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パフォーマンスネタなので、専門でやっている立場でコメントします。
1. DNSは世界的にパフォーマンスが遅延傾向にある
アメリカのパフォーマンス業界でホットな話題はDNSの遅延で、DNSのパフォーマンス改善は急務となっています。
現状のパフォーマンスは、ここが参考になるかと。 http://www.dnsperf.com/ [dnsperf.com]
2. USENのスピードテスト、BNRスピードテストは、CDNとは関係無い
サイトそのものはCDNを使ってますが、スピードテストで通信している先はCDNを使っていないです。Wireshark、Microsoft Network Monitor、Firebug、Developer Tool、どれを使っても良いのですが、モニタリングツ
DNSで負荷分散をやってるという話なのに、IPアドレスじゃなくてドメインがこれだからCDNではないって言えるんですか?
#なんかやたらとCDNっていう証拠は証拠はって頑張ってる人がいるみたいだけど
まともに答えるべきかどうか、少し迷いました。
結論から言うと、専業でやってるんで、そういうのを判別するツールがあるんですよ。皆さんが使えるのだと、BuiltWith(http://builtwith.com/)というのがあります。それを使えば、簡単に判別できます。
さて、ツールだけで終わらせると、あまりエンジニアとしては良質な回答じゃないと思うので、もう少しRawなやり方を書きます。
対象となるサーバに対して、tracerouteをされましたか?そうすれば、経路が分かります。するとですね、東京のKDDIとNTTの回線2つからTracerouteしてみると、このサーバの手前にあるのは、125x63x33x13.rev.usen.ne.jpと125x63x33x130.rev.usen.ne.jpというサーバなんですよ。まぁ、それだけでも、分かるんですが、もう少し、証拠を積み重ねましょう。
Akamai時代に習ったのですが、ネットワークの三角法というのがあってですね、幾つかのサーバ(IPでもいいです)が、物理的に同じ場所にいるのか、違う場所にいるのかを判別するやり方なんですよ。
異なる幾つかのASからTracerouteをかけたときに、同一のGatewayに接続されてホストに辿り着いた場合、物理的に同一のデータセンターにそのサーバが存在すると分かるわけです。
さて、日本から、このsp.usen.comにTracerouteをした場合と、ロンドンからTracerouteをかけた場合、CDNを使っているなら、異なるGateway、異なるサーバIPに辿り着くはずです。でも、全く同じなんです。
もしかしたら、たまたま、同一になったかもしれないですか?それでは、南米のベネズエラからTracerouteをかけてみます。同じです。
タイからTracerouteをかけてみます。同じです。CDNの契約で、配信対象が日本国内だけかもしれませんね。では、大阪のOCNからTracerouteをしてみます。同じです。
つまり、異なるASネットワーク6箇所からTracerouteをしても同じ場所に辿り着くわけです。故に、USENのデータセンターにこのサーバは置いてあり、(分散配置型の)CDNは使っていないと断定できるのです。
それにですね、この手の試験にCDNを使っていたら、まっとうな試験ではなくなってしまいますよね。倫理的に。
商売的にも、「あなたの使ってる回線、遅いですよ。乗り換えませんか?」というマーケティングのリード集めが目的のサービスですから、CDNを使って高速化したら、問い合わせが得られないじゃないですか。
丁寧な解説ありがとうございます。
CDNか否かについての判別方法についてはなんとなくイメージはあったのですが、配信対象地域も考慮しなければならないのですね。とても勉強になります。
じゃあなんでモニタリングツールでわかる、ドメインを根拠にCDNじゃないなんて言ったんですか?
まず、スピードテストのページでFlashを使い通信しているわけですから、どのホストと通信をして、ファイルのダウンロードをしているかを確定する必要がありますよね?
