猛暑でクーラーや扇風機が手放せない日々が続いていますが、そういう時は涼しい気分にひたりたくなりますよね。肝試しや怪談話など、様々な納涼方法がありますが、ホラーゲームで体の芯からぞくぞくしてみるのはいかがでしょうか?今回はひとりでも大勢でも納涼体験ができる日本のホラーゲームを、13作品ご紹介します。
■これぞ和風ホラー。呪いがテーマのゲーム
日本のホラーゲームで題材としてとりあげられることが多い「呪い」。この3つのゲームにも、ぞっとするような怨念や憎しみが描かれています。
<恐怖体感 呪怨>
▽ 『恐怖体感 呪怨』伽椰子の呪いがWiiに侵食する…… - ファミ通.com▽ ちょっとアレなニュース 【Wii】あのホラー映画『呪怨』がゲーム化! Wiiリモコンを懐中電灯に見立てて廃墟の中へ……
「恐怖体感 呪怨」は、ビデオ・劇場映画「呪怨」の清水崇監督が恐怖アドバイザーとして制作に参加したゲーム。懐中電灯に見立てたWiiリモコンを操作し、ビデオ・劇場作品中にも登場した佐伯邸や廃墟を探索していきます。扉を開けた先に、何がいるのか分からない――画面を通して伝わってきそうなほど陰湿な空気感と先が見えない恐怖には、思わずぞくっとしてしまいます。
<ナナシノゲエム>
▽ ナナシ ノ ゲエム 目 | SQUARE ENIX▽ プレイすると1週間以内に死ぬ DS用「ナナシノゲエム」発売 : アキバBlog
▽ ゲーム史上最恐記録更新か?DS「ナナシ ノ ゲエム」、他 | 忍之閻魔帳
「ナナシノゲエム」は、プレイすると一週間後に死んでしまうと言われている「呪いのゲーム」の謎を解くゲームです。富士急ハイランドのお化け屋敷「戦慄迷宮4.0」ともコラボした病院ステージは、実際のお化け屋敷を再現したかのようなつくりになっています。3D音響で恐怖もさらに倍増。ムービーシーンのリアルなグラフィックやBGMにも賞賛の声が寄せられています。
■映画にもなったホラーゲーム
すでに紹介した「恐怖体感 呪怨」のように、映画を元にゲーム化される作品もありますが、ゲームを原作として映画化されるものも少なくありません。
<サイレントヒル>
▽ SILENT HILL PORTAL SITE|サイレントヒル|KONAMI▽ http://www.sonypictures.com/homevideo/silenthill/
海外でも人気の高い「サイレントヒル」シリーズ。第1作目は、アメリカの大手ゲームサイトGameTrailers.com が選んだ「最も怖いホラーゲームランキング」で1位に選ばれるほどの高評価を得ています。背筋がぞっとするような嫌悪感や、霧が立ち込める陰鬱とした雰囲気といった巧みな演出は、まさにジャパニーズホラーの真骨頂。このゲームを元に作られた映画「サイレントヒル」も、ゲームファンが太鼓判を押すほどの完成度です。
<バイオハザード>
▽ http://www.capcom.co.jp/bio_series/▽ Blu-ray『バイオハザードアミューズソフトエンタテインメント
▽ 【2ch】ニュー速クオリティ:【危】 鈴木史朗「この機種のナイフ攻撃は初動が0.5秒ほど早い。私のオススメです(微笑)」
サバイバルホラーの原点ともいえる「バイオハザード」シリーズ。別の部屋へ移動する際の「ドアを開ける」演出や、じりじりと襲いかかるゾンビの群れに、手に汗を握りながらプレイした人も多いはずです。アナウンサーの鈴木史朗さんも全作を所有するほどの大ファンで、想像を超えたそのマニアックさにネット上でも話題を集めていました。このゲームを元にした映画「バイオハザード」は、現在までに3作品が制作されました。第4作目となる「バイオハザードIV アフターライフ」はシリーズ初の3D映画として、2010年9月10日に上映されることが決定しています。
<SIREN>
▽ SIREN | ソフトウェアカタログ | プレイステーション® オフィシャルサイトCMが「あまりにも怖すぎる」と放送中止になるなど、発売前から話題を集めていた「SIREN」。サイレンが鳴り響く奇怪な村を舞台に、プレイヤーは様々な人物を操作しながら村に隠された謎を解明していきます。まともな武器もなく村を歩き回らなければならない恐怖や、その難易度の高さは、まさに「どうあがいても、絶望。」という本作のキャッチコピーそのもの。現在3作品まで発売されており、2006年には続編の「SIREN2」を元に制作された映画も上映されました。
■どこまでも追いかけられる恐怖
追いかけられるという行動は、心理的に恐怖が迫ってきます。こちらの2作品は、執拗に追いかけてくる敵から逃げきり、時にはどこかに隠れながら物語を進めていくという、常に手に汗を握り続けるホラーゲームです。
<クロックタワー>
▽ http://miruyo.blog38.fc2.com/blog-entry-597.html▽ http://turenet.blog91.fc2.com/blog-entry-2688.html
「クロックタワー」と呼ばれる洋館に養女として招かれた主人公のジェニファーが、館に突如現れた正体不明の殺人鬼「シザーマン」からひたすら逃げきり、脱出を図るというホラーゲーム。大きなハサミを振りかざし、どこまでも追いかけてくるシザーマンはまさに神出鬼没。探索をするにも常に緊張の連続で、心臓が飛び出しそうな思いでコントローラーを握っていた人も多いのではないでしょうか。現在までに4作品が発売されており、映画化の動きも見られるとのこと。8月3日(火)からは、シリーズ第1作目がWiiのバーチャルコンソールで発売されています。
<DEMENTO>
