児玉郡
埼玉県(武蔵国)の郡
人口53,400人、面積109.99km²、人口密度485人/km²。(2024年10月1日、推計人口)
以下の3町を含む。
郡域
編集発足時の郡域は、現在の行政区画では概ね以下の区域に相当する。
- 本庄市(小和瀬、滝瀬、宮戸および児玉町秋山、児玉町小平を除く全域)
- 神川町(大字熊野堂、二ノ宮、新宿、池田、中新里、新里、渡瀬、下阿久原、上阿久原)
- 美里町(大字阿那志、根木、沼上、関、下児玉、南十条、北十条、小茂田)
賀美郡、那珂郡統合後の郡域は、上記3町以外では、現在の行政区画では概ね以下の区域に相当する。
- 本庄市(全域)
- 上里町(全域)
以下の地域は隣接する郡から当郡に編入されている。なお、熊野堂村は児玉郡→賀美郡→児玉郡という変遷をたどっている。
歴史
編集近世以降の沿革
編集- 寛文年間 - 出牛村と加増村が秩父郡金沢村へ合併。[1]
- 「旧高旧領取調帳」に記載されている明治初年時点での支配は以下の通り。●は村内に寺社領が存在。幕府領は木村飛騨守支配所(関東在方掛)、伊奈半左衛門支配所、川田玄蕃支配所が管轄。(2町1宿58村)
知行 | 村数 | 村名 | |
---|---|---|---|
幕府領 | 幕府領(木村) | 1宿 1村 |
本庄宿、山王堂村 |
旗本領 | 2町 38村 |
小島村、下野堂村、西富田村、東富田村、北堀村、東五十子村、上仁手村、下仁手村、阿那志村、●栗崎村、小茂田村、田中村、杉山村、上阿久原村、下阿久原村、河内村、稲沢村、元田村、八幡山町、吉田林村、下真下村、熊野堂村、下児玉村、下浅見村、沼上村、蛭川村、四方田村、上真下村、●児玉町、金屋村、●高柳村、宮内村、塩谷村、池田村、●二ノ宮村、新里村、中新里村、保木野村、田端村、入浅見村[2] | |
幕府領(木村)・旗本領 | 3村 | 傍示堂村、南十条村、根木村 | |
幕府領(伊奈)・旗本領 | 2村 | 仁手村、新井村 | |
幕府領(川田)・旗本領 | 1村 | 北十条村 | |
藩領 | 上総久留里藩 | 3村 | 太駄村、渡瀬村、新宿村 |
幕府領・藩領 | 旗本領・久留里藩 | 6村 | 西五十子村、久々宇村、高関村、今井村、長沖村、飯倉村 |
旗本領・上野前橋藩 | 4村 | 鵜森村、関村、都島村、沼和田村 |
- 慶応4年
- 明治4年
- 1873年(明治6年)6月15日 - 入間県が群馬県(第1期)と合併して熊谷県となる。
- 1876年(明治9年)8月21日 - 第2次府県統合により、熊谷県が武蔵国の管轄地域を埼玉県に合併して群馬県(第2期)に改称。当郡域は埼玉県の管轄となる。
- 1879年(明治12年)3月17日 - 郡区町村編制法の埼玉県での施行により、行政区画としての児玉郡が発足。郡役所は本庄宿に設置され、賀美郡・那珂郡とともに管轄。
町村制以降の沿革
編集- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行に伴い、以下の町村が発足。特記以外は現・本庄市。(2町14村)
- 本庄町(本庄宿が単独町制)
- 藤田村 ← 傍示堂村、鵜森村および榛沢郡牧西村、小和瀬村、滝瀬村、宮戸村
- 仁手村 ← 仁手村、上仁手村、下仁手村、久々宇村、田中村
- 旭村 ← 都島村、小島村、沼和田村、山王堂村、新井村、杉山村、下野堂村
- 北泉村 ← 北堀村、東五十子村、西五十子村、東富田村、西富田村、四方田村、栗崎村
- 東児玉村 ← 阿那志村、根木村、沼上村、関村、下児玉村、南十条村、北十条村、小茂田村(現・美里町)
- 共和村 ← 今井村、蛭川村、高関村、入浅見村、下浅見村、下真下村
- 上真下村、吉田林村(それぞれ単独村制)
- 児玉町 ← 児玉町、八幡山町
- 金屋村 ← 金屋村、長沖村、高柳村、飯倉村、塩谷村、宮内村
- 保木野村、田端村(それぞれ単独村制)
- 青柳村 ← 二ノ宮村、新宿村、池田村、中新里村、新里村(現・神川町)
- 若泉村 ← 渡瀬村 (埼玉県)、下阿久原村、上阿久原村(現・神川町)
- 本泉村 ← 河内村、太駄村、元田村、稲沢村
- 熊野堂村が賀美郡丹荘村の一部となる。
- 1892年(明治25年)9月29日 - 金屋組合村(金屋村・保木野村・田端村)が合併して金屋村が発足。(2町12村)
- 1896年(明治29年)
- 1900年(明治33年) - 共和組合村(共和村・上真下村・吉田林村)が、上真下村・吉田林村が共和村に編入されることで再編されて共和村が発足。(2町18村)
- 1923年(大正12年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
- 1926年(大正15年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
- 1948年(昭和23年)4月1日 - 秩父郡矢納村の所属郡が当郡に変更。(2町19村)
- 1949年(昭和24年)12月1日 - 若泉村が分村となり、大字渡瀬に渡瀬村、大字下阿久原・上阿久原に阿久原村を設置。(2町20村)
