Apple対Epic Gamesの法廷闘争でイギリスの裁判官が「管轄外」と判決を下す
AppleとEpic Gamesの法廷闘争は、アメリカだけでなくイギリスでも展開されています。しかし、イギリスでEpic Gamesによる訴訟を担当していた裁判官が、「Epic GamesによるAppleに対する訴訟はイギリスの裁判所の管轄ではない」という判決を下したことが明らかになりました。
UK judge rules against Epic in bid to sue Apple despite mixed Google decision - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2021/02/22/uk-judge-rules-against-epic-in-bid-to-sue-apple-despite-mixed-google-decision/
Epic GamesはApp StoreやGoogle Playといったスマートフォン向けの公式アプリストアが徴収する手数料があまりに高額過ぎるとして、AppleおよびGoogleに対して訴訟を提起しています。
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Epic Gamesはイギリスの法廷制度を通じ、イギリスでもAppleに対して訴訟を起こすことを目論んでいました。Epic Gamesはアメリカに拠点を置く「Apple Inc.」および、同社の子会社でありイギリスに拠点を置く「Apple Ltd.」の2社を対象に訴訟を起こそうとしていたそうです。
2021年1月に仮審理が行われたのち、2月22日に改めて審理が行われ、イギリス人裁判官のロス判事がEpic Gamesによる「Apple Inc.」への訴訟は許可すべきではないと判決を下しました。ただし、Epic Gamesによる「Apple Ltd.」への訴訟は引き続きイギリスの裁判所で行われることとなる模様。
一方で、Epic GamesはAppleだけでなくGoogleに対しても同様の訴訟を起こそうとしています。ロス判事はGoogleに対する訴訟については、「管轄外となるアメリカ企業のAlphabetおよびGoogleに対する訴訟を処理する許可の申請が認められました」と、Appleに対する訴訟とは異なる判決を下しています。
なお、この判決に対してEpic Gamesの広報担当者は「裁判所がイギリスでGoogleに対する訴訟を追求する許可をEpic Gamesに与えてくれたことをうれしく思います。Epic Gamesはアメリカでの訴訟を解決したのち、イギリスでのAppleに対する訴訟の追及を再検討したいと思います」と語り、今後のAppleに対するイギリスでの訴訟においても再び追及していく構えであるとしています。
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