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ه
語末形 語中形 語頭形
ـه ـهـ هـ
ه
語末形 語中形 語頭形
ـه ـهـ هـ
アラビア文字
خ ح ج ث ت ب ا
ص ش س ز ر ذ د
ق ف غ ع ظ ط ض
ي و ه ن م ل ك
لا ة ء
ペルシア文字
ح چ ج ث ت پ ب ا
ش س ژ ز ر ذ د خ
ق ف غ ع ظ ط ض ص
ی ه و ن م ل گ ک
لا ء

ه(ハー, هاء)はアラビア文字の26番目に位置する文字。無声声門摩擦音 /h/ を表す。

単独形の筆順
語頭形の筆順
語末形の筆順

フェニキア文字から受け継がれた文字の一つで、ヘブライ文字ה‎、発音は全く異なるがギリシャ文字Εラテン文字Eキリル文字E と対応している。元は『』の形であった。

初期のアラビア語では女性語尾が ـَهْ(-ah)と ـَتْ(-at)の2種類があったがその後統合され ه の上に ت の弁別点2個をつけた ة(tā’ marbūṭa(h),ター・マルブータ)が作られた。ター・マルブータは「結ばれたター」「縛られたター」という意味で ت を丸めた形状のことを指すが、現代でも古典的アラビア語の発音を継承しており文語では属格イダーファ)構文や息継ぎなしのつなげ読み(ただし現代のフスハー会話ではイダーファ構文以外ではt発音はしないのが一般的)で ت(t)の音を示すほか休止形では ه(h)の発音となる。(ただし現代会話では休止形でh音を発音せず直前の短母音aまでしか発音しない。)

なお、アラビア語以外の言語では現在でも語尾の ه‎ は母音を表すことが多く、言語によっては語中でも母音を表す。

ペルシャ文字やそこから派生したウルドゥー文字などのアルファベット順では、ه‎ は و‎ と ي‎ の間に置かれ、アラビア語のアルファベット順と比べて و‎ と ه‎ が逆になっている。

関連する文字

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ウルドゥー文字では ه‎ が2種類に分かれている。

  • بھ‎ のように他の子音の後ろについて、帯気音を表す。語末にあってもアラビア文字の ه‎ の語中形のように書かれる。単独ではアラビア文字の語頭形のように ھ‎ do chashmi heと書かれる。
  • /h/ を表す。単独ではアラビア文字と同じように ہ‎ と書かれる。語頭・語中・語末では ہہہ‎ のように特殊な形に書かれる。

Unicode では、前者に U+06BE、後者に U+06C1 を割り当てている。

ウイグル語でも2種類の ه‎ が存在する。

  • ھ‎ (U+06BE) は /h/ を表す。独立形は語頭形と同じ形、語末形は語中形と同じ形になる。
  • ە‎ (U+06D5) は母音の /ɛ/ を表す。常に語末形か独立形で現れ、後ろの文字に続かない。

符号位置

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文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
ه U+0647 ه
ه
ハー