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ダブルハイフン

2本の平行線で表されるハイフン

二重ハイフン(にじゅうハイフン)、ダブルハイフン英語: double hyphen)は、2本の平行線で表されるハイフンである。欧文などで用いられる半角の ⹀ および斜体の ⸗ と、日本語で用いられる全角の゠とがある。

欧文用二重ハイフン(⹀, ⸗)

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半角の ⹀ および斜体の ⸗ は、ラテン文字(やラテン系の文字)を用いる西洋諸言語の表記や、その他言語のラテン文字表記またはラテン文字転写などで、語の区切りなどに用いられる記号である。

欧文

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  • 西洋諸言語で、ハイフンの位置で改行したときに使うことがある。例: man‐eater をハイフンの位置で改行すると、通常は、
    man‐
    eater

    となる。しかし単語の途中で改行するときにはハイフンが挿入されるので、 maneater を改行しても同じようになり、区別できない。通常はこれらを区別できなくても大きな問題はないが、辞書など厳密な表記が望まれる文書では、man‐eater を改行したときは、
    man⹀
    eater

    と書き、本来の表記がわかるようにすることがある。
  • アメリカホテルウォルドルフ゠アストリア」は、1949年から2009年まで「Waldorf⹀Astoria」が正式な表記だった(単なるハイフンに変更)。
  •  
    フラクトゥールのハイフン
    フラクトゥールフォントでは、ハイフンとして右上がりのダブルハイフンが使われる。これは、文字としてはダブルハイフンではなくハイフンであり、このフォントではハイフンがそういう字形だということにすぎない。

その他の言語

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  • エジプト語の一種であるコプト語に対する学術研究において、動詞の形を示すために学者によって使われる。

和文用二重ハイフン(゠)

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全角の二重ハイフン「゠」は、日本語で、主に外来語カタカナで表記する際の区切りとして用いられる。固有名称に使うことが多い。線の長さは半角幅である。しばしば数学記号の等号 ( = ) や下駄記号 ( 〓 ) で代用される[要出典]横書きでは2本の横線だが、縦書きでは90度回転し2本の縦線となる。

  • 原語でのハイフン「」の置き換えとして使う。原語でのハイフンを明示でき(中黒は原語での語区切りに使う)、なおかつ長音符「ー」とはっきり区別できる効果がある。ハイフンの置き換えとして中黒「・」を使ったり間に何も入れないこともある。例:キャサリン・ゼタ゠ジョーンズ (Catherine Zeta-Jones)、ラ・ガレンヌ゠コロンブ (La Garenne-Colombes)。
  • 原語でのハイフンに限らず語の区切りとして使う。

その他言語における類似記号

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オジブウェー語クリー語などカナダの先住民諸言語では、カナダ先住民文字の「ᐨ」(U+1428)(ラテン文字転写では c )がハイフンに似ているため、この文字と区別するために「᐀」(U+1400 CANADIAN SYLLABICS HYPHEN)がハイフンとして用いられる。

符号位置

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記号 Unicode JIS X 0213[5] 文字参照 名称
U+30A0 1-3-91 ゠
゠
ダブルハイフン
KATAKANA-HIRAGANA DOUBLE HYPHEN[6]
U+2E17 ⸗
⸗
DOUBLE OBLIQUE HYPHEN[7]
U+2E40 ⹀
⹀
DOUBLE HYPHEN[8]

出典

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  1. ^ 本多勝一『〈新版〉日本語の作文技術』「第四章 句読点のうちかた」朝日新聞出版、2015年(原著1982年)、97頁。
  2. ^ 村川堅太郎ほか『詳説世界史』再訂版(山川出版社、1990年)160ページ
  3. ^ 『広辞苑』第七版「モナ‐リザ」項の語釈冒頭の作者表記などに見られる。『精選版日本国語辞典』『大辞林』『大辞泉』は「レオナルド゠ダ゠ビンチ」とする。国語辞典の仮名見出しでは外来語の区切りにハイフンが使われるが、語釈ではダブルハイフンが使われることがある。
  4. ^ 三省堂コンサイス外国人名事典』
  5. ^ Japanese Graphic Character Set for Information Interchange, Plane 1 (Update of ISO-IR 228)
  6. ^ Unicode Standard 14.0
  7. ^ Unicode Standard 4.1: フラクトゥールのハイフンは、ハイフン U+2010 またはハイフンマイナス U+002D で符号化され、レンダリング時にダブルハイフンとして表示されるべきである。
  8. ^ Unicode Standard 7.0:古いドイツ語の写本・手稿にみられるダブルハイフンの転写用で、非標準の句読点として使われることもある。フラクトゥールで二重になっている通常のハイフンを表現するためのものではない。