三斜晶系
三斜晶系(さんしゃしょうけい、英: triclinic crystal system)は、7つの結晶系の1つ。対応するブラベー格子は、単純三斜格子の1種類のみ。
結晶系は、3つのベクトルで表現できる。三斜晶系では、直方晶系のように異なる長さのベクトルで表される。さらに、互いに直交するベクトルはない。14個のブラベー格子の中で最も対称性が低いものであり、全ての格子が持つ最小限の対称性のみ持つ。
結晶の分類
編集三斜晶系結晶の例、シェーンフリース記号、ヘルマン・モーガン記号[1]、点群、オービフォルド記号、型、空間群が以下の表に掲載されている。合計2つの空間群が存在する。
# | 点群 | 例 | タイプ | 空間群 | |||||||||||
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分類 | Schoen. | Intl | Orb. | Cox. | |||||||||||
1 | Pedial [2] | C1 | 1 | 11 | [ ]+ | くさび石 | enantiomorphic, polar | P1 | |||||||
2 | Pinacoidal [2] | Ci (= S2) | 1 | 1× | [2+,2+] | 珪灰石 | centrosymmetric | P1 |
それぞれ、関連する空間群は1つだけである。Pinacoidalはtriclinic normal、Pedialはtriclinic hemihedralとしても知られる。
鉱物の例には、斜長石、微斜長石、ばら輝石、トルコ石、珪灰石、アンブリゴナイト等があり、これらは全てPinacoidal型である。
出典
編集- ^ Prince, E., ed (2006). International Tables for Crystallography. International Union of Crystallography. doi:10.1107/97809553602060000001. ISBN 978-1-4020-4969-9
- ^ a b “The 32 crystal classes”. 2008年9月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年7月8日閲覧。
- Hurlbut, Cornelius S.; Klein, Cornelis, 1985, Manual of Mineralogy, 20th ed., pp. 64 – 65, ISBN 0-471-80580-7