秩父ってどんなところ?
埼玉県の最西部にある「秩父地方」は、秩父市、横瀬町(よこぜまち)、皆野町、長瀞町、小鹿野町(おがのまち)を指します。日本最大の川幅を持つ「荒川」の上流部に位置し、四方を秩父山地に囲まれています。
気候は、夏と冬の気温差や1日の気温差が大きいのが特徴です。埼玉県の他の地方と異なる気候で、冬は寒さが厳しく雪が積もることもあります。天気予報は埼玉県全体ではなく、秩父地方で調べるといいでしょう。
自然豊かなため、季節の良さを感じられる観光ができます。春は関東有数の芝桜、夏は長瀞渓谷で涼しいライン下りや長瀞船玉まつり、秋はブドウ狩りや紅葉、冬はイチゴ狩りや天然温泉などを楽しめますよ。
秩父旅行の見どころ
有名なパワースポット!秩父三社を巡る
秩父地方に古くから鎮座する「秩父神社」と「三峯神社(みつみねじんじゃ)」と「寶登山神社(ほどさんじんじゃ)」を合わせて、「秩父三社」と呼ばれています。関東屈指のパワースポットとして人気です。
秩父神社は、ユネスコの無形文化遺産に登録されている「秩父夜祭」が有名です。三峯神社には、宿坊での宿泊や日帰りで入浴できる施設もあります。「寶登山神社」は、ミシュランで1つ星を獲得したことがあるため、世界的にも注目の観光スポットです。
3社とも、色鮮やかで、動物や植物などの彫刻が施されている「権現造り」の建物があるのが特徴です。日帰りでスムーズに巡ることもできますし、三峯神社の宿坊に宿泊してもいいでしょう。
色とりどりの花々や渓谷などの自然を満喫する
秩父といえば、美しい自然が有名です。国の名勝と天然記念物に指定されている「長瀞渓谷」では、ライン下りをしながら四季折々の自然が一望できます。川に沿って岩が畳のように敷き詰められている「岩畳」が見どころです。
春にオススメなのが、関東屈指の芝桜が見られる「羊山公園」です。芝桜はもちろん、ソメイヨシノや八重桜、しだれ桜など、桜の木が約1,000本も植えられています。また、園内には美術館や羊と触れ合える広場などもあります。
アウトドアアクティビティーを楽しむなら、「秩父ミューズパーク」がいいでしょう。国内最大級規模のアウトドアパークがあり、国内初のアウトドアシューティングゲームが楽しめます。夏には、波のプールや流れるプールがある施設もオープンします。
ご当地グルメやフルーツを味わう
秩父には観光農園が点在しているため、冬から春にかけてイチゴ、夏にはブルーベリーやプラム、秋にはブドウやリンゴなどの収穫体験ができます。「秩父フルーツファーム」では、フルーツ狩りと一緒に石焼きバーベキューが楽しめるコースもあります。
秩父では、美味しい麺類が味わえます。いろんな薬味で自分好みに味付けして食べられる郷土料理「ずりあげうどん」や、秩父の自然の恵みを活かした、腰が強くて風味が豊かな蕎麦などがあります。
また、わらじのような大きいカツがのっている「わらじカツ丼」や、味噌に漬け込んだ豚肉がのっている「豚みそ丼」など、秩父には人気のB級どんぶりグルメもあります。わらじカツ丼と豚みそ丼の両方が1つのどんぶりにのったものもあるそうです。
SLやライン下り!珍しい乗り物を楽しむ
美しい景観を堪能するなら、SLや船に乗るのがオススメです。
「SLパレオエクスプレス」は、レトロな雰囲気が素敵な、都心から1番近いSLです。秩父鉄道の熊谷駅から三峰口駅の間を運行している臨時列車なので、移動手段としても活用できます。窓から、春は桜並木、6月と10月はソバの花、秋は紅葉が眺められます。
秩父の「ライン下り」とは、「長瀞渓谷」を船で下ることを指します。巧みに竿をさばく船頭さんの軽快なガイドを聞きながら、春は桜、夏は涼しい風、秋は紅葉、冬はこたつ舟、と四季それぞれの楽しみがありますよ。
華やかなお祭りで盛り上がる
秩父では、季節ごとに華やかなお祭りがこの地域を活気づけます。春には、関東有数の芝桜のイベント「芝桜まつり」が行なわれます。
