大崎地方
大崎地方(おおさきちほう)は、宮城県北部の1市4町(大崎市、色麻町、加美町、涌谷町、美里町)を範囲とする地域名。
大崎氏が治めた大崎5郡(志田郡、玉造郡、加美郡、遠田郡、栗原郡)のうち、4郡(栗原郡=現栗原市以外)を指す。仙台平野の一角であるが、大崎平野の呼称を用いることもある。
概要
編集官民とも市郡境を越えた連携の深い地域として知られ、全市町で「大崎地域広域行政事務組合」を組織する。中心部の旧古川市を除く13町(旧中新田町、旧小野田町、旧宮崎町、色麻町、旧松山町、旧三本木町、旧鹿島台町、旧岩出山町、旧鳴子町、涌谷町、旧小牛田町、旧田尻町、旧南郷町)は、平成の大合併で町数が減るまで、「大崎地方町村会」「大崎地方町村議会議長会」「大崎地方社会福祉協議会」などを組織していた。また、大崎地方選出の宮城県議会議員たちは、超党派の「宮城県議会大崎地方議員会」を組織する。民間でも、大崎地方をエリアとする各種団体が多数存在する。
平成の大合併の際、合併推進派からは、当時の1市13町全てで合併することを望む声も聞かれた。現在も「2次合併がある際は、大崎地方を1つの市に」という声が聞かれる。宮城県も、1市4町が大同合併して20万人都市となる、中長期的な合併枠組み案を示している。しかし、連携の重要性は誰もが認めつつも、容易な大規模合併には慎重な声も根強い。仮に大崎地方1市4町が合併した場合、面積は栗原市を抜き、宮城県最大の市となる。ただし旧松山町、旧鹿島台町の区域は仙台市を中心とした経済地域「仙台都市圏」に含まれ、旧古川市を中心とする合併に反対する意見も聞かれた。
衆議院の選挙区は、中選挙区制当時は旧宮城1区・2区に分かれていた。小選挙区比例代表並立制となる際、当時の1市13町が大崎地方を同じ選挙区にするよう国へ要望したが、市郡が5つ(旧古川市、旧志田郡、旧玉造郡、加美郡、遠田郡)だったこともあり、結果的に宮城4区・5区・6区の3つに分けられた。このため、市郡境を越え合併した大崎市は、2009年の第45回衆院選は3会場に別れ開票作業が行われた。選挙区の見直しは、少なくとも2010年国勢調査の後に行われる。
統計
編集(この節の出典は目で見る“大崎地域”『おおさき』はこんなところである。)
- 出生率:5.76%(2019年)
- 死亡率:14.22%(2019年)
- 第一次産業労働者:10,404人
- 第二次産業労働者:30,715人
- 第三次産業労働者:59,499人
- 病院数:21(2020年10月1日)
- 病院病床:2,547(2020年10月1日)
- 診療所数:116(2020年10月1日)
- 診療所病床:142
- 医師数:365人
- 幼稚園(2020年)
- 園数:35
- 園児:1,919人
- 認定こども園(2020年)
- 園数:9
- 園児:775人
- 小学校(2020年)
- 校数:43校
- 児童:9,612人
- 中学校(2020年)
- 校数:21校
- 児童:5,347人
- 高等学校(2020年)
- 校数:14校
- 児童:5,436人
人口
編集(令和2年住民基本台帳に基づく)
- 大崎地方の人口:199,520人(宮城県の9%)
- 大崎地方の市町村別人口
土地利用
編集(2019年4月1日時点)
その他
編集2017年(平成29年)12月国際連合食糧農業機関から大崎耕土が世界農業遺産に登録された[1]。
関連項目
編集脚注
編集- ^ “目で見る“大崎地域”『おおさき』はこんなところ” (PDF). 宮城県北部地方振興事務所 (2021年4月). 2021年4月24日閲覧。[リンク切れ]