▽ http://www.capcom.co.jp/demento/こちらもクロックタワーと同様、「逃げること」と「隠れること」がメインとなるサイコホラーゲームです。タイトルの「DEMENTO(デメント)」はラテン語で「狂気」を意味します。いつどこから敵が現れるか分からない恐怖と、じりじりと精神的に追い詰められる緊張感と共に、狂気に包まれた館からの脱出を目指します。ゲームの途中で出会う犬のヒューイの存在が心強いという声も。
■後ろを振り向くのもためらわれる怖さ
実際に後ろを振り向くのも怖くなる――そんな恐怖を感じさせるゲームがこちら。
<零>
▽ 『零〜zero〜』「ホラーゲームの中で一番怖い」という呼び声も高いのがこちらの「零」シリーズです。内容としてもまさに日本的な怖さを表現しており、全体的に薄暗く鬱蒼とした雰囲気に包まれています。目的は、「射影機」と呼ばれるカメラで出現する怨霊を撮影し、封印を行いながら進んでいくこと。空間音響システムを実装しているため、本当にこの世界に入り込んでしまったかのような臨場感が味わえます。その物音がゲーム中のものか実際のものなのか、怖くて振り向くこともためらわれます。
<夕闇通り探検隊>
▽ http://www.spike-online.net/yuyami/「その姿を見た者は100日後に死ぬ」という、「人面ガラスの噂」の真相を解明することが目的のゲーム。プレイヤーは3人の主人公を操作しながら、舞台となる「陽見(ひるみ)市」に存在する様々な噂を検証していきます。なんといってもこのゲームの怖いところは、360度ぐるりと辺りを見回すことができるパノラマシステム。「振り向きたくない」という心理に、じわじわと恐怖感を与えていきます。しかし中学生である主人公たちの心理描写や人間模様などは懐かしさを覚えるほどリアルに描かれており、ホラージャンルとはいえ「どこか切ない」と感じさせるストーリーには、発売から10年以上が経った今でも高い評価が寄せられています。
■思わずぞくりとしてしまう雰囲気
直接的な恐怖はないはずなのに、思わずぞっとしてしまうような雰囲気を持つホラーゲームも。
<RULE of ROSE>
▽ RULE of ROSE (ルール オブ ローズ) | ソフトウェアカタログ | プレイステーション® オフィシャルサイトまるで童話に入り込んだかのような世界観や、洗練されたBGM。そして薄暗くも奥深いストーリーに、「隠れた名作」と名高い「RULE of ROSE」。謎の少年から絵本を渡された主人公のジェニファーは、少年を追いかけた先で見つけたローズガーデン孤児院に迷い込み、「赤いクレヨンの貴族」と呼ばれる少女達の支配に巻き込まれてしまいます。子どもの無邪気さは時に残酷である、という巧みな表現には、思わずぞっとしてしまうほど。
<トワイライトシンドローム>
▽ http://www.twilight-syndrome.jp/探索編・究明編・再会編と3つのシリーズからなる「トワイライトシンドローム」。心霊現象に関する噂を聞きつけ、その真偽を確かめるべく、3人のキャラクターを操作しながら探索をするというのが目的のゲームです。先程も紹介した「夕闇通り探検隊」の先駆けともなった作品で、噂を検証していくというシステムなど、前作から受け継がれた部分も。懐中電灯を片手に夜の学校や町を探索するなど、見えない何かに対して不気味さを感じる雰囲気には、本当に肝試しをしている気分になりそうです。
■新たなジャンルを確立したノベルゲーム
ホラーゲームの中でも人気を誇るノベル系。ただの読みものではなく、ゲームだからこそできる表現には恐怖も倍増です。
<かまいたちの夜>
▽ http://www.chunsoft.co.jp/games/kamagba/index.html▽ VC かまいたちの夜
「かまいたちの夜」は、雪山のペンションで起こった連続殺人事件の謎を解いていくノベルゲーム。人物描写はすべてシルエットながら、時々挿入される実写の演出はまさに恐怖。恐怖を募らせるBGMも高い評価を得ており、昼にプレイしていても怖いという声も。このように徹底した恐怖の演出がある一方で、ギャグとしか思えないようなシナリオも存在しています。ひとつのゲームで幾通りのシナリオが楽しめるというのも、このゲームの魅力のひとつです。
<実話怪談「新耳袋」一ノ章>
▽ http://www.metro-japan.com/game/shinmimi_psp/全50話からなる怪談を集めた「実話怪談「新耳袋」一ノ章」。小説とは違ったゲーム機ならではの映像演出が更に恐怖を増幅させていきます。こちらのゲームの特徴は、立体的に聞こえる3D音響。まるですぐ傍で聞いているかのような物音には、恐怖を感じずにはいられないはず。イヤホンやヘッドフォンでのプレイがおすすめです。
■もっと恐怖を味わいたい人のためのおすすめプレイ方法
▽ にっ完スレッドガイド : 「本当に怖い」ホラーゲームの特徴とは
またこちらのエントリーでは、「ホラーゲームが10倍怖くなる」方法として、こんな楽しみ方も提案されています。
- 深夜にプレイする
- 電気を消す
- ヘッドフォンをする
- 窓を開けて夜風を入れる
ホラーゲームの醍醐味は、ただ驚かせる演出だけではありません。じわじわと恐怖を感じさせるような雰囲気や、深い世界観を楽しむというのも遊び方のひとつではないでしょうか。一人でプレイしてどっぷり恐怖にひたるもよし、複数人で集まって恐怖を共有しながら楽しむもよし。ホラーゲームの楽しみ方は幅広く存在しています。今年の夏は、ホラーゲームでぞくぞくしてみてはいかがでしょうか?
Title Photo by Pink Sherbet Photography