夏には「長瀞船玉まつり」が行なわれ、約1,000基の灯籠と約3,500発もの花火が、夜の長瀞渓谷や荒川を彩ります。400個以上の提灯が付いた「万灯船」も川を行き交います。
秋には、「椋神社(むくじんじゃ)」の秋の大祭「龍勢祭り」があります。龍勢とは、代々伝承され続けてきた手作りロケットのことで、白煙をあげて一気に打ち上がってから、頂点に達すると赤い色煙や花火などの仕掛けを展開します。
冬には「秩父神社」の例大祭「秩父夜祭」が開催され、屋台の曳き廻しや曳き踊り、秩父の歌舞伎、郷土芸能を見ることができます。観光と一緒に、お祭りを見学するのもいいでしょう。
秩父市エリア
秩父旅行のメインエリアが「秩父市エリア」です。
ここでは、アウトドアアクティビティーやプールが楽しめる「秩父ミューズパーク」や、美術鑑賞や動物との触れ合いができる「羊山公園」など、1日中ゆっくり観光できる場所があります。
毎年「秩父夜祭」や「芝桜まつり」などの有名なお祭りが開催されるので、それらのイベントに合わせて秩父を訪れるのもいいでしょう。また、「三峯神社」の中にある温泉など、天然温泉も堪能できます。
羊山公園
秩父のシンボルといわれる「武甲山(ぶこうさん)」の麓に位置する「羊山公園」は、自然豊かな憩いの場です。
春には、桜の名所として知られていて、ソメイヨシノや八重桜、しだれ桜など約1,000本が咲き誇ります。また、斜面に植栽された約9種類40万株以上の芝桜は「花のパッチワーク」とも呼ばれています。
園内には、武甲山について学べる「武甲山資料館」や、「棟方志功」の作品を中心に芸術作品を展示している「やまとーあーとみゅーじあむ」、羊がいる「ふれあい広場」などがあります。自然も動物も美術品も一度に楽しめます。
羊山公園は入場無料です。武甲山資料館の入館料は大人が200円、小学生と中学生が100円、やまとーあーとみゅーじあむの入館料は一般が700円、大学生と高校生が500円、小学生と中学生が300円です。西武秩父駅や花畑駅から徒歩でアクセスできます。
秩父神社
秩父三社の1つ「秩父神社」は、2000年以上もの関東屈指の歴史を持つ神社です。政治・学問・工業・開運の神様「八意思兼金命(やごころおもいかねのみこと)」など4神が祀られていて、学業成就や合格祈願などのご利益があるといわれています。
「徳川家康公」が再建した「本殿」は、権現造りという鮮やかな色の彫刻が施されているのが特徴で、埼玉県の重要文化財に指定されています。中でも、子育てにご利益がある「子育ての虎」や、不老長寿にご利益がある「お元気三猿」などの彫刻が人気です。
秩父神社には、「水みくじ」と「繭(まゆ)みくじ」という珍しい2種類のおみくじがあります。水みくじはおみくじの紙を水にひたすと内容が浮かび上がってくるもので、繭みくじは繭玉におみくじが包まれているものです。
12月には、有名な秩父神社の例大祭「秩父夜祭」が行なわれます。このお祭りは、屋台の曳き廻し(ひきまわし)や芝居、曳き踊り、花火などが冬の夜を活気づけます。
秩父駅や西武秩父駅から徒歩でアクセスできます。
三峯神社(みつみねじんじゃ)
「三峰山」の標高約1100mに鎮座する「三峯神社」は、秩父三社の一社です。日本神話で日本を作ったとされる「伊弉諾尊 (いざなぎのみこと)と伊弉册尊 (いざなみのみこと)」が祀られています。守護神がオオカミのため、境内では狛犬の代わりに狼の像があります。
入り口には、全国的にも珍しい鳥居を3つ合わせた「三ツ鳥居」があります。神仏習合時代から残るカラフルな出で立ちの「随身門」を通り抜けると、より神聖な空気に変わります。極彩色が鮮やかな「拝殿」は、草木や生き物の彫刻が見事で、多くの参拝客が訪れる場所です。
境内には、三峯神社について学べる「秩父宮記念三峯山博物館」や、宿坊での宿泊や日帰りで入浴できる「興雲閣(こううんかく)」などもあります。