- 1954年(昭和29年)
- 1955年(昭和30年)3月20日 - 児玉町・金屋村・秋平村・本泉村が合併し、改めて児玉町が発足。(1町6村)
- 1957年(昭和32年)
- 5月3日 - 渡瀬村が神川村に編入。(1町5村)
- 7月18日 - 共和村の一部(大字今井)が本庄市、残部が児玉町に分割編入。(1町4村)
- 1971年(昭和46年)11月3日 - 上里村が町制施行して上里町となる。(2町3村)
- 1984年(昭和59年)10月1日 - 美里村が町制施行して美里町となる。(3町2村)
- 1987年(昭和62年)10月1日 - 神川村が町制施行して神川町となる。(4町1村)
- 2006年(平成18年)
変遷表
編集自治体の変遷
明治22年以前 | 明治22年4月1日 | 明治22年 - 大正15年 | 昭和1年 - 昭和19年 | 昭和20年 - 昭和34年 | 昭和35年 - 昭和64年 | 平成1年 - 現在 | 現在 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
本庄町 | 本庄町 | 本庄町 | 昭和29年7月1日 本庄市 |
本庄市 | 平成18年1月10日 本庄市 |
本庄市 | ||||
藤田村 | 藤田村 | 藤田村 | ||||||||
仁手村 | 仁手村 | 仁手村 | ||||||||
旭村 | 旭村 | 旭村 | ||||||||
北泉村 | 北泉村 | 北泉村 | ||||||||
今井村 | 共和村 | 共和組合村 | 明治33年 共和村 |
共和村 | 共和村 | 昭和32年7月18日 本庄市に編入 | ||||
蛭川村 高関村 入浅見村 下浅見村 下真下村 |
昭和32年7月18日 児玉町に編入 |
児玉町 | ||||||||
上真下村 | ||||||||||
吉田林村 | ||||||||||
児玉町 | 児玉町 | 児玉町 | 昭和30年3月20日 児玉町 | |||||||
本泉村 | 本泉村 | 本泉村 | ||||||||
金屋村 | 金屋組合村 | 金屋村 | 金屋村 | |||||||
保木野村 | ||||||||||
田端村 | ||||||||||
那珂郡 秋平村 |
明治29年4月1日 児玉郡 |
秋平村 | ||||||||
那珂郡 松久村 |
明治29年4月1日 児玉郡 |
松久村 | 昭和29年10月1日 美里村 |
昭和59年10月1日 町制 |
美里町 | 美里町 | ||||
那珂郡 大沢村 |
明治29年4月1日 児玉郡 |
大沢村 | ||||||||
東児玉村 | 東児玉村 | 東児玉村 | ||||||||
賀美郡 神保原村 |
明治29年4月1日 児玉郡 |
神保原村 | 昭和29年5月3日 上里村 |
昭和46年11月3日 町制 |
上里町 | 上里町 | ||||
賀美郡 賀美村 |
明治29年4月1日 児玉郡 |
賀美村 | ||||||||
賀美郡 七本木村 |
明治29年4月1日 児玉郡 |
七本木村 | ||||||||
賀美郡 長幡村 |
明治29年4月1日 児玉郡 |
長幡村 | ||||||||
賀美郡 丹荘村 |
明治29年4月1日 児玉郡 |
丹荘村 | 昭和29年5月3日 神川村 |
昭和62年10月1日 町制 |
平成18年1月1日 神川町 |
神川町 | ||||
青柳村 | 青柳村 | 青柳村 | ||||||||
渡瀬村 | 若泉村 | 若泉村 | 若泉村 | 昭和24年12月1日 分割 渡瀬村 |
昭和32年5月3日 分割 神川村に編入 | |||||
上阿久原村 下阿久原村 |
昭和24年12月1日 分割 阿久原村 |
昭和29年9月1日 神泉村 |
神泉村 | |||||||
秩父郡 矢納村 |
秩父郡 矢納村 |
矢納村 | 昭和23年4月1日 児玉郡 |
行政
編集- 児玉・加美・那珂郡長
代 | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 明治11年(1879年)3月17日 | |||
明治29年(1896年)3月31日 | 加美郡・那珂郡との合併により旧・児玉郡廃止 |
- 児玉郡長
代 | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 明治29年(1896年)4月1日 | |||
大正15年(1926年)6月30日 | 郡役所廃止により、廃官 |
脚注
編集- ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』239-240頁。
- ^ 「旧高旧領取調帳」には記載なし。
参考文献
編集- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 11 埼玉県、角川書店、1980年7月1日。ISBN 4040011104。
- 旧高旧領取調帳データベース
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