ビジェイ・マリヤ
ビジェイ・マリヤ (英語:Dr. Vijay Mallya、コンカニ語:vîjãï måällîà / ವಿಜಯ ಮಲ್ಯ, 1955年12月18日 - )はインドの実業家でありラージヤ・サバーの議員である。 ユナイテッド・ブリュワリーズ・グループの会長でキングフィッシャー航空の創業者である。また、F1チームであるフォース・インディアチームの共同チームオーナー。父親は、インドの実業家ヴィタッル・マリヤ(Vittal Mallya)。
2007年にビジェイ・マリヤは15億ドルの財産があるとして世界の富裕者ランキングで664位と格付けされ[1]、2008年は1.2億ドルの財産があるとして世界の富裕者ランキングで962位と格付けされた[2]。
事業で多額の負債を抱え、詐欺や資金洗浄の疑いで手配され、現在インドを離れてイギリスで暮らしている。
経営
編集1983年にユナイテッド・ブリュワリーズ・グループの会長となり、それ以来、同グループは1998年から1999年で売上が439%増加し、約12億ドルとなり、また60社以上の多国籍複合企業を所有している。同グループの事業はアルコール飲料、生命科学、工学、農業、化学物質、情報技術、航空、レジャーなど多岐に及ぶ。
2007年5月に、ユナイテッド・ブリュワリーズ・グループは5億9500万ポンドでスコッチ・ウイスキーメーカー、ホワイト&マッケイ社(Whyte & Mackay)を買収すると発表し[3]買収した。
キングフィッシャー航空
編集2005年にキングフィッシャー航空を創立。キングフィッシャー航空はユナイテッド・ブリュワリーズ・グループのビールブランドからキングフィッシャーと名付けられた。キングフィッシャー航空はエアバスA380を発注した最初のインドの航空会社である。2012年に経営破綻した[4]。
エア・デカン
編集キングフィッシャー航空会社は、エア・デカン株式の46%を所有し資本提携を結んでいる。
Epic Aircraft社
編集ビジェイ・マリヤはEpic Aircraft社の株式を個人で所有している。Epic Aircraft社はアメリカの会社で6~7人乗りの私用ジェット機(VLJ)のメーカーである。[5]
2007年9月に、Epic Aircraft社と新しい戦略的パートナーとなった。
スポーツとの関り
編集フォーミュラ1
編集- ニューデリーでのF1計画
インドに二つあるモータースポーツ連盟の会長[6]でもあるマリヤは、インドグランプリとしてF1をインド・ニューデリーで開催したいとの野望の実現に向けて活動を起こしFOA/FOMのCEOバーニー・エクレストン[7]、ニューデリー州首相のシーラー・ディークシトなどにも働きかけた結果、インドグランプリは2010年から開催される見通しとなった[8] [9]。
- フォース・インディア
マリヤとオランダのミッシェル・モル、ジャン・モルの一族が約8800万ユーロでスパイカーF1チームを買収した[10]。同チームは2008年からフォース・インディアに改名[11]し2008年のF1世界選手権から参戦。前述の指名手配の関係でチーム代表の座には残っているものの、イギリスGP以外のレースには同行できない状況となった。また、それが原因となり、晩年のチームの資金難や消滅の危機を招いてしまった。そのため、2018年にチーム側が存続のため、マリヤのチームの運営権を消滅させるべく、破産申請という形でマリヤをチーム代表から解任。チーム自体は2017年よりF1参戦しているランス・ストロールの父親で資産家のローレンス・ストロールが率いるコンソーシアムのもとで再スタートすることとなった。
その他
編集- クイーンズ・パーク・レンジャーズのバーニー・エクレストン、フラビオ・ブリアトーレ、ラクシュミー・ミッタルとの共同オーナーであり、カルカッタに二つのサッカークラブとインディアン・プレミアリーグのクリケットチームを所有している[6]。
- 2011年インドGP開催時の記者会見にて「30年以上前にエンサインのマシンをドライブした」と発言している。現地ではドライバー時代の写真が飾られていた。
政界での経歴
編集マリヤはコルカタのen:La Martiniere Calcuttaとカルカッタ大学を卒業し[12]、ジャナタ党(元々はジャナタ・ダル党が分離した派閥)の党首として2000年に政界に進出。 彼の党はカルナータカ州議会選挙で224席のほぼ全ての選挙区で代表を立て、報道機関にも働きかけたが、1議席も獲得出来なかった。
業績
編集- カルナータカ州の州都バンガロールにマリヤ病院を設立。
- Mallya Aditi 国際学校をバンガロールに建設する資金を集める手助けをした。
私生活
編集マリヤは、結婚していて3人の子供がいる。 カリフォルニア州サウサリートに家を持ち、メルセデス・ベンツのマイバッハを所有している。また、「インディアン・エンプレス」というヨットを所有している。
2004年にロンドンのオークションでマイソール王国の君主であったティプー・スルターンの剣を17万5000ポンドで競売でせり落とし[13]、2009年にはインドにおいてオークションにかけられることに物議があったマハトマ・ガンディーの所有物をニューヨークのオークションで180万USドルで競り落としている[14][15][16]。
脚注
編集- ^ Vijay Mallya, The World's Billionaires, Forbes.com accessed September 2007
- ^ #962 Vijay Mallya, Forbes.com
- ^ BBC News: Whisky giant sold to billionaire Wednesday, 16 May 2007
- ^ インド航空業界、規制の壁高く低空飛行 改革進まず苦境続く (2/4ページ)産経Biz(2016年3月26日)2017年7月20日閲覧
- ^ Mallya to buy $200 million stake in Epic - Livemint Mon, Sep 3 2007
- ^ a b The force behind the Force(Grandprix.com 2008年4月11日)
- ^ [1]
- ^ [2]
- ^ エクレストン、2010年インドGP開催を発表 (F1 Live 2007年11月15日)
- ^ Vijay Mallya bids for Formula one team Spyker 2007/09/01
- ^ Spyker is now officially Force India Formula one team 2007/10/24
- ^ 'Vijay Mallya: The spirit shall prevail'. The Times of India online edition, 22 April 2002.
- ^ [3]
- ^ Buyer will return Gandhi's personal items to India
- ^ Gandhi items 'to return to India'
- ^ India 'helped win Gandhi auction'
関連項目
編集外部リンク
編集- フォース・インディア公式サイト
- Indian Empress - Photos of Vijay Mallya's latest megayacht.
- Vijay Mallya: High life - Flight Global's Article on Vijay Mallya
- Vijay Mallya is not your typical brewer - SF Chronicle overview giving a broad picture of him