秩父宮記念三峯山博物館の入館料は、一般が300円で中学生以下が100円です。興雲閣での日帰り入浴料金は、600円です。西武秩父駅や三峰口駅からのバスなどでアクセスできます。温泉や博物館も一緒に楽しみながら、ゆっくり参拝するのもいいでしょう。
秩父ミューズパーク
秩父市と小鹿野町にまたがる「秩父ミューズパーク」は、音楽や芸術、スポーツの施設などがある自然豊かな公園です。
「スポーツの森」エリアには、日本初のアウトドアシューティングゲームができる「ソト遊びの森」や、国内最大級規模の自然共生型アウトドアパーク「フォレストアドベンチャー」など、大人も楽しめるアウトドア施設があります。
思い切り遊んだ後に、日帰り入浴施設「PICA 樹根の湯」の大浴場とサウナに癒やされたり、カフェで秩父のカエデの木から作られたメープルシロップと一緒にパンケーキを食べるのもいいでしょう。夏限定で波のプールや流れるプールがある施設もオープンします。
他にも、テニスコートやお子様向けの遊具や広場、園内を走る「スカイトレイン」、四季折々の植物や花が鑑賞できる広場や丘、モータースポーツができる「F1リゾート秩父」など、たくさんの施設や広場があります。1日中、秩父ミューズパークで過ごすこともできますよ。
入場は無料ですが、有料の施設や体験があります。例えば、フォレストアドベンチャーは1人3,800円で、スカイトレインは1日大人が400円で4歳以上中学生以下が200円です。秩父駅と西武秩父駅と園内の様々な場所を循環するバス「ぐるりん号」などでアクセスできます。
秩父まつり会館
「秩父まつり会館」は、毎年12月に行なわれる「秩父夜祭」を展示している施設です。秩父夜祭は、豪華な屋台や笠鉾(かさぼこ)、芝居、曳き踊り、花火などを使った「秩父神社」の例祭です。
入ってすぐ、秩父屋台ばやしの音やプロジェクションマッピングと共に、重要文化財である屋台と笠鉾が展示されています。実際のお祭りよりも間近で見ることができるのは、ここだけです。
2階には、約450年前に作られた神輿など、秩父夜祭の歴史や構成について関係資料と一緒に学べる「資料展示コーナー」があります。また、秩父の他のお祭りについての展示や、1年間のお祭りを見られる3Dシアター「秩父まつり廻廊」などもあります。
入館料は一般が500円で、小学生と中学生が250円です。秩父駅から徒歩でアクセスできます。近くに秩父神社があるので、一緒に訪れるとより満喫できるでしょう。
秩父フルーツファーム
「秩父フルーツファーム」は、フルーツ狩りや石焼きバーベキューが楽しめる総合観光農園です。
1月中旬から5月中旬まではイチゴ狩りができます。果肉がやわらかくて酸味と甘みが強い「べにほっぺ」や、酸味が少なくさっぱりとした甘さが特徴の「やよいひめ」など、5種類のイチゴが味わえます。
8月上旬から10月中旬まではブドウ狩りができます。酸味が非常に少なくて甘い稀少品種「ヒムロット」や、ブドウの王様「巨峰」などを収穫できます。また、栽培が大変難しいため貴重で、濃厚な味で酸味が少ないのが特徴の「ちちぶ 山ルビー」はお土産として購入できます。
料金は、石焼きバーベキューとセットにするか、どの時期かによって違います。例えば、1月初旬から4月10日までの間、30分イチゴ食べ放題のコースは小学生以上1,800円、小学生未満が1,000円です。西武秩父駅からのバスなどでアクセスできます。
大滝温泉 遊湯館(ゆうゆかん)
「大滝道の駅」の中にある「大滝温泉 遊湯館」は、四季折々の木々や荒川の清流を一望しながら天然温泉に入浴できる施設です。
温泉は、ナトリウムや炭酸水素などの様々なイオン成分が日本の温泉の平均含有量以上含まれる、関東でも随一の高濃度な名湯です。そして、ph8.4の弱アルカリ性のため、美肌効果があります。
1階の「檜風呂(ひのきぶろ)」は落ち着いた雰囲気で、心身共に癒やされます。開け放たれた大きな窓がある地下の「露天風岩風呂」では、入ってくる心地よい風を感じながら入浴できます。また、サウナや個室もあります。
