を持っていました。また、鳥が少ないことで虫が多く、特にさまざまな種類のクモが生息していることがわかりました。


最も探検隊を驚かせたのは、リコ山の山頂部に手作りのポットが置かれていたということでした。前人未踏と思われたリコ山のジャングルですが、地元住民の高齢者に聞き込み調査を行った結果、1度だけ、およそ100年前に第一次世界大戦時のドイツの植民地部隊がこの山に登ったことが判明します。

しかし、何らかの理由で地元部族が降りるためのロープを切ってしまい、ドイツの植民地部隊は降りられなくなってしまい、リコ山に取り残されてしまったとわかりました。ただし、山頂部にある泉のポット以外には、リコ山のジャングルからは人が住んでいたような痕跡は何一つ見つからなかったそうです。


予算が限られていた探検隊はおよそ10日という短い日数しかリコ山を調査できませんでしたが、この規模のジャングルをすべて調査するには数カ月は確実にかかると専門家はみています。ベイリス氏は「西アフリカはさまざまな商業的利益のために環境破壊に襲われているため、このリコ山のジャングルは貴重な熱帯雨林のサンプルです」と語っています。

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in ネットサービス,   生き物, Posted by log1i_yk

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