だから、モニタリングツールが必要になるわけです。
それで、ホストが確定したら、そのホストがCDNサービスのものなのか、それとも普通のサーバなのかを確定するわけです。
私は、元の説明で、ドメインを根拠にしていないですよね。ホスト名を根拠にしています。
通信先のホストが確定できれば、生のHTTP Headerを見て確認するもよし、面倒であれば、ツールを使うもよし、tracerouteの経路から判断するもよし、です。
ほうぼうからtracerouteしてみるのを「ネットワークの三角法」というのか。勉強になりました
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長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds
考察 (スコア:5, 参考になる)
パフォーマンスネタなので、専門でやっている立場でコメントします。
1. DNSは世界的にパフォーマンスが遅延傾向にある
アメリカのパフォーマンス業界でホットな話題はDNSの遅延で、DNSのパフォーマンス改善は急務となっています。
現状のパフォーマンスは、ここが参考になるかと。
http://www.dnsperf.com/ [dnsperf.com]
2. USENのスピードテスト、BNRスピードテストは、CDNとは関係無い
サイトそのものはCDNを使ってますが、スピードテストで通信している先はCDNを使っていないです。Wireshark、Microsoft Network Monitor、Firebug、Developer Tool、どれを使っても良いのですが、モニタリングツ
Re: (スコア:0)
DNSで負荷分散をやってるという話なのに、IPアドレスじゃなくてドメインがこれだからCDNではないって言えるんですか?
#なんかやたらとCDNっていう証拠は証拠はって頑張ってる人がいるみたいだけど
Re:考察 (スコア:5, 参考になる)
まともに答えるべきかどうか、少し迷いました。
結論から言うと、専業でやってるんで、そういうのを判別するツールがあるんですよ。
皆さんが使えるのだと、BuiltWith(http://builtwith.com/)というのがあります。
それを使えば、簡単に判別できます。
さて、ツールだけで終わらせると、あまりエンジニアとしては良質な回答じゃないと思うので、もう少しRawなやり方を書きます。
対象となるサーバに対して、tracerouteをされましたか?
そうすれば、経路が分かります。
するとですね、東京のKDDIとNTTの回線2つからTracerouteしてみると、このサーバの手前にあるのは、125x63x33x13.rev.usen.ne.jpと125x63x33x130.rev.usen.ne.jpというサーバなんですよ。
まぁ、それだけでも、分かるんですが、もう少し、証拠を積み重ねましょう。
Akamai時代に習ったのですが、ネットワークの三角法というのがあってですね、幾つかのサーバ(IPでもいいです)が、物理的に同じ場所にいるのか、違う場所にいるのかを判別するやり方なんですよ。
異なる幾つかのASからTracerouteをかけたときに、同一のGatewayに接続されてホストに辿り着いた場合、物理的に同一のデータセンターにそのサーバが存在すると分かるわけです。
さて、日本から、このsp.usen.comにTracerouteをした場合と、ロンドンからTracerouteをかけた場合、CDNを使っているなら、異なるGateway、異なるサーバIPに辿り着くはずです。
でも、全く同じなんです。
もしかしたら、たまたま、同一になったかもしれないですか?
それでは、南米のベネズエラからTracerouteをかけてみます。同じです。
タイからTracerouteをかけてみます。同じです。
CDNの契約で、配信対象が日本国内だけかもしれませんね。
では、大阪のOCNからTracerouteをしてみます。同じです。
つまり、異なるASネットワーク6箇所からTracerouteをしても同じ場所に辿り着くわけです。
故に、USENのデータセンターにこのサーバは置いてあり、(分散配置型の)CDNは使っていないと断定できるのです。
それにですね、この手の試験にCDNを使っていたら、まっとうな試験ではなくなってしまいますよね。倫理的に。
商売的にも、「あなたの使ってる回線、遅いですよ。乗り換えませんか?」というマーケティングのリード集めが目的のサービスですから、CDNを使って高速化したら、問い合わせが得られないじゃないですか。
Re: (スコア:0)
丁寧な解説ありがとうございます。
CDNか否かについての判別方法についてはなんとなくイメージはあったのですが、配信対象地域も考慮しなければならないのですね。
とても勉強になります。
Re: (スコア:0)
じゃあなんでモニタリングツールでわかる、ドメインを根拠にCDNじゃないなんて言ったんですか?
Re:考察 (スコア:2)
まず、スピードテストのページでFlashを使い通信しているわけですから、どのホストと通信をして、ファイルのダウンロードをしているかを確定する必要がありますよね?
だから、モニタリングツールが必要になるわけです。
それで、ホストが確定したら、そのホストがCDNサービスのものなのか、それとも普通のサーバなのかを確定するわけです。
私は、元の説明で、ドメインを根拠にしていないですよね。
ホスト名を根拠にしています。
通信先のホストが確定できれば、生のHTTP Headerを見て確認するもよし、面倒であれば、ツールを使うもよし、tracerouteの経路から判断するもよし、です。
Re: (スコア:0)
ほうぼうからtracerouteしてみるのを「ネットワークの三角法」というのか。勉強になりました