利用料金は、中学生以上が平日700円、土曜・日曜・祝日・特定日800円で、小学生が400円で、小学生未満が200円です。西武秩父駅や三峰口駅からのバスなどでアクセスできます。大滝道の駅には、お食事処や「大滝歴史民俗資料館」などもあります。
長瀞町(ながとろまち)エリア
長瀞町エリアは、「長瀞渓谷」でのライン下りや、秩父鉄道の「SLパレオエクスプレス」など、乗り物に乗って自然の美しい景色を眺めるのに最適のエリアです。季節によって、景観が変わることも魅力です。
「宝登山」には、ミシュランを獲得した「寶登山神社」や、ニホンザルやホンシュウジカと触れ合える「宝登山小動物公園」など、観光スポットがいろいろあります。ロープウェイを使うと、山頂までスムーズにアクセスできます。
長瀞渓谷
荒川の上流部にある「長瀞渓谷」は、川の流れが作り出した全長6kmに渡る渓谷です。地質学的に価値が高いため、国の名勝と天然記念物に指定されていて、「地球の窓」とも呼ばれるそうです。
1番の名所が、荒川沿いに岩が畳のように敷き詰められている「岩畳」です。歩いたり座ったりして、美しい自然の景色を堪能できます。対岸にある「秩父赤壁」も一緒に眺めましょう。
長瀞渓谷では、有名な「ライン下り」が体験できます。個性豊かな船頭さんのガイドを聞きながら、豪快に川を下ります。春は桜、夏は涼しい風、秋は紅葉、冬はこたつ舟と、季節によって違う楽しみがあります。
ライン下りの料金は、コースによって違います。例えば、Aコースは中学生以上が1,800円で、3歳以上が900円です。長瀞駅から徒歩でアクセスできます。
寶登山神社(ほどさんじんじゃ)
「宝登山(ほどさん)」の麓に位置する「寶登山神社」は、秩父三社の一社です。2011年にミシュランで1つ星を獲得した、世界的にも注目の観光スポットです。
第一代天皇である「神日本磐余彦尊(かんやまといわれひこのみこと)」や、山を司る神「大山祇神(おおやまづみのかみ)」などを祀っていて、家内安全や商売繁盛、交通安全、金運招福などにご利益があるといわれています。
森林に囲まれた境内には、色鮮やかな権現造りの「本殿」があります。人や動物の彫刻1つ1つに、物語がこめられているそうです。
宝登山の山頂にある「奥宮」も一緒に訪れれば、さらにパワーをもらえるでしょう。神社の近くにある「宝登山ロープウェイ」でアクセスできます。往復の料金は、12歳以上が830円で、6歳以上が420円です。寶登山神社へは、長瀞駅から徒歩でアクセスできます。
宝登山には他にも、動物園や、日本さくら名所百選に選ばれた桜などの観光スポットがありますよ。
SLパレオエクスプレス
蒸気機関車「SLパレオエクスプレス」は、秩父鉄道の熊谷駅から三峰口駅の間を運行している臨時列車です。毎年3月から12月まで、主に土日に乗車できます。
車両は、かつて東北地方などで活躍した「C58 363号機」です。運転席の後ろには石炭が大量に積まれ、車体は赤茶色、車内は木目調、座席はワインレッドの4人掛けボックスシートなので、レトロな雰囲気が存分に味わえます。
窓からは、綺麗な水の色が特徴の「玉淀湖」や、ライン下りの様子がうかがえる「荒川」などを見られます。時期によって、春は桜並木、6月と10月はソバの花、秋は紅葉が楽しめます。
乗車するためには、区間の普通乗車券の他に、740円の「SL座席指定券」か、520円の「SL整理券(自由席)」が必要です。1ヵ月前から予約可能です。事前予約すると、オリジナル缶バッチがもらえるそうです。お土産にSLの商品を購入するのもいいでしょう。
秩父のご当地グルメ
わらじカツ丼
秩父の有名B級グルメ「わらじカツ丼」は、わらじのように大きいカツがのっているボリューム満点の丼物です。玉ねぎと卵でとじたものではなく、カツに甘辛いタレが染みこんでいるのが特徴です。
