トランプ大統領がジョン・F・ケネディやキング牧師の暗殺に関する記録を機密解除

ドナルド・トランプ大統領が2025年1月23日に、第35代大統領であるジョン・F・ケネディ、その弟のロバート・F・ケネディ、キング牧師ことマーティン・ルーサー・キング・ジュニアの3人の暗殺事件に関する機密文書の公開を命じる大統領令に署名しました。

Declassification of Records Concerning the Assassinations of President John F. Kennedy – The White House
https://www.whitehouse.gov/presidential-actions/2025/01/declassification-of-records-concerning-the-assassinations-of-president-john-f-kenned/

Trump signs executive order to release more JFK, RFK, MLK assassination files | CNN Politics
https://edition.cnn.com/2025/01/23/politics/jfk-assassination-files-trump/index.html

Trump Vows to Declassify Files on Assassinations of JFK, RFK and MLK - The New York Times
https://www.nytimes.com/2025/01/23/us/politics/trump-declassify-jfk-mlk-assassinations.html

トランプ大統領は1月23日に、ジョン・F・ケネディ、ロバート・F・ケネディ、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの暗殺に関するすべての政府記録の公開に向けた計画を策定するよう、関係省庁に命じました。

伝えられるところによると、アメリカの国立公文書館は2023年にケネディ大統領暗殺事件に関する調査を正式に終了しており、約32万件にのぼる記録の99％は既に一般公開されているとのこと。

これを受けて、ジョー・バイデン前大統領は公文書管理官が調査を完了したことを証明する覚書を発表し、機密解除の許可を受けた残りの文書が事前に設定された期限内に一般に公開されたことを確認しました。

しかし、バイデン前大統領が確認した時点でも、2140件の文書が全面的または部分的に非公開のままでした。また、裁判所命令による封印や、陪審員に関する秘密保持規定などを理由に、2502件の文書が大統領の権限外で非公開となっています。さらに、さまざまな理由で全容が伏せられている文書も42件残されています。

大統領執務室で機密解除に関する大統領令に署名したトランプ大統領は、「これは大ごとです。多くの人が何年も何十年もこれを待ち望んできました」と話しました。

また、署名に使ったペンを指して「これをロバート・F・ケネディ・ジュニア氏に渡して下さい」と述べて、暗殺されたジョン・F・ケネディの甥(おい)かつロバート・F・ケネディの息子で、トランプ政権の保健福祉省のトップに指名されている閣僚候補のケネディ氏に言及しました。

The New York Timesによると、トランプ大統領は1963年11月のケネディ大統領暗殺事件に関する陰謀論に傾倒しており、「2016年の共和党予備選で指名争いをしたテッド・クルーズ上院議員について、「彼の父親は暗殺犯のリー・ハーヴェイ・オズワルドと関係があった」と主張したことさえあるとのこと。

また、ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏も叔父の死にまつわる陰謀論を信じているといわれており、ケネディ大統領暗殺事件について「CIAが彼の殺害に関与していたという圧倒的な証拠があります」と発言したことがあります。

今回の大統領令により、国家情報長官と司法長官は署名から15日以内にジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件に関連する記録の完全かつ全面的な公開に向けた計画を大統領に提出しなければなりません。

また同様に、ロバート・F・ケネディおよびマーティン・ルーサー・キング・ジュニアの暗殺に関する記録の公開計画も45日に以内に策定されます。