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「ルキウス・アウレリウス・コッタ (紀元前144年の執政官)」の版間の差分

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{{Infobox 共和政ローマ
|人名= ルキウス・アウレリウス・コッタ<br>L. Aurelius L? f. C? n. Cotta
|ラテン語表記=L. Aurelius L? f. C. n. Cotta<ref>Broughton T., 1951, p. 470.</ref>
|画像=
|見出し=
|出生=不明
|死没=不明
|出身階級=[[ノビレス]]（[[プレブプス]]）
|氏族名=[[アウレリウス氏族]]
|官職=[[護民官]]?<span style="font-size: smaller">（[[紀元前154年]]）</span><br>[[プラエトル|法務官]]<span style="font-size: smaller">（[[紀元前147年]]以前）</span><br>[[執政官]]<span style="font-size: smaller">（[[紀元前144年]]）</span>
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}}
 
'''ルキウス・アウレリウス・コッタ'''（{{lang-la|Lucius Aurelius Cotta}}、生没年不詳）は[[紀元前2世紀]]中頃の[[共和政ローマ]]の[[政治家・軍人務官 (ローマ)|政務官]]。[[紀元前144年]]に[[執政官|コンスル]]（執政官）を務めた。
 
==出自==
コッタは[[プレブプス]]（平民）である[[アウレリウス氏族]]である。氏族最初の執政官は[[ガイウス・アウレリウス・コッタ (紀元前252年の執政官)|ガイウス・アウレリウス・コッタ]]で、[[紀元前252年]]のことであった<ref>Broughton T., 1951, p. 212.</ref>。いわゆる[[ノビレス]]（新貴族）の氏族であるが、この頃には[[セルウィルス氏族]]や[[カエキリアウス氏族]]と並ぶ有力プレブプス氏族となっていた<ref>Badian E., 2010 , p. 166-167.</ref>。
 
カピトリヌスのファスティによると、コッタの父の[[プラエノーメン]]（第一名、個人名）はルキウス。祖父はガイウスである<ref>カピトリヌスのファスティ</ref>。E. Badianは、父ルキウスを[[紀元前196年]]に[[クァエストル]]（財務官）、祖父ガイウスを[[紀元前216年]]の[[レガトゥス]]、[[紀元前200年]]の執政官[[ガイウス・アウレリウス・コッタ (紀元前200年の執政官)|ガイウス・アウレリウス・コッタ]]を叔父としているが<ref name = R4>Bedian E., 2010, p. 169.</ref>、紀元前200年の執政官を祖父とする説もある<ref>Sulpicius 58, 1931, s. 764.</ref>。コッタ家のプラエノーメンは、ガイウス、ルキウス、マルクスに限られているため、正確な関係は不明である。
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=== 執政官就任およびその後 ===
[[紀元前144年]]、コッタは執政官に就任した。同僚の[[パトリキ]]（貴族）執政官は[[セルウィウス・スルピキウス・ガルバ (紀元前144年の執政官)|セルウィウス・スルピキウス・ガルバ]]であった。[[第三次ポエニ戦争]]が終了して2年目であり、[[カルタゴ]]に勝利した[[スキピオ・アエミリアヌス|プブリウス･コルネリウス・スキピオ・アエミリアヌス]]は、ローマで最も影響力のある政治家となっていた。それに伴い、穏健な改革派である「[[スキピオ・アエミリアヌス#スキピオ・サークル|スキピオ・サークル]]」が権力を握るようになった。対するコッタを始めとするアウレリウス氏族はセルウィルス氏族やカエキリアウス氏族と共に、より保守的な政策を提唱する「反スキピオ派」の中核となった<ref name = R11>Trukhina N., 1986, p. 133.</ref>。
 
元老院における二つの派閥の対立は、コッタの執政官任期中にはすでに明白になっていた。コッタもガルバも、[[ヒスパニア・ウルテリオル]]でのヴィリアトゥスが率いるルシタニア人の反乱が深刻化していたため、そこに派遣されることを望んだ。元老院の意見は割れたが、スキピオ・アエミリアヌスは、これに反対した<ref name = R11 />。彼は「ガルバに一方は何もないし持たず、コッタにもう一方は何にも満足させるものがしない。どちらもヒスパニアに派遣す送る価値べきではないと思う」と述べたという<ref>ウァレリウス・マクシムス『有名言行録』、VI, 4, 2.</ref>。結果、スキピオ・アエミリアヌスの実の兄弟で前年の執政官[[クィントゥス・ファビウス・マクシムス・アエミリアヌス]]が、[[プロコンスル]]（前執政官）として引き続き戦争を指揮することとなった<ref name = R6 />。
 
<!--ガルバ？-->おそらくガルバコッタは翌年の執政官選挙に立候補した[[クィントゥス・カエキリウス・メテッルス・マケドニクス]]を支援したと思われる。ガルバコッタの支援もあってメテッルスは3度めの挑戦で執政官に当選した<ref>Badian E., 2010 , p. 167-168.</ref><!--ページ数も文献名もめちゃくちゃ。321だが元がおかしいのでページ数はそのままにしておきます。-->。
 
コッタはその後、スキピオ・アエミリアヌスによって恐喝の罪で告訴された<ref name = R14>キケロ『ルキウス・リキニウス・ムレナに対する弁護』、58</ref><ref>キケロ『マルクス・フォンテイウスに対する弁護』、38</ref>。メッテルス・マケドニクスがコッタを弁護し、コッタは無罪となったが<ref>キケロ『ブルトゥス』、81</ref>、告訴者の権威が判決に影響を与えることはないということを、裁判官が示したかったことが大きい<ref name = R14 /><ref>ウァレリウス・マクシムス『有名言行録』、VIII, 1, 11.</ref>。しかし、後に[[ガイウス・グラックス|ガイウス・センプロニウス・グラックス]]（グラックス兄）は、裁判官が賄賂を受けていたと述べており、これを彼の司法改革の理由の一つとしている<ref>アッピアノス『ローマ史：ローマ内戦』、I, 22.</ref>。コッタのその後に関する資料はない
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== 脚注 ==
{{Reflist|220em}}
 
== 参考資料 ==
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=== 研究書 ===
* Broughton T. Magistrates of the Roman Republic. - N. Y. , 1951. - Vol. I. - P. 600.
* BedianBadian E. TsepionCaepio and NorbanNorbanus (notes on the decade of 100-90 BC) // Studia Historica. - 2010. - number X . - S. 162-207 .
* Münzer F. Sulpicius 58 // Paulys Realencyclopädie der classischen Altertumswissenschaft . - 1931. - Bd. II, 7. - Kol. 759-767.
* Simon G. The Wars of Rome in Spain. - M .: Humanitarian Academy, 2008. - 288 p. - ISBN 978-5-93762-023-1 .
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