元祖ともいわれている人気店「安田屋」は、大正時代から続く老舗です。ここのわらじカツ丼は、他のお店より濃いめの味付けで、カツの枚数を選べます。電車での秩父旅行なら、市街地から離れた1号店「小鹿野店」より、西武秩父駅から近い「日野田店」がアクセスしやすいです。
他にも、カツが1番大きいといわれる精肉店直営のお店「東大門」や、西武鉄道のCMで「土屋太鳳」さんや「吉高由里子」さんが食べていたわらじカツ丼のお店「大島屋」など、秩父エリアには10店舗以上の提供店があります。
ずりあげうどん
「ずりあげうどん」は、山仕事をしている人たちが作業場でうどんを茹でて鍋から直接食べていたことを始まりとする、秩父の郷土料理です。
つゆがないため「釜揚げうどん」に似ていますが、出汁醤油やカツオ節、ネギ、ゴマ油、揚げ玉、マヨネーズなどのいろんな薬味で自分好みに味付けして食べられるのが特徴です。うどんを茹で湯と一緒に提供してくれるお店では、実際にずりあげて食べることができます。
お店によって、うどんの太さや薬味などが違い、天ぷらとセットになったものもあります。
みそポテト
昔から秩父地方で定番の軽食として親しまれている「みそポテト」は、茹でたジャガイモを天ぷらにして味噌ダレをかけたものです。秩父の郷土料理であり、B級グルメであるこの料理は、ホクホクしているジャガイモと甘辛い味噌ダレの相性が抜群です。
専門のレストランなどはありませんが、秩父エリアのいろんな飲食店や道の駅、スーパーなどで購入できます。お店によって衣や味噌ダレが違うので、食べ比べてもいいでしょう。お土産にピッタリな冷凍されたみそポテトもあります。
秩父への主要エリアからのアクセス・所要時間
新幹線で秩父へ行く
秩父へ新幹線でアクセスしたい場合は、埼玉県の「熊谷駅」を利用するのがいいでしょう。
各地から熊谷駅までの所要時間
- 仙台駅からの場合:約2時間
- 東京駅からの場合:約40分
- 新潟駅からの場合:約1時間30分
- 京都駅からの場合:約3時間20分
【熊谷駅から秩父駅までの所要時間】
- 電車を利用した場合:約1時間10分
- レンタカーを利用した場合:約1時間20分
飛行機で秩父へ行く
秩父へ飛行機でアクセスしたい場合は、東京都の「羽田空港」を利用するのがいいでしょう。
各地から羽田空港までの所要時間
- 青森空港からの場合:約1時間20分
- 関西国際空港(大阪府)からの場合:約1時間10分
- 福岡空港からの場合:約1時間40分
- 宮崎空港からの場合:約1時間40分
【羽田空港から西武秩父駅までの所要時間】
- 電車を利用した場合:約2時間40分
- レンタカーを利用した場合:約2時間30分
秩父駅と西武秩父駅を紹介
秩父駅
秩父駅は、秩父鉄道秩父本線の駅です。この駅から「SLパレオエクスプレス」にも乗車できます。そして、いくつもの路線バスを利用できます。
駅舎は、1階に改札口と秩父の特産品が販売されているお店が、2階に秩父を紹介するコーナーやレストランがあります。
徒歩圏内に「秩父神社」や「秩父まつり会館」へ、少し足を伸ばすと「羊山公園」へアクセスできます。
西武秩父駅
西武秩父駅は、西武鉄道の西武秩父線の終着駅で、西武鉄道の最西端と最北端の駅です。地元では「西武駅」とも呼ばれています。
商業施設「西武秩父仲見世通り」や、複合型温泉施設「西武秩父駅前温泉 祭の湯」が、駅に直結した形であります。お土産の購入から、食事、入浴までできます。2017年には「グッドデザイン賞」を受賞しています。
秩父鉄道へ乗り換える場合、秩父駅までの直通列車がありますが、本数が少ないので、西武秩父仲見世通りを通って、秩父本線の御花畑駅まで徒歩でアクセスする人が多いです。そして、この駅からは路線バスはいくつも出ています。
秩父の年間イベント情報
4月
芝桜まつり
