Location via proxy:   [ UP ]  
[Report a bug]   [Manage cookies]                

赤ワインガレットを新たな大阪の伝統菓子に!

赤ワインガレットを新たな大阪の伝統菓子に!

記事詳細


紹介している商品


赤ワインガレットを新たな大阪の伝統菓子に!

大阪市平野区にある『パティスリー ガレット』さんは、木目調を基調とした可愛らしい店内で、まちの洋菓子屋さんという雰囲気のアットホームなお店です。


店名は、久保シェフがとあるお店のガレットブルトンヌの美味しさに驚き、「こんなおいしいガレットを作りたい!」と感動されたことに由来しているのだそう。

赤ワインガレットを新たな大阪の伝統菓子に!

ガレットブルトンヌとはフランス・ブルターニュ地方の伝統的な焼き菓子で、素材の配合の半分以上をバターが占めているという贅沢なお菓子です。


『ガレット』さんのイチオシアイテムは、もちろんこのガレットブルトンヌ!
でもマドレーヌやフィナンシェほどは知名度のない焼き菓子なので、とにかく興味をもって手に取ってもらいたいという想いから、常時6種類を展開されています。


プレーン、アールグレー、ショコラ、北海道ライ麦の定番の4種類に、クランベリーや宇治抹茶、和栗など季節限定の1種類。

赤ワインガレットを新たな大阪の伝統菓子に!

そしてもう1種類が、今回ご紹介させていただく「赤ワインガレット」です。
こちらには、大阪が誇るワイナリー・カタシモワイナリーの赤ワインがふんだんに使われています。

赤ワインガレットを新たな大阪の伝統菓子に!

実はこの「赤ワインガレット」の完成までの道のりは長く、最初は試行錯誤の連続だったのだそう。


とりあえずラム酒の代わりにワインを使ってみたり、ワインを煮詰めて加えてみたりと試してみたものの、なかなかワインの味と香りがでずに悩んでいたところ、大阪府の方から「大阪産(おおさかもん)の商品を考えてみたら」とアドバイスもらい、柏原の「カタシモワイナリー」さんを紹介していただいたのが、このガレットが生まれたきっかけだったのだとか。


カタシモワイナリーさんに様々な失敗談を聞いていただき、色々なワインを試飲させてもらい、柏原産ぶどう100%使用の赤ワインとぶどうの皮を持ち帰り、さらに試作を重ねられることになりました。

赤ワインガレットを新たな大阪の伝統菓子に!

しかしここからも、ぶどうの皮をいかに活かすかで試行錯誤の日々が続き、最終的にたどりついたのが、赤ワインにワインを絞った後のブドウの皮を加え1/10まで煮詰めるという方法です。


煮詰めて凝縮させ、裏ごしすることで、究極に濃厚な赤ワインコンクを完成させたのです。


長時間煮詰めている間に店内には赤ワインの香りが充満するほどで、もちろんこのままではタンニンも強く、濃厚すぎて飲むことはできない代物。


ですがこれがガレットに入ると、サクッと香ばしくバターリッチな風味のあとに、甘さを赤ワインの渋みがす~っと切り、余韻に赤ワインの香りと渋みが湧き出てくるのです。

赤ワインガレットを新たな大阪の伝統菓子に!

カットするとほんのり赤紫色の断面が現れ、どんな味わいなのか想像力をかきたてられます。


いざ食べてみると、やはりプレーンのガレットとはひと味もふた味も違い、カタシモワイナリーさんの柏原産赤ワインの渋みや深みと、久保シェフこだわりの素材を存分に生かす匠の技術が相まって、シンプルな焼き菓子が他では味わえないなんとも奥深いおいしさに昇華されています。

赤ワインガレットを新たな大阪の伝統菓子に!

今の時期、秋はさらに特別なシーズンなんです。
この時期はその年の新酒、しかも一次発酵をしただけ、それも発酵樽の一番の上澄み
のみが使われているので、贅沢に煮詰めてはいますが、みずみずしいフレッシュさが感じられるのだそう。


そうなんです!ワインが年代によってビンテージがあるように、この「赤ワインガレット」にもビンテージがあり、その年によって渋みもコクも、そして色合いも微妙に異なってくるのです。
お菓子でワインのビンテージが味わえるなんて、想像もしていなかった体験ですよね。

赤ワインガレットを新たな大阪の伝統菓子に!

さらにお店にお伺いできる方には、ぜひ食べ比べていただきたいアイテムがあります。
ショーケースの上には、当日焼いたばかりの焼きたてガレットが並んでいるんです。
私が取材した日は、プレーンと米粉、そして赤ワインガレットに、12cm&15cmのアントルメサイズも並んでいました。

 

焼きたてと日が経ったもの。それぞれに特徴的なポイントがあります。
まず焼きたては、なんといっても食感のコントラストがクッキリ!
表面はサクッと香ばしく、中はバターの馥郁たる香り広がり、しっとりとリッチな食感。
赤ワインの渋みが余韻にほんのりと感じられます。


日が経ったものは、食感は全体的にハードになりますが、赤ワインの凝縮感が圧倒的!
余韻に渋みやコクが長く続き、熟成感溢れる味わいに。
ぜひ食べ比べて、ご自分の好みの熟成度を見つけてみてくださいね。

赤ワインガレットを新たな大阪の伝統菓子に!

大阪平野の街をこよなく愛する久保シェフが、新たな大阪の伝統菓子として育てていきたいというこの「赤ワインガレット」。
大阪をこよなく愛する方にはもちろん、もっと大阪を知っていただきたい方への手土産にもオススメです。


いつの日か、「ガレットブルトンヌ」や「ガレットナンテ」のように、この赤ワインガレットが「ガレットおおさか」として認知されると信じて!

赤ワインガレットを新たな大阪の伝統菓子に!

「赤ワインガレット」ばかりを詰め合わせたBOXもありますが、『ガレット』さんの6種類全てのガレットを詰め合わせたBOXもお薦めです!


どのフレーバーもとてもこだわられているので、ぜひ味や香りの違いを愉しんでみてください。

紹介しているお店
パティスリー・ガレット

※掲載情報は 2018/11/12 時点のものとなります。

  • 15
ブックマーク
-
ブックマーク
-
この記事が気に入ったらチェック!
赤ワインガレットを新たな大阪の伝統菓子に!
ippin情報をお届けします!
Twitterをフォローする
Instagramをフォローする
Instagram
Instagram

キュレーター情報

松本由紀子

スイーツコーディネーター

松本由紀子

スイーツコーディネーター&ライター。

一般雑誌、菓子専門誌、TV、ラジオ、webサイトと多岐にわたり、ライター&コメンテーターとしてスイーツ情報を発信。スイーツ関連メーカーのコンサルティングを務め、商品開発、コラボ商品の企画、マーケティングに携わる。スイーツ講座(定期/単発)の講師も務める。

10名のパティシエの珠玉の一品!を集約したDVD 『Sweets美術館』をプロデュース&出演。
http://www.amazon.co.jp/Sweets美術館-2012-松本由紀子/dp/B00BPJSFF2

百貨店催事やイベントをプロデュースし、「スイーツコーディネーター松本由紀子セレクション」なる冠催事を展開。
*2012年11月~:フランスフェアー@JR大阪三越伊勢丹
*2014年2月:サロン・デュ・ショコラ@JR大阪三越伊勢丹
*2015年2月:アムール・デュ・ショコラ@大阪高島屋
*2015年10月~:松本由紀子セレクション@阪急うめだ本店 

ORIGINE KOBEの広報を務める。
http://r.gnavi.co.jp/ippin/article-2060/