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取材

徳川家康が本能寺の変で大ピンチになり大阪から愛知まで命懸けで爆速帰還した「伊賀越え」を徒歩で再現する旅に出ます


織田信長が本能寺の変で最期を迎えた際、徳川家康は堺(大阪府堺市)周辺を遊覧中でした。その後、信長の死を知った家康は少数の手勢と共に伊賀(三重県伊賀市)を越えて岡崎城(愛知県岡崎市)まで非常に短い日程で帰り着いたと伝わっています。この出来事は「伊賀越え」や「神君伊賀越え」として語り継がれているのですが、その日程や道程は諸説あり、最も広く伝わっている説では「2泊3日で岡崎城にたどり着いた」とされています。本当に車や自転車のない時代に2泊3日での伊賀越えが可能だったのか非常に気になったので、実際に徒歩で伊賀越えを再現できるのか挑戦してみることにしました。

神君伊賀越えとは?家康は最大の危機をどのルートで逃げ切った|戦国武将にまつわるコラム
https://busho.fun/column/igagoe

◆伊賀越えのルートを決める
大阪から愛知にかけて「家康が伊賀越えので立ち寄った場所」とされる地点は数多く存在しているのですが、記事作成時点では伊賀越えの正確なルートは明らかになっていません。そこで、複数の情報源を元に「スタート地点は四條畷神社とする」「ゴール地点は岡崎城とする」「旅程は2泊3日とする」という3つの条件に沿ってルートを構築することにしました。

また、家康は野宿ではなく城や寺社に宿泊したという説が有力なのですが、記事作成時点では城や寺社に宿泊することは困難なので、「各日のゴールまで徒歩でたどり着いたら、宿泊地までの移動は公共交通機関を使ってOK」というルールを設けています。

・1日目のルート
1日目は四條畷神社を出発し、家康が通ったと伝わる「尊延寺道標」と「草内の渡し場跡」を経由して、家康が宿泊した「山口城(別名:宇治田原城)」まで行きます。Googleマップによると、1日目の移動距離は30.7kmです。


・2日目のルート
2日目は宿泊地から山口城跡へ戻った後、「遍照院」「小川城跡」「桜峠」を経由して「徳永寺」まで行きます。2日目の移動距離は45.1km。フルマラソンより少し長いくらい。


・3日目のルート
3日目は宿泊地から徳永寺へ戻り、「瑞光寺」を経由して「白子駅」に向かいます。この時の移動距離は36.5km。


家康は白子駅周辺の海岸から船で三河方面に渡ったと考えられるのですが、記事作成時点では伊勢湾を横断する定期航路は鳥羽と渥美半島の先端・伊良湖を結ぶ伊勢湾フェリーのみで知多半島に渡る便はないため、白子駅から「碧南駅」まで電車で移動します。ここは、家康が船に乗った分、こちらも交通機関を利用するというように考えることにします。


碧南駅に着いたら矢作川沿いを21.1km歩いて岡崎城を目指します。3日間の総歩行距離は133.4kmです。


◆伊賀越えに向けて体力をつける
筆者は2023年に左手親指を脱臼骨折して以降まともな運動をしておらず、3日間で133.4kmを歩けるのかはかなり不安でした。そこで、2023年6月からランニングを開始。さらに、ランニングに継続して取り組むためにGIGAZINE公式Discordチャンネルにランニング記録を垂れ流すチャンネルを作成して強制的にランニングに取り組める状況を作りました。


最終的に時速10kmで1時間走り続けられるくらいまで体力がつきました。


さらに、重たいザックを背負って標高差1800mの10時間に及ぶ縦走登山も敢行。これによりかなり足腰が鍛えられました。


というわけで体力的には準備万端なのです。

◆伊賀越えギア
伊賀越えに挑む間も編集部との連絡のためにPCやスマホを持ち運ぶ必要がある他、大量の食料や水分も運ばなければなりません。そこで、荷物はすべて登山用ザック「フューチュラ32」に詰め込むことにします。


このザックは腰ベルトによって重さを肩ではなく腰で支えられるため、重たい物を長時間運ぶのに適しています。


フューチュラ32の最大の特徴は「ザック背面と背中が接触しない」という点。これにより、蒸れを抑えられます。本来は登山用のザックですが、大量の荷物を長時間運ぶ伊賀越えでも役立つはずです。


ザックは登山用を使いますが、靴は登山靴ではなくスニーカーを使います。登山靴はソールが硬めなので、アスファルトを長距離歩くのには向いていないのです。


他にもモバイルバッテリーや日焼け止め、小分けの衣類洗剤などを用意しました。


というわけで、この記事が公開される頃には伊賀越えに挑み始めているはず。GIGAZINE公式Discordサーバーでは伊賀越えの経過を随時報告する予定なので、気になる人は以下の記事を参考にサーバーに参加してみてください。

DiscordのGIGAZINE公式サーバーの公開ベータテストを開始したので参加してくれるとうれしいです! - GIGAZINE


・つづき
徳川家康最大のピンチ「伊賀越え」を徒歩で再現する総歩行距離130km超えの旅【1日目:四條畷神社~山口城】 - GIGAZINE

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in 取材, Posted by log1o_hf

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