芝桜まつりは、関東有数の芝桜が見られるイベントで、毎年4月中旬から5月上旬にかけて、「羊山公園」で開催されます。
ピンクや紫、白など色とりどりの芝桜が植えられている「芝桜の丘」では、毎年増殖作業も行われているそうです。
芝桜の丘の隣では、「秩父路の特産市」も行なわれています。「みそポテト」や「わらじカツ丼」などのご当地グルメや、秩父のウィスキーや伝統工芸品などを購入できます。
期間中、芝桜の丘は一般300円の入園料が必要です。中学生以下は無料です。交通規制がかかるので、徒歩や無料のシャトルバスを活用しましょう。臨時の有料駐車場の料金は、軽を含む普通車は500円でバイクは200円です。ペットも入場可能ですよ。
8月
長瀞船玉まつり
秩父の夏の風物詩「長瀞船玉まつり」は、荒川を舞台にした灯籠や花火が美しいお祭りです。毎年8月15日に、「長瀞渓谷」の岩畳周辺で行なわれます。船遊びの船頭が水上安全を祈願し、水難を供養したのが、この祭りの始まりといわれています。
暑さが少し弱まる時刻になると、まず「万灯船」が川を行き交います。この船は、伝統の技を使って、400個以上の提灯がつけられた華やかな船です。神事を終えると、お囃子が聞こえてきます。
夕暮れ時になると、荒川へ約1,000基の灯篭が流されます。太陽が沈み暗くなると、よりいっそう幻想的な雰囲気に包まれます。この頃には、万灯船の提灯にも明かりが灯ります。
クライマックスは、約3,500発もの花火です。スターマインや仕掛花火、ミュージック花火、メッセージ花火など、様々な花火が秩父の夜空を彩ります。
祭りの日は、長瀞駅周辺で交通規制が実地されるので、交通機関を活用しましょう。岩場には無料で座れます。祭りの様子を間近で見られる「特別観覧場所」も用意されています。
10月
龍勢祭り
龍勢祭りは、「椋神社(むくじんじゃ)」の秋の大祭です。この祭りの神事として、代々伝承され続けてきた手作りロケット「龍勢」が使われます。
毎年10月の第2日曜日に、秩父市の椋神社周辺で行なわれます。2018年に「秩父吉田の龍勢」として、国の重要無形民俗文化財に指定されました。最近では、アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の劇中に登場したことから、アニメファンにも人気が高いです。
龍勢は、まず太鼓の音を合図に、白煙をあげて一気に約300mの高さまで打ち上がります。そして、頂点に達すると、赤い色煙や花火などの仕掛けを展開し、ゆっくり落下していきます。毎年約30発が打ち上がり、伝承技術の相違によって27もの流派があるそうです。
会場付近には、有料席と無料席があります。有料席は事前予約が必要です。祭り当日には、無料のシャトルバスが西武秩父駅や皆野駅などから出ているので活用しましょう。会場まで少し歩きますが、無料の駐車場もあります。
12月
秩父夜祭
秩父の師走名物「秩父夜祭」は、「秩父神社」の例大祭で、日本三大美祭と日本三大曳山祭の1つに数えられています。そして、2016年にユネスコ無形文化遺産に登録されました。毎年12月上旬に、秩父神社を中心にして開催されます。
12月2日の前夜祭にあたる「宵宮」や3日の「大祭」では、朝から夜にかけて屋台の曳き廻しや曳き踊り、芝居、最後に花火の打ち上げが行なわれます。また、大祭では秩父の歌舞伎や郷土芸能を見ることもできます。
秩父神社の近くにある「秩父まつり会館」に足を運ぶと、祭りよりもじっくり屋台と笠鉾を見学できます。そして、秩父夜祭について学べます。
期間中は、臨時列車や祭りの特別SLが運行されます。交通機関でアクセスするのがオススメですが、会場から少し離れた駐車場を利用して、そこからシャトルバスに乗車することも可能です。
秩父観光の移動手段
バス
秩父地方では、「西武観光バス」やそれぞれの市や町が運営しているバスなどが運行しています。バスは、鉄道よりも多くの観光スポットの近くへアクセスできます。
