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“おもてなし”は価値にはならない(小山薫堂氏) ~日本を演出するということ

投稿日:2015/06/09更新日:2021/11/30

脚本家・小山薫堂氏×為末大氏
G1サミット2015
第4部 分科会D「日本を演出する~おもてなしで”和”をデザインする~」Part1

一期一会と、そこから生まれる「和」。新たな文化と出会い、古来のものと合わさり「和」が生まれる。組み合わせが新たな価値をつくり、文化となる。「和」をどのようにプロデュースして、日本の新たな文化を生み出していくのだろうか。数々のヒット番組を世に送り、くまモン生みの親としても知られ、映画「おくりびと」でアカデミー賞を受賞。京都・下鴨茶寮を引継ぎ、伝統に新たな風を吹き込む小山薫堂氏に、為末大氏が聞く(肩書きは2015年3月20日登壇当時のもの。視聴時間36分51秒)。

小山 薫堂氏
放送作家・脚本家
為末 大氏(モデレーター)
一般社団法人アスリートソサエティ 代表理事

【ポイント】
・おもてなしは価値にはならない。それとは違う部分をうたったほうが、もっと大きなメリットがある(小山氏)

・おもてなしとは相手が望むものを提供することと、“これがいいんじゃないか?”というものを相手に提供することの二つがある。どちらを提供するべきか、その見極めが一番難しい

・「京都らしさ=寸法」。京料理は天皇家から始まっているという。天皇の住まいの空間と上品に食べれるサイズに合わせ食材の切り方や形が変わった。京料理はどうやって、どのサイズで食べたら美味しいかを考え尽くされた料理(小山氏)

・和というのは、「和(やわ)らげる」「和(なご)む」「和(あ)える」ものということ。人からいただいたものを自分たちに合わせてリサイズして、リプロダクトしたもの。日本はオリジナリティを作るのは得意ではないが、あるものをアレンジする力がある(小山氏)

・日本人は、狭い国土で、紙と木でできた家に住んで、肩を寄せ合って暮らしてきた。そのなかで常に誰かの気配を意識しながら生きてきた国民だと思う。自分一人でなく、誰かと自分の距離感を測るためにものがつくられる事が多い(小山氏)

・沢山知ると勇気がでなくなる。知らなくて踏み出す事が大切。今の学生はインターネットで知り過ぎてしまう、だからこそ選ぶ事が大変になる(為末氏)

予告編はこちらから
「和」とは、和(あ)えること、アレンジする力

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