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[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の[[社会進化論]]者[[ウィリアム・サムナー]]の造語である<ref name=":0">{{Cite book|title=Encyclopedia of Diversity and Social Justice|last1=Shala|first1=Blerim|last2=Cooper|first2=Robin|publisher=Rowman & Littlefield Publishers|year=2014|isbn=978-1-4422-1606-8|editor-last=Thompson|editor-first=Sherwood|location=Lanham|oclc=900277068}}</ref>。サムナーは1906年に著した『Folkways』でエスノセントリズムを「the technical name for the view of things in which one's own group is the center of everything, and all others are scaled and rated with reference to it.」と述べている<ref name=folkways>{{cite book|url=https://archive.org/details/folkwaysstudyofs00sumnrich|page=[https://archive.org/details/folkwaysstudyofs00sumnrich/page/13 13]|title=Folkways: A Study of the Sociological Importance of Usages, Manners, Customs, Mores, and Morals|last=Sumner|first=William Graham|date=1906|publisher=Ginn and Company|accessdate=January 18, 2019}}</ref>。
 
==日本==
[[日清戦争]]と[[日露戦争]]の戦間期だった頃の日本では、「日本という国は唯一絶対の特別な国ではなく、世界の中の一国にすぎない」「それゆえ、世界的な見地で物事を考え、行動する国を目指すべきだ」という考え方を述べることが社会で許され、唯我独尊的な思い上がりの思考は、少なくとも日本政府や軍の上層部には蔓延していなかった。
 
しかし、[[昭和]]になると、[[国体明徴声明|国体明徴]]運動の高まりにより、「世界で他に類を見ない神聖な国」であり、日本人は世界の中で絶対的に突出した特別に優れた存在なのだという認識によって、自国と他国を相対的な関係として正しくなり、他国の代表者との対等にな交渉する能力を喪失した。「特別に優れた存在である日本」の代表者である自分が、「それほど優れた存在ではない相手国」の代表者に譲歩したり、相手の言い分に耳を傾けたりすることは、日本の優位性を否定する、つまり「国の名誉に傷をつけることになる」からである。
 
また、「日本精神」「万邦無比の国体」「天壌無窮の皇運」「[[八紘一宇]]」など、自国や自国中心の現実認識を際限なく賛美・絶対視することを「正しい愛国の道」であると錯覚し、合理的思考や論理的思考の持つ普遍的な価値を「日本とは違う西欧の価値観」という理屈で自ら捨て去ったことで、逆に自国を実質的に滅亡に導くこととなった。<ref>{{Cite book|和書|title=戦前回帰: 「大日本病」の再発 kindle版|date=2015年9月|year=2015|publisher=朝日新聞出版|page=位置番号1623,2322/3773}}</ref>
 
== 脚注 ==