バスを何度も利用する方には、「秩父バス一日乗車券」の購入をオススメします。このチケットは、西武バスの秩父エリア路線バス全線が1日乗り放題になるものです。乗れば乗るほどお得になります。
鉄道
秩父地方では、「西武鉄道」の西武秩父線と、「秩父鉄道」の秩父本線が運行しています。そして、宝登山の山頂と麓を結ぶ「宝登山ロープウェイ」もあります。鉄道は、秩父地方の市や町を移動する際に便利です。
秩父地方全線を1日乗り降り自由になるフリーチケット「秩父路遊々フリーきっぷ」は、秩父鉄道を何度も利用する方や、新幹線の停車駅「熊谷駅」を利用する方などにオススメです。
また、秩父鉄道が運営している臨時列車「SLパレオエクスプレス」は、熊谷駅から三峰口駅の間を運行します。SLに乗ること自体が観光になりますよ。
レンタカー
自分のペースで観光したい方や、大人数で旅する方には、レンタカーがオススメです。ドライブを楽しんだり、穴場スポットを訪れるのもいいでしょう。
レンタサイクル
秩父地方では、地域全体でレンタサイクルを行なっています。近い場所にある観光スポットを巡ったり、秩父の町の雰囲気を感じたい方などが利用するといいでしょう。
一般自転車の料金は、1時間で300円、8時間で1,000円です。電動自転車の料金は、1時間で600円、8時間で2,000円です。1,000円の追加料金で乗り捨てが可能です。
貸出場所は、西武秩父駅の前にある「秩父観光情報館」や、長瀞駅の前にある「長瀞町観光情報館」など、6ヵ所です。条件として13歳以上の方で、身分証明書のご提示が必要です。
お得なフリーチケット
秩父路遊々フリーきっぷ
秩父鉄道全線を1日中乗り放題になるフリーチケットが、「秩父路遊々フリーきっぷ」です。広い範囲で多くの観光スポットへ行きたい方や、新幹線の停車駅「熊谷駅」を利用する方などに、オススメです。
また、このチケットを協賛施設に提示すると、特典が受けられます。例えば、「秩父まつり会館」で入館料が割引になったり、「長瀞ラインくだり」で乗船料の割引になったりします。
【フリーエリア】
秩父鉄道全線
【料金】
- 大人:1,470円
- 小児:740円
【販売時期】
- 土曜、日曜、祝日(通年)
- 春休み、夏休み、年末年始期間
- ロウバイ、芝桜、七草開花時期
【有効期間】
発売日当日のみ
【発売場所】
秩父鉄道の各駅
秩父バス一日乗車券
「秩父バス一日乗車券」は、西武バスの秩父エリア路線バス全線が、1日乗り降り自由になるフリーチケットです。子ども用の料金は設定されていません。
【フリーエリア】
三峰神社線を除いた西武バスの秩父エリア全線
【料金】
一律1,000円
【販売期間】
通年
【有効期間】
通年の1日
【発売場所】
- 西武観光バス秩父営業所事務所窓口
- 西武バス秩父エリア全線のバス車内
秩父のおすすめ旅行プラン10選
よくある質問Q&A
新幹線でどのくらいかかりますか?
秩父に新幹線で向かう場合は、同じ埼玉県の「熊谷駅」を利用するのがオススメです。
熊谷駅までの所要時間は、宮城県の仙台駅からの場合、約2時間、東京駅からの場合、約40分、新潟駅からの場合、約1時間30分、京都駅からの場合、約3時間20分です。
熊谷駅から秩父駅までの所要時間は、電車を利用した場合、約1時間10分で、レンタカーを利用した場合、約1時間20分です。
秩父の気候はどうですか?
秩父は、1日の気温差や夏と冬の気温差が大きく、冬は雪が積もることもあります。埼玉県の他の地域とは異なる気候なので、天気予報は埼玉県全体ではなく、秩父地方で調べるといいでしょう。
何泊くらいが最も楽しめるでしょうか?
秩父までの所要時間が短くて、秩父市エリアか長瀞町エリアのどちらかを楽しみたい方は、日帰りでもいいでしょう。秩父までの所要時間が長い方や、秩父市エリアも長瀞町エリアも訪れたい方は、1泊2日以上を確保すると満足する旅ができるでしょう。